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共感できることが1番強い!でも、共感出来ないからと諦めたくはない。。

 「職場の後輩が、プロジェクトの終盤で産休の期間に入るから抜けるって言うの。産休期間ってちょっとずらしたりできないの?」

 職場の先輩が出産祝いもこめて、会いに来てくれた。サバっとしていて、人情深い、仕事一筋で生きている先輩だ。

 先輩の話によると、プロジェクトの終盤で、チームのひとりの後輩が産休期間になるからと、休みに入ったらしい。その代わりの人は充てられず、他のメンバーで仕事を分け合うことになったようだ。先輩によると、その抜け方がなんともスルッと去って行ったようで…。職場には少し嫌な空気が流れたらしい。

 以前の自分なら、その彼女に無責任さを感じだかもしれない。でも、今子供を産んで産休に入った自分としては、その彼女からしたら、

大きなお腹を抱えてギリギリまで働いたではないか。

当然の権利ではないか。

 と思ったってなにも悪くない。子を授かったり、子を育む大変さを身をもって体験したからだ。そうなることが分かっていたのに、補てんしなかった会社が悪い。しかし、人の感情は正しい矛先に向くとは限らない。今回はその彼女に向いたようだ。

 私はその先輩には、会社の体制について意見をした。下手にその子をかばっても分かってもらえないと咄嗟に思ったのだ。

 ひとりの時間が作れた時にもう一度そのことを思い出していた。

 同じ経験をし、共感できることは1番強い。その立場になり、気持ちもよく分かる。夫婦とか家族ならばその共感を求めるだろう。旦那さんには、息子とお風呂に入り、息子に離乳食を食べさせ、その楽しさや大変さをまさに共感したい。それがとても大切なことだと思う。

 しかし、世の中は、いろんな人でまわっている。同じような環境、境遇で共感しやすい人。自分にとって大切で、共感したいと相手の気持ちを分かろうとしたい人。自分とは色んなことが違う人。前は同じだったのに違ってきた人。自分と近い人とどうしてもひっついてしまいがちだが、できれば自分の窓口は開いておきたいと思う。

 その先輩は、その話を産休中の私にしてくれた。なんというか、どちらかというと休みに入ったその後輩側の私に。それは私がその先輩とこれまで築いてきた関係があるからだと、私は感じている。

 結婚したり、子供が産まれたりすると、友達の関係性が変わることがある。私の職場関係者は独身でバリバリ働いている人が多く、なんだか少し疎遠になってしまった気がしていた。自然な流れなのかもしれないが、生活スタイルが変わっても、魅力的な人とは繋がっていたい。自分と違うからこそ刺激をもらいたい。

 自分が経験していないことは見えにくい。

 けれど、共感ができないからと諦めるのはやはりもったいなく思う。

 先輩にメールをしよう。

 なんて?

 後輩の彼女が、こんな気持ちだったのかもしれないこと。妊娠って結構しんどいこと。先輩が話してくれて嬉しかったこと。分かってもらえないと諦めたくないこと。

 ん?、そんな深い意味はないんだけど!

 って思われるかな。なにを深刻に、、って。でもこれからも繋がっていたい関係だから、メールしよう。

 

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