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いつもの一日を過ごせることに感謝

東日本大震災から11年がたちました。

当時のTwitterで、

「明日目が覚めたら、何もかもが夢で、
いつもどおりの日常があったらいいのに」


こんな内容のツイートを
何度も見かけました。



胸がいっぱいになって、
この絵本を思い出しました。



兵庫県出身の長谷川集平さんが、
阪神・淡路大震災の直後に出版された絵本です。
地震に関しては何も描かれていません。

休日の家族の何気ない暮らしの一コマ
が描かれているだけ。


タバコ吸って、鼻をほじって、おならして、
ゴロゴロ寝転んでいるお父さん。
「どっか連れて行って~」と叫ぶ子どもたち。
夕方、ラーメンを食べに行って満足げな家族。
明かりが灯る家々。

裏表紙には、明日のために、
壁に吊るされたお父さんの背広とカバン。

こんな他愛もない日常が
みんなが一番欲しくて、大切なものなんですよね。


いつもと変わらない明日がやってくる保証なんて、
どこにもないのに、
私たちは、当然、明日がくると信じて生きています。

そう信じられることの幸せに気づかされます。


災害だけでなく、
病気で倒れることだってあり得ます。

私は20代の頃に、
急な病で、病院から家に帰ることもなく、
即、入院せねばならなくなったことがありました。

「なんで私が」
と自分に起きた不幸を呪いました。


入院中、
幾度も頭に浮かぶのは、

リビングでのんびりテレビを見て過ごしていたこと。
朝起きて、パンの袋をゴソゴソ開けてたこと。
今日のご飯は何にしようかな、と
冷蔵庫を覗いてたこと。

全てが愛おしく、
なんて幸せな毎日だったんだろう、
と病院の白い天井を見ながら感じました。

日常のありがたさ、なんて普段は
すっかり忘れてしまう。

だけど、毎年3月11日には、
Twitterのツイートと、この絵本と、
病院の白い天井を思い出す。

変わらぬ日常を過ごせることに感謝する日にしようと決めているのです。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。


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