見出し画像

商店街が生きている街

かつては活気があった商店街も新しい店や大型ショッピングセンターに押されて閉店する店が増えている。
最近では「シャッター街」のほうがよく見かける。

しかし娘が住む街では、昔ながらの商店街が生きていた。

家を出て20mほど歩き路地から出ると商店街。
大きな通りを横切る横断歩道を二つ超えて、そのまま駅まで続く長い道にお店がぎっしりならんでいる。

八百屋さん、お肉屋さんは何軒もあり、小洒落たカフェやバーもある。

お弁当屋さんだって、お母さんの素朴な家庭の味を出している店もあれば、おしゃれな店構えでチキン専門、豆腐料理専門と個性を出している店もある。

小さなスーパーもあるし、ブティック、雑貨屋さん、電器屋さん、ペットショップ、医院まで。
生活のすべてが一本の道に詰まっていた。

娘はコインランドリー兼カフェで朝ごはんを食べたり、お肉屋さんでお肉の調理方法を教えてもらい、八百屋さんでは旬の美味しい野菜を教えてもらったりしている。

家の観葉植物の元気がなくなると、お花屋さんで対処方法をたずねに行く。

路地裏にあるサウナも見つけて、気合の要る仕事の前には必ず行くと言う。

激労で腰が痛くなり鍼灸院に行ってみると、
「うちの治療費は高いから、お嬢ちゃんには払えないと思うよ」と言われ、リーズナブルな鍼灸院を教えてくれたらしい。

娘は商店街でたくさんの人と交流をしながら、楽しく過ごしている。

普通は、新しい店にお客をとられて、古い店は廃れていくのに、小洒落た店と昭和レトロな店が持ち味を生かしながら共存している。

新しいお店は個性を出しながら味も追求する。テレビや雑誌で取り上げられるとたくさんの人が訪れる。

古いお店も味やサービスを守りながら、新しくやってきたお客にも受け入れられている。

新しいお店が人を呼び、古いお店も活気づく。
双方の努力があってこそ。

週末ともなると大勢の人で賑わう。

でもよそから来た人ばかりでなく、中には犬の散歩をしながら歩く人や買い物の主婦もいる。
生活感が溢れる光景に心が安らぐ。

野菜や果物も生き生きしていて、安かったので買って帰ろうかと思ったほど。

まだまだたくさんのお店を満喫できていないので、
猫だけ連れて(夫は置いて)娘の住む家に移住してみたいなぁと思ってしまうほど。

GWに訪れてみようかと思ったのに、「遊びに行くから!」と娘には断られてしまいました。残念。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。


この記事が参加している募集

この街がすき

サポートいただきました温かいお心は、他のnoterさんにも繋げていきます。有料記事を買ったり、サポートしたり、みんなで頑張っていきたいです。