著…太田友嗣『東京スカイツリーを撮影している人を撮影した本』

　こんばんは。

　「のほほんとしたものを読んでゆっくりしたい」と思っている方におすすめの本をご紹介します。

東京スカイツリーを撮影している人を撮影した本

　なんて平和な世界なのでしょうか。

　と〜〜〜〜〜っても高い塔のてっぺんや全体像を写真におさめようと、老いも若きも男も女も日本人も外国人も写真撮影に夢中！

　誰もがカメラや携帯電話を構えて、あれこれ体勢を工夫しています。

　たとえば、まるで映画『マトリックス』の有名な弾よけシーンのように、上半身を後ろに思い切り反らしている方。

　ほぼ土下座した状態になって、下からのアングルを狙う方。

　「これがベストな体勢だ！」とひらめいたのか、もはや完全に地面に寝そべってしまった方。

　傍から見ると、「首や腰をグキリ！と痛めないの？」「写真を撮っているんだよね？倒れているんじゃないよね？」と心配になりますが、皆さんとっても楽しそう。

　この本にはスカイツリーを撮っている方たちの名前・年齢・一緒に来た方・この後の目的地・スカイツリーを見て一言といったインタビューも載っているので、お一人お一人の背景も知れて面白いです。

　皆さん国籍も性別も年齢も職業もそれぞれ全く異なりますが、こうしてスカイツリーの周りに集まって、同じような行動をして、同じように無邪気に笑っているこの様子を見ていると、「人間って争うものだと思っていたけれど、やりようによっては仲良くなれるんじゃないのかな？」という気持ちにさえなってきます。