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本屋フォッグの活動報告:2024年4月

こんにちは。小さな書店「本屋フォッグ」の店主・イイムラです。
私が何者かについてはこちらの記事を読んでいただけたら嬉しいです。

この記事の内容:4月にやったこと


古本は「売りつづけている」段階に入った

先月の活動報告にも書いたように、こまめに棚の本を入れ替えたり補充するサイクルを今月も回した。

古本の中でも出版年が比較的古いもの(本の経年ヤケが目立つもの)がなかなか売れなかったりするので、並べ方を変えてみた。これまでは見た目が新しい本と一緒に並べていたところを、一カ所に固めてみたり。
体感としては、新しい並べ方にしてから売れ行きは悪くなったような気がするけど、もう少し我慢して続けてみようと思う。

新刊は「売ってみた」段階に留まっている

今月新たに仕入れた新刊は、のもとしゅうへいさんの『いっせいになにかがはじまる予感だけがする』という本。
東大前にある新刊書店「本の店& company」で出合って、すぐに本屋フォッグでも仕入れることにした。作者ののもとしゅうへいさんは、詩作、イラスト、デザインなどをしている人で、本を持ったときの手触りへのこだわりとか色味の選び方がとても良い。まさに「紙で買うことの価値」を感じる本だ。

そして、今月は初めて仕入れた新刊『そもそも交換日記』が完売した月にもなった。この本を求める人の熱量の割に冊数が出回っていなかったので遠方から通販で売ってほしいというお客さんまでいた。
売れたことの嬉しさもあるけど、一方で「話題の本でも完売までこのくらい時間がかかるのだな……」とも思う。新刊書店でやっていくためには、人がもともと求めている本を売るだけじゃなくて、本が新たに欲しくなる工夫をしなくちゃいけないのだなと痛感する。

棚の面積は限られているけど、たくさんの新刊を積極的に売る挑戦を始める頃合いかもしれない。

売上:先月から増。目標達成ならず。

4月の売上

本屋フォッグの棚から買ってくださった方々、本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

4月目標:総売上25,000円 & 単体で1,000円以上の古本が売れること
↓ ↓ ↓
結果、
4月の売上:23,350円 & 単体1,000円以上の古本が3冊売れた

総売上は目標に達しなかったものの、1冊の値段が高めの本が売れてきたのは良い傾向。先月の売上19,660円よりも増えた。
「本の長屋」全体で新刊が並ぶ割合が増えたり、場所の認知度が上がってきているおかげだと思う。本の長屋のXのフォロワー数は1,000人に迫っている。

次の課題

古本を売る工夫は続けていくとして、新刊コーナーも充実させていく。少しだけ仕入れて「売れたり、売れなかったりするなあ」と思っているだけでは厳しい。
新刊が売れれば(粗利は小さいけど)売上には繋がる。「本の長屋」には、面白そうな新刊を仕入れてどんどん売っている函もある。

5月の目標

達成していなくても、目標を少しずつ上げていきたい。

5月目標:売上27,000円 & 新刊を3種類以上売る

最後に:今月考えたこと

長屋の他の函店主さんに「干拓地」という屋号の方がいる。
「異界越境詩情とクィアネス」というコンセプトを掲げている。店番をして、ちゃんとコンセプトが一定の客層に刺さっている感じがする。
この点で、僕の「本屋フォッグ」はまだまだだと思う。

「干拓地」はコンセプトの設定、選書、屋号の札(名刺)がとても良い。メインターゲットをどこに置いて本屋づくりをするかという点で、お手本にしたい。

どうして「干拓地」なのかは、ご本人に聞いてください

地域に唯一の「街の本屋」ではなくて、いくつか本屋がある街で特徴ある書店をやろうと思ったら、コンセプトが必要だと思う。店主の自己表現に留まるか、お客さんにとって新たな世界の入口になるかは紙一重。
5月は、独立した本屋を開いた場合の屋号とコンセプトを考えてみたい。


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