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イギリス紳士的笑いの取り方

 皆様、紳士はお好きですか。私は大好きです。紳士とは何ですかと聞かれたら正直よくわかりませんが、好きです。英語に直すとGentlemanですが、この単語に近いGentleやGentlyという単語も好きです。響きからGentleな感じがします(は?)。

  昨日読み終えたこちらの文庫本、題名は「イギリス紳士のユーモア」小林章夫先生著(先生と言ってみたかった)。たまたま本屋をうろついている時に題名が目に入ったので買ってみたら、難しい話は無く、面白かった。

 この本はそもそもイギリス紳士とは何かを知ることが出来、そこからさらにイギリス紳士が発するユーモアとは何かを学ぶことが出来る、読みやすい本でした。英国的ユーモアと言えば”ブラック”とよく言われますが私はこれ大好きです。理由は、ブラックユーモアには知性も感じられるから(たまに結構ブラックでおぅ・・・言われた人大丈夫そ?とはなる)。

 渡英中にデパートに入ろうと思ってドアに向かったら、先に入ろうとしていた男性がドアを開けたままにしておいてくれ、更にニコッと笑ってくれたという、イギリスに行ったことがある人なら誰しもが経験したことがある"ジェントル”な振る舞い。もちろんデパートだけではなくスーパーなんかでもよくある日常の光景。(最初はえ、私にだけ優しいの!?とかとんだ勘違いをしそうになりましたがもちろんそんな訳ない)

 そういう行為に”紳士らしさ"を感じるのは勿論ですが、この本だと更に紳士の歴史を昔に遡って紐解いているので、歴史的に紳士とはどういう存在だったのかを知ることが出来ます。

 ユーモアに関して言うと、ユーモアとウィットの違いとか、何だかお洒落な話題も出てくる。ユーモアは温かい笑い、ウィットは冷たい笑い、とか。確かにウィットと聞くとちょっと嘲笑感、皮肉、ひねくれた笑いと言う感じもする。「ウィットに富んだ」と聞くと、なんだか頭の回転が早そうな人が次々に繰り出す、もしくは絶妙なタイミングで一発打ち込んでくる一言、というイメージ。やっぱり知性がなくては出来ないことですね。イギリス紳士の話すユーモアについても、この本の後半で読むことが出来ます。

 この本を読み終えて、私も頭の良さそうな笑いを一発取りたいなとか、バカまっしぐらなことを考えました。そしてやっぱり男カルチャーっていいな、とも思った。女人禁制のサロンの話とか、イギリスと言えばの男子校・パブリックスクールとか、女性である私には一生わからない文化がそこにはある。まさにないものねだり。実際に入って見ないとわからないし、わからないからこそ魅力的に見えているだけかもしれない・・・。

 

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