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『日々是好日』読了

30歳になるまでに本100冊読もうキャンペーン
(↑誕生日に前後に「本読もう!」とインスピレーションが来たので始めた、私による私のためだけの企画。)
5冊目『日々是好日』読後の感想です。

5冊目『日々是好日』

言葉が感情に追いつかない時がよくあります。
あと、それっぽい言葉は見つかるけれど、ぴったりくるものではなく、その言葉を口にするとこの感情が嘘になってしまうような気がして、口にするのを止める時があります。

そんな厨二病っぽい(厨二って死語だよね)気持ちを中2くらいから感じています。

いや、中2の頃は「この言葉はこの感情と一致しないな」と感じながらも、言葉にしていたかも。それの違和感が嫌で、言葉にしなくなったのはもう少し後だったかもしれません。

言葉が感情に追いつかないことを、この本には『言葉が空振りする』と書かれていました。

今まで自分の中で名前が付いていなかった気持ち、現象に『言葉が空振りする』という表現がきれいにヒットし、名前が付きました。
なんだか少しすっきりしました。
何年も共にした気持ちに、今さら名前がつくとは。

自分の気持ちを嘘偽りなく伝えられるように、もっと言葉を知りたくなりました。


そのほかにも、心に残る文章がたくさんある1冊で、その1つ1つをノートに書き留めました。時々見返そう。そしてもう少し先の未来でこの本をまた読み返そう。

きっと、その時の私にヒットする言葉が見つかる気がする。また違う感じ方ができる気がする。その一方で、やっぱりここの文章が好きだとまた思うのかもしれない。とにかく、楽しみが1つ増えました。


森下典子さんの文章は、スーッと体に馴染んでいくようで、そして、あたたかくて、水?…いや、白湯?のような文章だなと思いました。


噺家の柳家小三治さんが書かれた、本の後ろの方にある「解説」も、噺家さんらしい、声になって聞こえてくるようなとても好みの文章でした。

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