#152 学費値上げ問題。学びたい学生の希望を奪ってはいけない
救われないひとたち
どうしても、世の中は平等にはできない。
格差は生まれてしまう。
そのいちばんわかりやすい例は、賃金の差だろう。
あるひとはお金を持っている。
あるひとは持っていない。
お金の余裕は、こころの余裕だ。
実際に手元にある程度のお金があるということは、こころの余裕を生む。
必要ならあれもこれも買ってもいい。
そういったハンドルの遊びの部分が、人間には必要だと思う。
高等教育を受けなくても死ぬことはないが、高等教育は人生を豊かにする
人間は、食べないと死ぬ。
飲まなくても死ぬ。
ただ、初等教育ほどいのちを救ったり守ったりということには、高等教育はつながらない。
楽しい、娯楽、あるいは暇つぶし、あるいはモラトリアム期間を延ばすだけ。
そういわれてしまう側面もある。
生存には必要じゃないし、高等教育を受けなくたって社会の一員になれる。
ただ、高等教育は人生を豊かにする。
それは知的好奇心をそそり、その結果としてひとの人生を豊かにしたり、あるいは直接救ったりするという、研究にも触れられるからだ。
好きなことを好きなだけ勉強して言い。
それが高等教育の与える居場所だ。
ただの就職予備校なら、そういった学校はほかにもある。現実的には、就職に直結しているなら専門学校のほうがいい。
大学という場所は、学問をするところだ。
学費を値上げすると、優秀で向学心の高い学生が来なくなり、研究が進まない
大学を出た一定数(1‐5パーセント)は、修士課程や博士後期課程に進学する。
そして、論文を書く。
そして、世界を変えていく。
そのような学生が修士課程に進学するには、学士課程を出ないといけない。
大学の学士号がないと、修士課程には入学できないからだ。
そうすると、将来の研究の成果にも大きな影響が出てくる。
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