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やんちゃだけど見た目は可愛いイタチの仲間たち|愛しい北海道ANIMALS
この連載「愛しい北海道ANIMALS」は、北の大地に暮らす動物たちを24年間にわたり見守り続けてきた結びさんによるフォトエッセイです。そんな結びさんの撮影する動物たちの姿は、おもわず息をのむほど美しかったり、可愛らしかったり、ときに猛々しかったりします。今回は、じつは凶暴だけれど、見た目が可愛いイタチの仲間たちについて。
イタチの仲間と言って、まず思い浮かぶのはオコジョ。漫画にもなっているので知っている方も多いかもしれませんが、北海道には準絶滅危惧種のエゾオコジョがいます。今回は北海道に生息する3種類のイタチの仲間をご紹介します。
夏毛の茶色いエゾオコジョには出会ったことがありましたが、冬毛の白いエゾオコジョに出会えたのは、「会いたい」と願ってから5年後のことでした。ある時、ナキウサギの撮影に行ったら、素早い動きをする白くて小さな生き物を発見。もしかしてエゾオコジョ?と思って夢中でシャッターを切りました。随分と昔の話で記憶が定かではありませんが、ブレブレの写真をたくさん撮ってしまったんでしょうね、使える写真がほとんど残っていません。それ以来、20年以上撮影を続けてきましたが、白いエゾオコジョに会えたのは10回もありません。
それもボーッとしているときに、目の前の穴から1回きり顔を出して隠れてしまったり、たまに撮影のチャンスが訪れても、白い亡霊のようなボケボケの写真になってしまったり。最初のビギナーズラックで、もっとしっかり撮っておくべきだったなぁ……と。
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今年も随分通っていますが、出会えていません。今回は、以前に撮影した可愛い子たちで許してくださいね。
冬にイタチ系の白い生き物といえば、エゾオコジョのほかにキタイイズナという動物がいます。サイズは20cmくらい。エゾオコジョの方がすこし大きく、尻尾で見分けがつくそうですが、顔だけではまったく見分けがつきません。
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イタチ系の彼らは正面を向くと本当に可愛らしい顔をしていますが、シマリスやナキウサギにとってはやんちゃで凶暴な天敵です。幸いそんな凶暴な姿に出会ったことがないので、私にとってはただただ可愛い子です。
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エゾクロテン
こちらも数回しか出会ったことがないエゾクロテン。オコジョより大きく、体長は40~50cm。こちらもすばしっこいので、なかなかうまく撮れません。野生動物は獲物を捕まえるにしても敵から逃げるにしても命がけなので、私のようにのんびり動くわけにはいきませんよね。ただ、北海道の冬の撮影は、そんな私でさえ雪に、寒さに気をつけなければいけません。
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おまけにもう1種。お散歩中に河原で見かけた動く黒い塊。猫かなと思ったら違いました。ミンクです。体長は40cmほどでエゾクロテンと同じくらい。ミンクはもともと北海道にいなかった動物。毛皮目的で人間が持ち込んだものが野生化したと言われています。水辺の野鳥などを観察していると見かけることがあります。絶滅したと考えられる二ホンカワウソにも似ているので、見かけるたびにちょっと期待してしまいます。
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憧れの白いエゾオコジョには、来年も奇跡の出会いを求め通っているでしょう。いつか撮影に成功し、皆さんにもその可愛らしい姿をお届けできればと思います。
追伸:拙著「愛しい北のANIMALS 優しい時間」には、とっておきの可愛らしいエゾオコジョやエゾクロテンの写真もも掲載されています。
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文・写真=結び
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全68種のかわいくて素敵な動物が勢ぞろい
北海道の野生動物をとらえた写真集
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人気のシマエナガや「エゾのつく」リス、モモンガ、シマリス、ナキウサギ、珍しいオコジョなど、北の大地でしか出会えない野生動物たちに、迫力のシャチ、フクロウの仲間まで多数収録。親子や赤ちゃんの愛らしい様子など、北の大地の素敵な動物たちの小さな物語やびっくりが隠れています。本の中には、白いエゾリスやエゾオコジョも出てきます。
撮影時の動物とのエピソードを描いたイラスト付きで、親子で楽しめる写真集になっています。23年間にわたり北の大地を撮影してきた北海道在住のフォトエッセイストが手掛けた、ほっこりと雄大さを兼ね備えた一冊です。
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