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古きなかに新しさを知る 人生の本質を古典から学ぶ5選

「人生とは選択の連続である」(ウィリアム・シェイクスピア)、「今日という日は、残りの人生の最初の一日」(映画:アメリカン・ビューティーの一節)など、生き方や人生観にまつわる名言や格言は多く、いつの時代にも人の心を捉えて離しません。それは時が経っても、人間の本質的な部分はさほど変わらないという証明でもあります。混迷する今だからこそ、過去の著書に学ぶことも大切だと私たちは信じています。ウェッジブックス発刊の古典をリバイバルした書籍の中から、人生の指針となる5冊をご紹介します。

図解 論語 
正直者がバカをみない生き方

齋藤 孝

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古くから読まれ続けてはや2500年の大ベストセラーともいえる、孔子の『論語』。古典を図解でわかりやすく解説してくれる齋藤孝さんの人気シリーズです。書籍の帯にもなっている「苦手なことをたった一つ克服すれば、人生はうまくいく」は、まさに人生の大先輩でもある孔子の教えとして、特に生きづらさを感じている人にこそ響くシンプルな言葉ですね。各項に添えられた図解を日々思い出すことで、論語をすっきりと理解・実践することができ、いつしか自然に自分のワザにしていくという構成になっています。親しみながら論語に触れ、心の骨格作りに役立つ一冊です。

図解 養生訓 
「ほどほど」で長生きする

齋藤 孝

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江戸時代の大ベストセラーであり、儒学者として活躍した貝原益軒が自分の経験を基に書かれた健康に関する実用書『養生訓』。単なる健康法としての書籍かと思いきや、そこには儒学の思想である「孝を尽くす」「義を尽くす」「人倫の道」といった先祖や親への感謝を欠かさず、自分の身体さえ頂き物とする考え方が記されています。さらに身体だけでなく日々の習慣や心にまで気を配り、人生をどう生きることが本当の健康なのかまで触れられていて、一緒に「養生」を実践できる内容になっています。図解でイメージがしやすく、読みやすいのはありがたいですね。

図解 菜根譚 
バランスよければ憂いなし

齋藤 孝

人生を生きやすく過ごすうえでは「バランス感覚」も重要です。『菜根譚』は江戸末期に日本に伝わった生き方の指南書ですが、東急グループの創業者・五島慶太氏や、小説家・吉川英治氏など名だたる著名人にもファンが多く、「人がいかに生きていくべきか」を説いた名著です。「座右の銘の宝庫」とも称される本書を、現代にも通じる話として齋藤孝さんが図解とともに丁寧に解説してくれます。不安なとき、嫌なことがあったときなど、心穏やかに芯のある生き方ができるための格言が満載です。

今度こそ読み通せる名著 
スマイルズの「自助論」

著:サミュエル・スマイルズ 訳:夏川 賀央

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あのトヨタグループの創始者・豊田佐吉氏にも多大な影響を与えたといわれる、サミュエル・スマイルズの『自助論』を分かりやすく解説した「今度こそ読み通せる名著」シリーズの一冊です。300人以上の欧米人の成功体験をまとめ、そこから読み解ける人生においての真理を突いた原書の訳本は、明治時代に『学問のすすめ』と並んで大ベストセラーになりました。「人は自ら努力することで幸せになれる」という一貫したメッセージを、日本人に馴染みあるエピソードを中心に伝わりやすく編集されていて、成功の事例集としても迷ったときの参考材料になりそうです。

今度こそ読み通せる名著
アランの「幸福論」

著:アラン 訳:笹根由恵

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生きるうえで「幸せとはなにか?」を考える機会も多いでしょう。人それぞれある幸せの定義を知ることで、自分自身の幸せを見直すきっかけにできる本、それがアランの『幸福論』です。100年ほど前のフランスで書かれた原書は、ちょっとした心と体の在り方次第で、毎日を機嫌よく過ごすことができる秘訣が沢山紹介されています。その全93編から、日本人にも親しみやすく読みやすいものが半分ほど収められ、気になった章だけでもサクッと読める内容が本書にまとめられています。幸せになるシンプルなヒントを、ぜひ拾ってみてください。

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どんな世代でもその時々で、自分自身の生き方や幸福について考え続けていくものです。今、あなたなりの「人生とは」なんですか? その答えを探すため、見つけるために、過去にその問いに一生懸命向き合った偉人たちの言葉がきっと身に染みるはずです。

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