『自省録』は私たちの人生の錨となってくれる一冊|齋藤孝『図解 自省録』より
いまの時代は、毎日の生活を送るにも、ストレスが増えています。気候変動の影響も大きくなり、各地で戦争が起き、また生成AIも出てくるなど、世の中もどんどん変化していく。「どこか生きにくい、自分の心が保ちにくい」と感じている方も多いのではと思います。
そうしたとき、マルクス・アウレリウス・アントニヌス(以下マルクスと略)の『自省録』は、ちょうど船の「錨」にあたるものとなります。激しい風が吹いたり波が荒れたりしても、錨を下していれば、船は漂わずに一定の位置に停泊できます。現代の私た