ほんのひととき

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“旅や本にまつわる読みもの”を日々お届けするウェブマガジンです。月刊誌「ひととき」の人気連載や特集の一部、文化・歴史をテーマとする書籍の内容や、ウェブ限定記事もお楽しみいただけます。[運営]株式会社ウェッジ

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    ひととき2024年10月号【特集】明日につなぐ、高山祭

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    そうだ 京都、行こう。御朱印帳BOOK 秋冬版 ([バラエティ])

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    922形・923形ドクターイエロー御朱印帳

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    京都古社に隠された歴史の謎 知られざる古都の原像と信仰

    古川順弘
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    語りだす奈良 1300年のたからもの

    西山 厚

マガジン

  • 四季をめぐる

    春夏秋冬、日本の四季を彩る風景をめぐります。ぜひフォローをお願いします。

  • あなたと新幹線と60年。

    この60年間、家族団らんのご旅行や大切な人との再会、新生活への門出など、皆様の様々な場面で、皆様の大切な時間を支えるべく、東海道新幹線は走り続けてきました。開業60周年を迎えるにあたり、皆様の東海道新幹線に関わる「とっておきのエピソード」を募集しました。その受賞作品を発表します。

  • ほんのひととき編集部が気になった記事

    ここでは、旅と本のウェブマガジン「ほんのひととき」の編集部が気になったnoteをまとめています。おもに、旅や文化歴史にまつわるもの、本や書店を紹介したもの、ほんのひとときの記事をご紹介いただいたものなど。

  • 「ひととき」の特集紹介

    旅の月刊誌「ひととき」の特集の一部をお読みいただけます。

  • 岩澤侑生子の行き当たりばったり台湾旅

    昨年まで現地の大学院に留学されていた俳優の岩澤侑生子さんが、台湾をぐるりと一周した旅の記録を綴っていきます。心の赴くまま、行き当たりばったりの旅をぜひ一緒にお楽しみください!

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    ひととき2024年10月号【特集】明日につなぐ、高山祭

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    語りだす奈良 1300年のたからもの

    西山 厚

最近の記事

新幹線に乗ると気付く、親の愛情──東海道新幹線60周年エピソード【大賞作品】〔PR〕

sponsored by JR東海 私の父は、頑固で気難しい人でした。 私の言葉遣いや振る舞いの一つ一つに、いちいちケチをつけてくる父を鬱陶しく感じ、私は地元を離れ、東京の大学に進学することを決意したのです。 上京する日、父は豊橋駅まで車で送ってくれました。新幹線には今まで何度も乗っており、何番線のホームに降りればよいか、自由席は何号車か分かっていました。それにもかかわらず、今日はわざわざ入場券を買ってホームまで見送ると言うのです。 父はせっかちで、駅にはだいぶ早く到

    • [高山祭]絢爛な祭屋台が生まれたワケ(飛騨高山)

       高山駅に降り立ち、表に出たとたん清々しい気分に満たされたのは、縦横に走る道路のためだ。定規をあてたように端然としている。道の目指す先の空には山々の緑。駅を背にして歩きはじめた歩幅は、いつもより広くなっていただろう。  朝日が道を照らしている。老紳士が散歩の途中か、さりげなくゴミを拾っている。 「しばらく家族みんなで留守している仲よしの家の前なのでね、戻ったとき汚れとったら気の毒やから」と笑う。  あいさつして別れ、さらに歩くと市内の中央を流れる宮川が見えてくる。穏やか

      • 猫だらけの民宿と、台湾原住民族の今昔(台東)|岩澤侑生子の行き当たりばったり台湾旅(11)

        いよいよ台湾一周旅行も終わりに近づいてきた。高雄、屏東を通過して、台湾の南東部・台東へ向かう。台東に近づくにつれて、車内から見える風景が自然の色味を増していき、人工的な音が消えていく。 電車に乗りながら今日の宿泊先を検索する。台東で宿が見つからなければ、このまま電車に乗ってもっと遠くまで行こう。どうしても見つからなければ、そのまま自宅のある台北に帰ろう。自分でもちょっとどうかと思うくらい、最後まで行き当たりばったりの旅。 台東駅周辺を調べてみると、駅の近くには目立った観光

        • 金子みすゞのさみしさを想う。──西山厚『語りだす奈良 1300年のたからもの』

          今からおよそ100年前、512篇の詩を残し、26歳の金子みすゞさんは、みずから命を絶った。私が一番衝撃を受けた詩は「積つた雪」だった。  上の雪  さむかろな。  つめたい月がさしてゐて。  下の雪  重かろな。  何百人ものせてゐて。  中の雪  さみしかろな。  空も地面もみえないで。 雪の気持ちを想像する。そういう人はほとんどいないと思うが、広い世の中にまったくいないこともないだろう。 しかし、「中の雪」のさみしさにまで、こんなふうに思いをはせる人は、絶対にい

        新幹線に乗ると気付く、親の愛情──東海道新幹線60周年エピソード【大賞作品】〔PR〕

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        • 四季をめぐる
          13本
        • あなたと新幹線と60年。
          6本
        • ほんのひととき編集部が気になった記事
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        • 「ひととき」の特集紹介
          103本
        • 岩澤侑生子の行き当たりばったり台湾旅
          11本
        • 「中秋の名月」に読みたい記事
          10本

        記事

          新幹線は家族との絆をつなぎ止める大切な存在──東海道新幹線60周年エピソード【入賞作品】〔PR〕

          sponsored by JR東海 20年前のこと、私は当時所属していた会社の都合で大阪から東京へと転勤となり、日々の業務に勤しんでいました。私の実家は愛媛にありましたが、仕事の忙しさからお盆やゴールデンウィーク、年末年始といった休日にも帰省することができず、家族に会えない日々が続いていました。 ある日、突如として母からの電話が入りました。「お爺ちゃんが急に倒れて、病院に運ばれた」との報せでした。その時、私は東京にいました。直ちに愛媛へ帰らなければならない状況にあったもの

          新幹線は家族との絆をつなぎ止める大切な存在──東海道新幹線60周年エピソード【入賞作品】〔PR〕

          まねき食品×崎陽軒関西シウマイ弁当(兵庫県姫路市)|柳家喬太郎の旅メシ道中記

          「シューマイ」か「シウマイ」か。崎陽軒が体に染み込んでいる横浜育ちとしては「シウマイ」と名のつくものに敏感です。だから3年前「関西シウマイ弁当」が発売されたときは、トキメキましたねぇ。巷でも話題になった、姫路の老舗駅弁屋・まねき食品と我らが崎陽軒とが、コロナ禍で大打撃を受けた駅弁業界を盛り上げようとタッグを組んで作ったお弁当です。  めぐる月日も三年越し。ついに食べることができました。なんとまぁパッケージからしていいじゃあないですか。水晶玉の横のイラストが、崎陽軒の龍に対し

          まねき食品×崎陽軒関西シウマイ弁当(兵庫県姫路市)|柳家喬太郎の旅メシ道中記

          急傾斜の海食崖を活かした昭和レトロな大型ホテル「ホテルニューアカオ」|甲斐みのりの新幹線で建築さんぽ(熱海駅)

           多賀火山の山体の東側半分が侵食されてできた熱海は、起伏に富んだ温泉地。坂道が多く、一見すると散歩向きではないように思えるけれど、傾斜や展望を活かしたユニークな建物が点在し、建築さんぽには事欠かない。熱海市が管理する「旧日向家熱海別邸」や「起雲閣」の他にも、さまざまな名建築を楽しめる。  中でも特別な温泉宿としておすすめしたいのが、1973(昭和48)年開業の「ホテルニューアカオ」。土産店や旅館を経営していた開業者は、景勝地ながら荒れ果てていた熱海の名勝・錦ヶ浦の海食崖を巧

          急傾斜の海食崖を活かした昭和レトロな大型ホテル「ホテルニューアカオ」|甲斐みのりの新幹線で建築さんぽ(熱海駅)

          ワンメーターの出会い、ルーツを巡る記憶の旅|Eri Liao(音楽家)

          知本という駅で降りた。縁があるのか、この半年間で台東という場所に3回も来ることになった。それまで台東に来たことは、人生で一度もなかった。台北駅から自強號3000という新しい特急に乗って、台東駅までおよそ4時間。知本は台東で乗り換えて二つ目の駅だ。 この電車に乗るたび、「自強」という特急の名前を伝えた時の、日本人の友達のギョッとした顔つきを思い出す。なんか強そう、と言ってきまり悪そうに笑った。この字面がまるで戦前みたいな感じに見えたのだろう。富国強兵号とでもいうような。自強と

          ワンメーターの出会い、ルーツを巡る記憶の旅|Eri Liao(音楽家)

          【八女提灯】日本の祈りを照らすやさしい灯り(福岡県八女市)

           八女茶の里として知られる福岡県八女市。自然の恵み豊かなこの地では、古くから多様な工芸が栄えてきた。そのひとつが、一条螺旋式*という独特の手法で作られる提灯だ。細い竹ひごと薄い和紙を使う昔ながらの八女提灯は、繊細な風合いを特徴とし、先祖を迎える盆提灯を中心に発展してきた。  1815(文化12)年創業の伊藤権次郎商店は、八女で提灯の伝統を受け継ぐ最古の問屋だ。20代後半で8代目となった伊藤博紀さんは、小学校に上がる前には家業を継ぐと決めていたとか。「仕事を手伝いながら、子供

          【八女提灯】日本の祈りを照らすやさしい灯り(福岡県八女市)

          新幹線は魔法の乗り物──東海道新幹線60周年エピソード【入賞作品】〔PR〕

          sponsored by JR東海 「おはようございます!」 新卒の私は、リュックを背負っていそいそと職場の更衣室に入る。お気に入りの服を脱ぎ、保育着に着替える。よかった、誰にも会わなかった。朝から浮き足立つ姿を見られたくはない。 この日は三連休前の金曜日。大学卒業後、遠距離になった彼氏に会いに行く日だ。仕事をさっさと済ませ、定時に帰れば、静岡には20時に着く予定。何としても定時に帰る。そう決心して保育室に入る。 そして、あっという間に夕方。にこやかな顔で定時に保育室

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          パリ、軽やかに流れて 宇賀なつみ(フリーアナウンサー)

           パリに着いた途端、空が明るくなってきた。東京は汗ばむような暑さだったのに、肌寒くて驚いてしまう。タクシーに乗って、友人が待つホテルに急いだ。オリンピック開催直前のパリに、15年ぶりにやってきたのだ。  私の旅はいつも急に決まる。フリーランスになってからは、スケジュールは全て自分次第。まとまった休みを予め確保しておいて、仕事が入らなければ直前に行き先を決めて出発する。ホテルは現地に着いてから選ぶこともあるくらいだ。  今回は、2日ほど前から来ていた友人と現地集合。特に予定

          パリ、軽やかに流れて 宇賀なつみ(フリーアナウンサー)

          90年の時を超えて愛される、「萬壽屋」の変わらない哲学(神奈川県二宮町)|駄菓子屋今昔ものがたり

          東京駅から東海道線の下り電車に乗って、風景が変わり始めるのはどのあたりからだろうか。 横浜駅を過ぎて戸塚駅にさしかかると沿線に緑が多くなってくるのだが、明らかに変化したという感じはしない。はっきり変わったと感じるのは、おそらく大磯駅からではないだろうか。 小高い山々が線路に迫り車窓に里山の風景が広がるからそう感じるのかと思っていたが、先日、決定的なことに気がついた。大磯駅にも次の二宮駅にも、駅ビルがないのだ。 ひとつ手前の平塚駅は巨大な駅ビルの一階部分にあるのだが、大磯

          90年の時を超えて愛される、「萬壽屋」の変わらない哲学(神奈川県二宮町)|駄菓子屋今昔ものがたり

          [雪月花]日本の美を表す三字熟語から、花の空間を演出する|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

          暑さが一段落し、秋の花が顔を出しはじめると、おのずとイベントも増える。昨年9月には、大阪「日本料理 楽心」と初めてのコラボイベントを行った*。何十回と通っている大好きなお店で、6月の「わかめご飯」と10月の「松茸ご飯」は外せない。お店に寄せていただくたびに、ご主人の片山心太郎さんから「一緒に何かをしましょうよ」とお声がけいただくのだが、食事をしながらの会話だけでは、なかなか具体化しない。そこで外の目を入れようと、共通の友人であるMBS毎日放送の本郷義浩プロデューサーに加わって

          [雪月花]日本の美を表す三字熟語から、花の空間を演出する|笹岡隆甫 花の道しるべ from 京都

          [最終回]明日への69センチ|文=北阪昌人

           金曜日、午後6時の新大阪駅は、混みあっていた。お土産を買う若い旅行客。新幹線の中で食べるお弁当を真剣に選ぶビジネスパーソン。行き交う人たちには、週末を迎えられる安堵の表情がうかがえる。  日帰りの大阪出張。お得意先の会社に直行して、すぐに帰る。このまま東京に帰るのは、なんだかもったいないような気がしてきた。せめて、少しでも大阪らしいことをしたくて、駅構内のお好み焼き店に入る。  そういえば、今日は誕生日だった。55歳。急に「定年」という二文字が現実味を帯びてきた。残りの

          [最終回]明日への69センチ|文=北阪昌人

          新幹線通勤の思い出──東海道新幹線60周年エピソード【入賞作品】〔PR〕

          sponsored by JR東海 都内に勤め一人暮らしをしていた私は、父が他界したあと母と暮らすために伊豆の実家にもどり、三島駅から東京駅まで新幹線通勤をしていた。自宅から職場まで片道2時間、そのうち1時間は新幹線で過ごした。今から30年ほど前のことである。 三島始発の新幹線にはこれから仕事に向かうであろう人たちが思いのほか乗っており、なんとなく乗る席や車両が決まっていた。私は始発に乗る人たちを勝手に「同志」だと思っていた。名前も知らないし、話したこともないのにだ。席に

          新幹線通勤の思い出──東海道新幹線60周年エピソード【入賞作品】〔PR〕

          [ごんの秋まつり]深紅に染まる約300万本の彼岸花の絨毯(2024年9月20日~10月4日)

           愛知県半田市で開かれる「ごんの秋まつり」は、児童文学作家・新美南吉の代表作「ごんぎつね」の舞台、矢勝川堤で開かれる。最大の目玉は、川堤に咲き誇る鮮やかな彼岸花の絶景だ。「南吉がよく散歩していた矢勝川の堤をキャンバスに、彼岸花で真っ赤な風景を描こう」──1990年、地元の有志が思い立ち、壮大な計画がスタートしたという。今では日本最大規模の彼岸花の群生地となり、東西1・5キロにわたって一面が深紅に染まる。  矢勝川堤の遊歩道からは、田んぼアートを眺められるスポットも。毎年、「

          [ごんの秋まつり]深紅に染まる約300万本の彼岸花の絨毯(2024年9月20日~10月4日)