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苦手な仕事を避けるのはアリ?ナシ? 新しい価値観を取り入れてみてはどうか?

皆さんは、仕事で『得意なこと』を持っていますか? おそらく、誰でも1つは得意分野があるのではないでしょうか。反対に『苦手なこと』もです。なんでもそつなくこなせる器用な人は一定数いるかと思いますが、それでも「苦手なことはなにひとつない!」というのはあり得ないはずです。

そこで質問です。あなたは自分の苦手を頑張って克服しますか?
それとも、苦手を避け得意を伸ばしますか?

努力は必ずしも報われない

日本人の特性としてよく挙げられるのが『努力至上主義』というものです。皆さんも小さいから、次のような言葉を投げかけられていたのではないですか?

「努力は必ず報われる」
「努力は人を裏切らない」

偉業を成し遂げたスポーツ選手や芸能人からも「努力」という言葉をよく聞きます。メディアがその部分にスポットライトを当てていますよね。もちろん、努力はとても素晴らしいものです。しかし、努力が人々を苦しめてはいないか?
懸念もあるのです。

そもそも、努力は必ず報われるものではありません。2ちゃんねるの元管理人で『1%の努力』(ダイヤモンド社)の著者でもあるひろゆきさんも「努力だけでは人生どうにもならない」と言っていましたが、それはまさしくその通りとではないでしょうか。
昔から「努力は裏切らない」と刷り込まれた人は、その教えを守り懸命に努力をします。しかし、報われないことも多々あります。すると、「あんなに努力したのに」「頑張ったのにダメだった」と落ち込んでしまいます。

綺麗事でなく、本来ならば努力したことそのものに意味があるはずです。たとえ目標に届かなかったとしても、その頑張りによって自分の勝ちパターンや負けパターンを掴むことができるかもしれませんし、視野も広がることでしょう。つまり、生きていく上での経験値は確実に上昇するはずです。

何のために頑張るのか?

しかし、成果だけに囚われ、結果を出さなければ意味がないといった思考に陥ってしまうことも多いようです。そして、成功している周囲と自分を比較しまた落ち込む。これは仕事でも同じことが言えます。

いくら頑張ってもなかなか成約をとれない営業マンがいたとします。一方で、彼の同僚は成果を挙げ続けています。

もちろん、営業成績を上げるための努力は欠かせません。特に、結果の出ない彼が営業の仕事を好きだったり誇りを持っていたり、または「トップ営業マンになる」といった目標があるならば、それを叶えるための努力を懸命にすべきです。

問題なのは、彼が周囲の活躍と自分を比べて落ち込み、「あの人と違って自分はなんてダメなんだ。もっと努力しなければ」となってしまった場合です。
この努力は、まさしく努力至上主義の悪い面と言えるのではないでしょうか。

先ほども書きましたが、本来の努力の形は、努力そのものに意味があるのです。自分を高めるためであったり、目標を叶えるため、自発的にやるものです。

「今のままでは会社の役に立っていないし、上司に怒られてしまう」といった不安や焦りが原動力となった努力は、多くの人を苦しめます。それもそのはずです。自己に確固たる目標や目的がなく、ただ人の目を気にして頑張っているだけでは疲弊してしまいますよね。しかも、ビジネスではどうしても結果が求められます。いくら努力をしようが、成果を挙げていなければ意味がないと判断されることも多いのです。

苦手を避け、得意だけを伸ばす……もアリなのではないか?

冒頭の話に戻ります。
あなたは自分の苦手を頑張って克服しますか?それとも、苦手を避け得意を伸ばしますか?

頑張ることが美徳とされている日本では、前者の考えが賞賛されるケースがとても多いです。「石の上にも三年」ということわざは、「最初は辛くても、三年辛抱すれば報われる」の教えです。ですが、本当にそうでしょうか?

もちろん、ただ苦手なことから逃げ続けるのはよくないです。しかし、自分の苦手なことを克服するのはそう簡単なことではありません。多くの人は1日8時間、週に5日の時間を仕事に充てています。長い時間を自分の得意でないことに費やすのはかなりのエネルギーを消耗してしまいますよね。

そのため、苦しい思いをするくらいなら、苦手なことを避け自分の得意をひたすらに伸ばすのもありなのではないかと考えます。

「A社に就職したけど仕事が面白くないから辞める」
「B社に転職したけど、自分にはもっと向いていることがある気がするから辞める」
「それでC社に転職してきたけど、やっぱり自分には合わないから辞める」

説明するまでもないですが、上記のようになんのプランもなしに苦手を避け続けるのはおすすめしません。それなりに戦略を練り、自分を棚卸しすることが必要です。

得意と苦手をしっかりと把握する

苦手を避けるからにはまず、「自分の得意は何なのか」を知ることが大切ですね。ビジネスの世界では、その得意がいかにお金(売上)になるかといったシビアなことも考慮しなくてはなりません。
そして同時に、「これだけはどれだけ努力しても克服できない」「この分野では周囲に劣ってしまう」ことも把握することが肝になるでしょう。得意を知り、そして苦手も把握することで、自分が戦うべき場所が明確になってくるはずです。
ただ、得意不得意はある程度チャレンジして初めて分かることでもあります。そのため、まずは自分がやってみたいこと(仕事)に挑戦するのが良いかもしれません。短期ではなく長期の目線を持って、得手不得手を把握してください。

ちなみに、技術面の得意だけでは物足りません。性格面の得手不得手もとても重要になってくるからです。

例えば、長年、編集者をやっている人がいたとします。しかし、「自分は作品をつくる上で司令塔ではなくライティングの方が得意だ」となりました。そこで、ライティングスキルを存分に活かせる環境に身を置く選択をします。

しかし、この人は“どんな環境でも書くことができる”とは限りません。人の出入りが激しい場所では集中力が持たないといった可能性もあるでしょうし、反対に静かな空間でただ黙々と書き続けるのではなく、周りとコミュニケーションを取ったり談笑しながらのほうが仕事が進むことだって考えられます。

つまり、自分の得意がやれる環境と、その得意を活かせる場所に身を置かなければ、得意を伸ばし続けることは難しいということです。

得意を伸ばす働き方は幸せをもたらす?

苦手を避けるのは一見“逃げ”のように思われることもあるでしょう。努力は日本の美徳でもありますから、周囲から「努力を放棄した!」なんてことも言われてしまうかもしれません。

しかし、現代は様々な働き方が誕生しました。新型コロナウイルスの流行で人々の価値観もガラッと変化し、従来の常識が通用しない場面もあります。このような情勢だからこそ、これまでの当たり前を疑うことを始めてもいいのではないでしょうか? 

前回の記事は「日本の労働生産性・給与の低さ」をテーマにしました。同記事では、他国と比べて日本特有の効率の悪い仕事が、労働生産性や給与の低さに繋がっているのではないか? と書きました。

苦手を克服できるのであればいいですが、それよりも、ひとりひとりが仕事上の得意を伸ばすことができたらどうでしょう?
無駄な作業を省くことができますし、効率良い働き方に繋がるのではないでしょうか。できないことに労力を使わず、できることに目を向けることで、精神的安定も獲得できるでしょう。結果、労働者の幸せに繋がるのではないか。

これを読むあなたが、苦手を克服しようともがいていたら。そして、その頑張りに疲弊していたら。自分の得意を発揮し活躍できる環境に身を置くことを検討してみるのをおすすめしたいです。

第三者から意見を貰うことの重要性

私たちは、キャリアに悩む人々が等身大のメンターを獲得できるよう願い、様々な経歴を持つメンターに相談が可能なサービス『ホンネメンター』を提供しています。これは、第三者と話をすることが肝心だと考えるからです。
転職といった重要な決断もそうですが、今回テーマにした得意と不得意についても、人と話すことで見極めることができるかもしれません。
たとえば「仕事で自分の得意を最大限活かすには?」の相談で様々な意見を貰います。市場価値を上げるきっかけをつかめるかもしれないですよね。
自分が不得意だと感じている分野に精通した人の話を聞いてみたりするのもアリでしょう。苦手を克服したい場合はそのためのヒントを得られるでしょうし、苦手への新たなアプローチ法が発見できることもあります。苦手が得意に変化することだってあるのです。
多くの人の仕事が、楽しいものになるように。いきいきと日々を送れるように。

ぜひ一度、サイトを見てみてください。


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