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共創を実効化するために必要な15のリアル。

はじめに。


本noteは「共創組織とは?」を体系的に語る内容ではない。

組織が共創を実効化するために必要な教訓、これらをリアルに伝える内容だ。

ティールやホラクラシー、OODAモデル。
素晴らしい理論、次世代型の働き方を体系的に示した本は山ほどある。
私も読んだし腑にも落ちた。

しかし実践して思ったこと。

「理論と現実は全然違う」ということだ。

書いてあることに間違いはない。
ただ再現ができないのだ。

考えてみればそうだ。
共創型の組織を教科書通りに動かせるのであれば日本はすぐにでも生産性が上がり、そして豊かな国になっている。

私たちは「共創」、ビジネス用語で言えばティール型の働き方に5年前からチャレンジをしている。
当時の私はティールの概念や言葉さえも知らないでいた。

ただ「この混沌の時代、個の時代、私たちはどのような働き方を目指すべきか?」を真剣に考え、実践によって少しずつ創り上げてきた。
そして今や大手広告代理店とも渡り合える個のプロフェッショナル集団になりつつある。

ここに至るまでの共創の教訓は本に書いていることよりもリアルで生々しい。

この教訓を得るために多くの失敗や痛み、そして非難があった。

私はお金も人脈もマネジメントの経験も何もないところからスタートした。
成功ドラマのような苦労からの一発大逆転、感動ストーリーも一切ない。

ただひたすらに
「共創とはどうすれば実効性を持つのか?」
をたくさんの失敗とわずかな成功体験を積み重ねながら少しづつ知恵としてきた。

もちろん私の体験から得た教訓なので全ての人に当てはまるわけではない。

私が取り組んだ共創モデルは大企業でのティールの一部導入や、オンラインサロンのように同一の嗜好性が集まるような一般的な共創モデルよりも難しい。

職人からアーティスト、クリエーター、起業家、複業、サラリーマンなどスキルも年齢も違えば歩んできたルーツも全く異なる全国のプレイヤーが共創を実効化させる組織だ。

共創の中でもはるかに事例が少なく難易度が高いチャレンジだと思う。

コネ・カネ・経験なしでチャレンジしたがゆえに、
共創の実効化にはキワをつくような発想や天才的なアイデアも一つもない。
実践するために多大なお金や人脈、特別なチャンスが必要なものも一つもない。

全て実行できる。

この内容を読んだ全員にとって納得感があり再現性があるとは限らない。

ただし私が5年間注ぎ込んで得た教訓は共創型のチームを作りたい、
またはもう一歩発展させたいという方に大きな価値を生み出すと思う。

□ コミュニティや組織のメンバーのつながりが思うように深まらない。
□ 瞬間的に熱量は上がるがいつの間にかトーンダウンするプロジェクトが多い。
□ 非活性メンバーが増え、活性化しているメンバーとの隔たりが生まれる
□ メンバー同士が主体的に手を取り合って新たな価値を仕掛けることがない。または続かない。

共創型の組織作りに本気で向き合っているからこそ抱える悩み。

これらを抱えている人にとって着実な一歩を踏み出せる内容を公開したいと思う。

なぜ公開しようと思ったのか?

一番の理由。

それは日本に危機感を感じているからだ。

混沌とする世界で生産力の落ちる日本はますます貧しくなっていくのではないか。
その中で私たちは働き方、つまり生産性のあり方をアップデートする必要があると思っている。

経営者もサラリーマンもアーティストや職人、自営業も、フリーランスも。

閉塞的な環境で決められたアウトプットをするだけでなく、それぞれが強みを生かし合い、今までにない掛け算を生み出す。

和を重んじる日本だからこそ競争から共創にシフトチェンジする。
それこそが日本の生産力を高める手段になるのではないか。

私が目指すのはよくあるビジネスコミュニティのように仕事を紹介し合うだけの組織ではない。
異業種交流会のように表向きの人脈形成や営業目的の組織でもない。
オンラインサロンのような学びや承認欲求を得る組織でもない。

自分の道を歩む志あるプレイヤーが多種多様な個性と融合する。
そして鋼のようにしなやかで強いチームで個々が新たなフィールドを開拓していく。そのような組織だ。

そしてこのような組織がこの混沌の時代に必ず必要になってくる。

最近は博報堂グループでさえデジタル領域に特化したフリーランス人材を囲い込む取り組みを始めた。「個の集団化」の流れはこれから一気に来ると思う。

その潮流が来たとき。
私たちはしっかりと手を取り合い本物のチームとして準備ができている必要がある。

この有料noteを高いと思う人もいるかもしれない。

しかし共創を実効化するために今まで注ぎ込んだ費用は4千万円を超える。
何よりも5年間、血と汗の滲む思いで得た実践による教訓だ。

私は安いと思っているし、そう感じ取れる人に読んでもらいたい。

軽い気持ちで読んでも何も感じないと思う。
また綺麗な言葉で飾るより本質を伝えたいので生々しい表現も入れている。

共創を生み出す本気の人たち。
共に豊かな日本を作る同志との出逢いになればいいと心から思っている。

1つ目の教訓の途中までは無料で開放している。
読んで自身にとって必要かどうかを判断してほしい。

■ヒト編■

(教訓その1) 組織のビジョンにメンバーを無理強いしない

共創型の組織でやりがちなこと。
それはビジョン、つまりあなたの組織の志をメンバーに強いりすぎることだ。

誤解してほしくないのは組織のビジョンは大事だということ。
ただ、あなたの組織に参加するメンバーが組織のビジョンを原動力に動くかといえばそうではない。

「いや、みんなに熱量込めてビジョンを語ったら感動してくれた。」

というかもしれない。それは当たり前だ。
ビジョンとはそういうものだから。
あなたのビジョンを否定する人などほぼいない。
賛同もしてくれるだろう。
ただ、それが個々の行動の原動力となるかというとそうではない。

例えばHonmonoの場合、以下のビジョンを組織としてかかげている。

様々なスキルと志を持った日本中のプレイヤーが手を取り合う。
そして法人、個人、業界の垣根を超えた「共創」で日本をより豊かな国にする。

大事なことだ。

ただ、参加するメンバーからみると組織のビジョンなど正直どうでもいい。

”法人、個人、業界の垣根を超えた「共創」”

よりもメンバーが組織に参加する「本質」はもっと根深いところにある。

根っこにあるのはもっと生々しい欲求だ。

お金が欲しかったり、やりがいを感じたかったり、褒められたり、影響力を持ちたかったり。
さまざまな欲求があって組織に参加する。

共創は目的ではない。あくまで手段だ。

個の欲求に目を向けずに、あなたの未来の理想だけを押し付けても人は動かない。
結果、どうなるか。
あなたの考えには共感はするが行動が何も生まれない非活性な組織が生まれる。

うちの社員はみんな指示通りに動くよ。という会社経営の人もいる。
しかしそれはピラミッド型組織を経験してきた人たちの習慣的思考でしかない。
もっと端的にいうと給料をもらってるから社員は指示を聞いてるにすぎない。

「やりがいを感じてるから社員がついてくるんだ」という人もいる。
悪いことではない。
ただ、「やりがいがあるなら明日から給料なしで働いて。」
と言われて働き続ける社員がどれだけいるだろうか。

やりがいや働きやすさは+αの価値であり、本質的には「お金をもらう」という欲求と必要性があるから社員は働いているのだ。

ルーツや習慣、思考回路も違うメンバーが共創型の組織で主体的に動くには従来の組織体系と発想を転換する必要がある。

その中でまず何をやるべきか。

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