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10年後に、黎明期だったと振り返る日が来る本日。

予言します。
このアートプロジェクト、10年以上続く長い文化的コミューンになります。先見の明のある皆様ご参加希望お早めに。
何を隠そう私の眉間には、大き目のほくろがあり、顔相学的にはこれを「先読みのほくろ」というようで、明日明後日というスパンではない未来を見たり流行るものに気づいたり、そんな力を持つようなのです。
「この黎明期のコミュニティに入っておけ。何事も作りはじめが面白いのである」と、彼(ほくろはフランス語で男性名詞)が申しておりましたのでついこの6月から運営とクリエイター兼務で飛び込んでみることにしました。

ほくろからの登場で失礼しましたが私、書家の樹虹と申します。
たぶんボランティアまとめかかりなどもさせていただく予定です。
今日はオープンMTG第3回の記録を少し記します。

今日の企画3つを一言ずつまとめますと「茶室を作って茶会をします」「風景を描くように書をします」「音から記憶の風景を呼び起こしてみせましょう」という聞いただけで五感+直感をゾクゾクさせるプログラムがそろいました。

まずは昨年も企画参加の鎌松さん。「茶会をします、それだけでなく、茶室を作ります。木のランドスケープがあったこの土地を現代にもう一度復活させるプログラムです」と、一人目のプレゼンから超スケールです。茶会ということでしっぽりと大人しめな上品企画、と思って油断しておりましたら茶室を、「作る」!さすがアートプログラムのミーティングです。茶会をやるならば茶室から作ります。さらに話は江戸時代のランドスケープにまでタイムスリップし(本と川と街のMTGではよくありますが)今年のヴェネツィアビエンナーレの話もはさみこみながら、時空を超えた企画案で圧巻でした。それも鎌松さん寝起きだというかすれ声で淡々と語られていていい感じのチルみもありました。昨年の本川街では和紙を使った茶室を作ったそうで、茶室を作る上での仕掛けの面白さをお話し下さりみんな興味津々、それぞれの茶室が脳内に出来上がっておりました。

私は2番目に企画プレゼンさせていただきました。
書道の雅号【樹虹】として、私がアートイベントに参加するのはこれが初めてで、ほかの作家さんに比べてまだ全然アートプログラム歴が浅いのですが、これまで各地で試みてきたように、「人が文字を認識する」しくみそのものを改めて問い直すという試みをインスタレーションアートで行う企画を出させていただく予定です。小難しいですね。つまり私はあなたの前で書道をします。ただし、読める文字を書くとは限りません。私は書道のようなアートのような、風景を描写するように文字を書く。そんなスタイルでインスタレーションさせていただきます。文字ってどんなものであれ、自分が見知った形に近ければ近いほど、読もうとしてしまうんですよね。不思議なことに。`Cogito,ergo sum‘というのは「我思う。故に我あり」©デカルトですが`Legere,ergo sum‘「我は読む。故に我あり」©樹虹 として企画名ラテン語でつけさせていただきました。

続いては、Orange plus music石松豊さん。普段からたくさんの音楽イベントを企画されているようでこの方も昨年の本川街にも企画&運営で入ってらしたようです。昨年実施された「まったり読書BGMライブ[ music for the story]」を発展させた企画を考え中とのことで、もはやこれはファンがいる企画なのでは?と思うほどに登壇しただけでその場の温度が少し上がったのを感じました(画面越しですが)。スペースと音楽でいつもの街に出現する、いつもと違った心地よい空間を作る石松さんの新作にワクワクしている皆様の顔がありました。それだけにとどまらず新規企画としては、音から記憶の風景を呼び起こす展示などを考え中とのことで、去年はコロナであまりリアルで聞くことができなかった祭りの音を使ったものや本をめくる音、紙の音などいろんな音の話で盛り上がりました。私も思わず、紙と筆が擦れる音ってとてもいいんすよ!とフェチ丸出しで話してしまって即反省していたところ、「そうですよね、マイクつけて集音したい!」とまさかの同意と具体的な方法論の声が上がり、「あ、この場所はフェチ丸出しでも構わないんだな」ととても心やすらかになりました。オンラインミーティングって声がかぶったときのあの「間」で、自分の発言を反省する隙があるのがよくないと思います(もう強気)。余談ですが石松さんは音と空間を操るクリエイターですが自らも声がとても美しくてこれからの会は自分の中でヘッドフォン推奨をひそかに決めました。

「たちどまる、ふりかえる。そしてあるきだす」というテーマコピーと「本」「川」「街」というテーマ。どのワードもなんだか今の私にとてもしっくりきており、冒頭ほくろのせいにしましたが実のところとても心惹かれていてこれからの活動が楽しみです。ひとつひとつの言葉にこだわる方が多いのも素敵ですね。きっと10年続くアートプログラムとなります。予感しかない。せばまず。ご一読多謝。                 

樹虹書

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