他人の「遺品部屋」が、我が身にも降りかかる日が来るかも(自分用メモ&シェア)
偶然目についてみてしまったのですが、恐ろしい番組でした。
亡くなった人の遺品の処分に頭を抱えている人は実は秘かに多いのですが(私が仕事柄そう言う方との交流が多いというだけかもしれませんけど💦)
マンションでは孤独死や独居死した方の遺品が多く、その費用負担を同じマンションに住む人がしなければならなくなるのだとか。
私、田舎の一軒家の遺品整理のケースを多く抱えていたせいでそのことを存じ上げず。都心のマンションではそんなことが問題になっているのかと驚きました💦
遺品部屋は、独居、孤独死、痴呆症の問題と紐付いています。
そこに、「偶然同じマンションに住んでいる」だけでそんな費用負担を強いられることになるなんて…!
また、これが市営・県営などの公営住宅の場合、遺品の処分費用が行政の財政も圧迫。ということはつまり、税金が投入されている可能性もある、ということ…。
そもそも公営住宅に限らず、家に残された遺品は他人が勝手に処分はできないので、
【1】まず管理会社や行政が相続人を探し出すのですが、これに金がかかる。
【2】費用負担をお願いするも、ほとんど断られる(もしくは遺産放棄を理由にお願いできないケースも多々)
さらに、
【3】遺品を放置し続けているせいで、部屋も貸し出せず家賃収入もなく。
【4】唐突に、マンション住民に管理費増額のお報せが届いてしまう…
これを解消するために、
国の方針で、自治体が独自に遺品の選別・処分をできるような条例だか何だかを作ったそうなのですが…
もちろん100%完全には捨てられない。だから、95%の遺品は廃棄できたとして、もし何かの場合にと5%くらいの遺品は保存をしているらしいのです。(たとえば写真や通帳など)
しかし、その保管費用も馬鹿にならないわけです。
大阪では「保存期間20年」と決めたらしいのですが、それが公営住宅だけで488人分もあるのだとか!
NHKの調べによりますと「遺品部屋」と呼ばれるものは全国に10052件、これは10年で1.7倍に増えているそうです。
遺品部屋増加の理由は以下の3つ。
①高齢化
②資産価値の低下(地方の不動産価値の下落により、親類が相続放棄をする)
③親戚関係希薄化(核家族化が進み世話を焼いてくれる親類がいなくなり、さらにコロナ禍で親戚の死亡に気付かないケースも増えた)
ことが挙げられます。
ちなみに、遺品部屋の多い都道府県は
①東京 ②大阪 ③神奈川 ④兵庫 ⑤愛知 の順だそうです。
人口の多い都心部ですね。
これを回避するために個々人や周囲の人、管理会社ができる対策は。
①「緊急連絡先の更新」
②「遺言書で備える」(自分でできること)
「死んだら誰かがやってくれるだろう」とは思わず、人に迷惑をかけないように事前に対策する
③「マンションのリノベーションで不動産価値を上げる」(不動産価値を上げて遺族が相続したくなるマンションにする)
たとえば共用部分でリモートワークできるようにしたり、リノベを施して若い移住者に貸し出すなど。住む場所・移住する場所として不動産を好循環させる取り組みをする。
弁護士からの提案もありました。
【1】住民側の対策
「重要な財産がないから遺言書は要らない」「全部捨ててもらえばいい」という人も多いが、マンションはマンション住人の共用という意識を忘れずにしてほしい
【2】管理組合の対策
事前→管理の質を上げてマンションの価値を上げるためには、マンション管理士会などに相談してほしい。
ろくにマンションを管理していない、つまり「管理不全マンション」が意外と全国に多く、そう言うマンションではこの問題が起きやすい。
事後→遺品部屋が発生したらすぐ専門家に相談すること。ぐずぐずしていると、滞納管理費が増えるし、(売れば価値があるかもしれない)遺品の価値が下がる一方。スピード感が命。
何にせよ、いずれ誰かにも(そして自分にも)降りかかってくる問題なのだと思うと、ちょっと身の竦む思いですよね…。
日頃から近隣住民とのコミュニケーションを密にし、つかず離れずの距離感を保たねばならないのでしょう。
はぁ、本当に怖い番組、しかし勉強になる番組でした!
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