幻の小説家の教え

「考えるな、考えるのは後。
まずハートで書く。そして、
リライトには頭を使う。
文章を書くときは何も
考えずに書くことだ」

『小説家を見つけたら』で
1冊で隠遁した幻の天才作家、
ウィリアム・フォレスターが
作家志望の青年に言う言葉。
文章の書き方を教えたのだ。

「自分のために書く文章は
他人のために書く文章に優る」
「書くことの最大のコツは
書くこと。それ以外にはない」
これもフォレスターの教えだ。

ジャマール・ウォレスを演ずる
ロブ・ブラウンは教師から文章の
巧さに盗作の疑惑を持たれるが、
ショーン・コネリー演ずる
フォレストが窮地を救う。

癌で余命幾ばくかのフォレストは
人生の最後に自分を慕う青年と
貴い友情を得て幸福に旅立つ。
フォレストからウォレスへの遺品に
本人自ら書いた新作原稿があった。

ウォレスはフォレストの遺志通り、
一流の作家になっていく。
タイプを叩きつけるように
考えずに言葉を紡ぎ出し、
書いて書いて名作をものにしたのだ。