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凡人のサラリーマンは、いつまで他人からの評価に期待するのか

日々是決戦。

これを見てピンと来る方はいるだろうか。
私が20年前に通っていた代々木ゼミナール
の各教室に書き初めのように
貼り出されていたものだ。

読んでそのまま。
受験は常に戦いであることを
表している。

「夏を制するものは受験を制す」
なんてだれがいったかわからない
格言とやらに踊らされて、夏期講習の
申込みに並んだのも懐かしい思い出だ。

少しでも偏差値の高い大学へ。
少しでも就職や希望する進路に有利に
働く大学へ。

今も昔も大学受験で上を目指す
人の考え方は変わらないのだろう。
20年前の自分もその1人だった。

人間は悲しいくらい、
序列をつけるのが好きなんだね。

旅行に行けば、予算に合わせて
ホテルのランキングをいとも簡単に
出せるし、飲食店も同様だ。

自分はあの高級イタリアンじゃないと
ダメなんだ。
自分にはグルメのこだわりがあるんだ。

そんな思考を持つよりも、
高級イタリアンもいいけど、
吉野家だってとっても美味しいし、
ガード下の小汚い焼き鳥屋の
煮込みだってめちゃくちゃ美味しい。

そんな柔軟な見方を持っていたほうが
楽に生きられる気がする。

なんで他人に認められたいんだ

受験生時代は
いかに「他人に認められる大学に行くか」
にこだわっていた。

自分のアイデンティティーが
学力でしか証明できない。
そんな感覚があって、
他に何の取り柄もないことを
どこか心の奥底で分かっていて、
偏差値を上げることで
自分を保とうとした。

常に他人からの評価を
基準としていきることが
いかにしんどいことか。

まだわからなかった。

何とか世間で言われる二流の私立
大学に滑り込み、サラリーマンになった。

属人的で裁量もある営業職に
なった私は嬉々として仕事に取り組んだ。

個人の力で、ある程度数字が出せることで
自信をつけ自分の判断や物差しで仕事を
することの楽しさを知った。

その当時の職場は、個人のインセンティブ
制度もあり個人事業主の集まりのような
職場の雰囲気の様相で殺伐としていた。

もちろん上司の評価はあるのだけれど、
自分の裁量でどんどん仕事をまわして
いける。

稼いでいける。
他人の評価を気にしなくても、
自分の腕一本でいこう。
そんな感覚を未熟ながら
持ってしまったこともあった。

他人に認められなくてもいい。
承認欲求なんていらない。
そう思っていた。

他人からの評価は置いておいて
他人を認めよう

他人の評価は気にしなくてもいい。

ただ自分のパフォーマンスが
本当に自分一人の力でなりたっているのか。

そこはしっかり確認して、ふりかえらないと
イタイことになることは知っておきたい。

どんなにビッグプロジェクトを
成し遂げたとしてもそれは
超大手企業の看板とブランドで
成し遂げたもの。

自慢話をするおじさんたちに
辟易したことは一度や二度じゃない。
中小企業出身の私は
この手の話に人一倍敏感だ。

結局は第三者の誰かの支援がないと、
あなたの業績は成り立たない。
そこに気づいていないと、
職場の人間関係にも大きな支障を
もたらすし、長い間結果を出し続ける
ことは難しいだろう。

自分の業績はあなただけでなく、
だれかの手によって助けられている。

その感謝の気持ちを持つと、
精神衛生上もきっとポジティブに
働く。

自分はもっとできる。
すごい人間だ。
これから右肩上がりの人生だ。
そう思うのはいいけれど、
あまり期待しすぎて生きるのは
窮屈だ。

あなたの代わりはいくらでもいる

これは少なくともサラリーマンであったら、
否定できない事実であろう。

もちろんメジャーリーグの大谷翔平のような
唯一無二のレベルならいいが。

我々凡人サラリーマンの階層なら、
代わりはいくらでもいる。

そこそこ優秀な方が抜けた場合でも
1ヶ月もすれば表向きはなんとか
職場が回っている形になる。
残念ながら、クリティカルな
状況にはならない。

多くの自称優秀なサラリーマンは
そこを勘違いしている。

中小企業の少数精鋭部隊なら
ともかく、大企業の課長クラスでも
「この部署がおれがいないと回らない」
と焼き鳥屋でくだを巻いているのを たまに
見かける。

絶えず自己研鑽は
必要だ。

「世界にひとつだけの花」
かつての大ヒット曲。
私も大好きだ。
ただ歌詞にあるような
「もともと特別なOnly one」
を誰もが目指してしまうと
世の中は息苦しくなる気がする。

ただ自分は代わりのきく人材であることを
自覚したら、もう少し感謝や自分ができる
ことが見えてくるはずだ。

自分のものさしで仕事をしよう

ワクワクしない仕事
をダラダラ続けるほど、
人生は長くない!

仕事を辞めることを
考えたら働く意味、人生の目的、
幸せのカタチが見えてくる。
そんなことを書いた
鈴木おさむさんの本が面白かった。

40代からソフト老害。
このフレーズは40歳の
自分には刺激的だった。

今まで積み上げてきたことを
手放してみる。
当たり前、常識とされる価値観と
距離を置くことができるか。
年齢を経るほどそれが難しく
なってくるが、もう少し
柔らかい凡人でいたいものだ。

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