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【驚愕】女性こそ必須!ビタミンD不足で起きる不調とサプリの効果的な摂取法


あなたの知らないビタミンDの恩恵!

はじめまして、薬剤師の宮本です。

今回は、「ビタミンD不足で起きる不調と対策」を紹介します。

今、多くの日本人が足りていないビタミンとされていますので、一緒に確認していきましょう

  • ビタミンDの解明されたはたらき

  • ビタミンDの不足で起きる不調

  • ビタミンDの取り入れ方

の3つについて解説してきます

それでは本題に入ります。

■ビタミンDの解明されたはたらき

ビタミンDは、私たちの体にとても重要な役割を果たしていることをご存知でしょうか?

今までの栄養学では、強い骨を維持するのに大切なビタミンのイメージが強かったのですが、最近では栄養療法の治療も発展したことで研究が進み、これまでにない可能性が広がりました。

免疫の調節や妊娠しやすい体づくり、神経を保護する作用、疾患の治療としてはガンや糖尿病、自閉症の治療にも有効であるという報告もあります。

 このようにさまざまなはたらきがあることが分かり、さらにビタミンではありますが体内ではホルモンの一種としてはたらいて1000種類の遺伝子のはたらきも調整することが分かっています。

ビタミンDが、体内で十分に満たされていることで、私たちにさまざまな恩恵を得られるということです。

このようなはたらきから長寿ビタミン・万能ビタミン・スーパービタミンなどの呼び名で注目され、サプリメントでもビタミンCの次に注目されていると言っても過言ではありません。

 実際に、専門家の方の中には「サプリメントで何か1つだけ飲むのだったら?」という質問に対して、ビタミンDサプリを飲むという方も多い栄養素です。

そんな 大切な働きのあるビタミンDですが、日本人は実際どれぐらい食べ物からビタミンDを摂取できているのでしょうか?

2023年に東京慈恵医科大学の研究で発表された論文によると、2019年4月~2020年3月に都内で健康診断を受けた5518人を対象に調査を実施した結果

健常人の98%が日本代謝内分泌学会・日本整形外科学会が提唱するビタミンD(血中25(OH)D)基準濃度である30ng/mL以上に達していないことが報告されました。

これは、特に年齢が若いほど低い傾向があるとネットニュースでも話題になり、知っている方もいるかもしれません。

そこで詳しい話に入る前に、皆さんがビタミンD不足になっていないかリストを作りましたので、チェックしてみましょう

  • 花粉症や鼻炎などのアレルギー症状がある

  • 免疫力を上げたい

  • 血糖値に不安がある

  • 風邪をひきやすい

  • 気分が落ち込みやすい

  • 下痢や便秘になりやすい

  • キノコ類をあまり食べない

  • 魚を食べることが少ない

  • 子供を産むのを考えている

  • 骨折しやすい

  • 骨粗鬆症を予防したい

 いかがだったでしょうか?

このうち5つ以上当てはまっている方は、ビタミンDが常に不足している可能性があります。

ここから先の内容も参考にしてみてください。 

■ビタミンDの不足で起きる不調

それでは、ビタミンDが不足することによって起きる不調について全部で8つ解説していきます。

1.メンタルが弱くなる

栄養療法を臨床で行っている現場では、ビタミンDがうつ・統合失調症・自閉症・高齢者の認知症予防に用いられることがあります。

その理由は、ビタミンDが脳の中で神経細胞の保護や神経機能の調節を行っていることが分かってきており、行動・精神のトラブルへの対応にも期待されているからです。

女性にも起こりやすいうつ症状の場合には、ビタミンDが脳内物質セロトニンを調節することで、うつなどの精神症状に効果的であることが分かっています。

日照時間の短い北欧諸国は、自殺率が比較的高いとされていますが、日照時間の短さから体内で作られるビタミンDが不足しやすいのが一因ではないかとされており、日本でも日照時間の短い冬に「冬季うつ」になりやすい方も増加中です。

日常的にあまり外に出ない方や日焼け止めを塗る機会が多い方は、このような精神面でも何かあれば、ビタミンD不足を疑ってみると良いでしょう。

2.花粉症や鼻炎などのアレルギー症状が悪化する

ビタミンDが足りないと花粉症・鼻炎・アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状が出やすくなります。

今でも、アレルギーで苦しんでいる方は年々増えており、日本では50年前には「アレルギー」はほとんどありませんでしたが、現在では国民の2人に1人が何らかのアレルギーを持っているといわれています。

ビタミンDは炎症に関係する物質を抑制し、炎症を抑える物質を産生することで炎症を和らげるのに関係しています。

また免疫細胞のはたらきを正常化させることにも役立っており、ビタミンDが不足して、これらの働きができなくなるとアレルギーが悪化してしまうこともあります。

乳幼児のアレルギー性皮膚炎の場合には、母親がビタミンDを摂取した状態で母乳を与えることで改善する症例もあります、

3.筋肉が弱くなる

あまり知られていませんが、実はビタミンDは筋肉の維持にも大きな関係がある栄養素です。

最近、タンパク質の豊富な食品やプロテインを摂取するのが流行っていますが、それらを体内で正しく活用するためにもビタミンDは必須です。

日本では女性のやせすぎが問題となっていますが、これによって筋肉が減ってしまっている方も多いはずです。

男女共に50代から筋力の低下がしていき、特に女性は70代から介護のリスクが高まります。

高齢になればなるほど、怪我や寝たきりのリスクがあるため、それらを軽減させるために筋肉量や筋力を維持しなければならないからです。

その結果、ロコモティブシンドロームやサルコペニアとなる可能性が高くなります。

ロコモティブシンドロームは、運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態です。

サルコペニアは、加齢や疾患により筋肉量が減少して、筋力の低下、身体機能の低下をきたすことを指します。

ビタミンDが不足すると転倒リスクが高くなり、十分に取れていると筋肉の反応も良くなることで、転倒のリスクが低くなるという研究報告もあります。

若い頃は転ぶことなんて滅多にないと思うかもしれませんが、年齢を重ねていくことでいつの間にか筋力の低下から転倒する可能性も踏まえて、今のうちに対策していきましょう。

日頃から運動している方、プロテインを飲んでいる方、年齢が高くて筋肉が減ってきた方は、タンパク質とセットでビタミンDを摂取するのがオススメです。

 4.骨を脆くなる

ビタミンDには、体内のカルシウム吸収を促して骨を増強することにも関係しています。

カルシウムの代謝と骨に対する作用で、体内で活性型ビタミンDに変換されることで骨の材料となるカルシウムの吸収を助けたりします。

カルシウム摂取が不足しているときには、尿の中からカルシウムを再吸収するように働き、骨へカルシウムを補うのを調節し骨形成を行っていきます。

先ほどもお伝えしましたが、ロコモティブシンドロームは筋肉だけでなく、骨粗鬆症による骨折でも起こりやすくなり、寝たきりからの介護になる可能性があります。

特に女性は、更年期以降から女性ホルモンのエストロゲンの分泌が低下していくことで、骨の新陳代謝にも影響して急激に骨密度が減っていきます。

若い世代の無理なダイエットや新型栄養失調による骨の材料となるカルシウム・リン・マグネシウム不足です。

高齢になると粗食になっていくことで骨が弱くなってしまうこともあります。

 あまり気づいていない方も多いのですが、骨が弱くなることで美容面でも問題が生じていきます。

顔のしわやたるみの一部には、骨が細くなってしまったことにも関係しているのご存知でしょうか?

頭の頭蓋骨周りを覆うようにくっついている筋肉は、年齢を重ねるにつれて頭蓋骨の骨が全体的に細くなっていき、頭蓋骨の大きさも小さくなり小顔になったように感じます。

しかし、頭蓋骨周りにくっついている筋肉はそのままなので、次第に頭蓋骨と筋肉の間に隙間ができるようになり、それが結果たるみにつながり、その弛んだ部分がシワになって目立ってしまうのです。

私は、顔のたるみは骨粗鬆症になりはじめのサインだと考えていますので、女性の皆さんで最近顔の頬のたるみや目の周りのたるみやくぼみが気になる方はビタミンDを取り入れて骨を強くしていきましょう。

骨は、カルシウムが大切ではあるのですが、骨の構成成分はカルシウムだけでなくマグネシウムも大切です。

カルシウムだけだと、マグネシウムとのバランスを取るために、骨が溶けてしまって外に排泄されてしまうこともあります。

そのため、カルシウムとマグネシウムを1:1または2:1の割合で摂取していきましょう。

そして、そこにビタミンDも併用することで骨粗鬆症予防だけでなく、見た目のアンチエイジングにもつながるでしょう。

5.腸などの細胞の結合が緩む

ビタミンDには、腸などの細胞の結合を強固にするはたらきが知られています。

細胞の結合のことを「タイトジャンクション」と呼んでおり、腸だけでなく、鼻・喉の粘膜、肌、膣などです。

私たちの外の世界と内の世界の境目にある細胞の壁に関係していきます。

このタイトジャンクションが、何かしらの理由で緩んでしまうと、細胞の隙間からさまざまな物質が壁を素通りしてしまうのです。

腸の粘膜のタイトジャンクションが緩んでしまうと腸漏れと呼ばれる「リーキーガット」と呼ばれる状態になり、全身症状を生じさせます。

リーキーガットの症状

筋肉痛、関節痛、胸やけ、息切れ、腹痛、抜け毛、消化不良、不眠症、記憶力低下、不安感、疲労感、口臭、神経過敏、食欲低下、じんましん、喘息、アトピー性皮膚炎、過敏性腸症候群、お腹の張りなど

その結果、腸から細菌やウイルスが侵入しやすくなって感染症にかかりやすくなったり、腸内細菌のバランスと多様性が崩れてしまう「ディスバイオーシス」の状態にもつながります。

また、有害物質が腸から体内に侵入しやすくなるだけでなく、体が外から取り込む栄養の量の調節が効かなくなり、遅発型食物アレルギーになってしまうこともあります。

 鼻・喉の粘膜のタイトジャンクションが緩んでしまうと、腸のときと同様に細菌やウイルスが侵入しやすくなって感染症にかかりやすくなったり、粘膜にある粘液のバリアも不十分になるためアレルギーが起こりやすくなります。

その結果、鼻炎による鼻水・鼻詰まりや喉がイガイガしたり、かゆい感じ、喉のつっかえ感が生じることがあります。 

肌の場合は、腸と同じように「リーキースキン」と呼ばれる肌のバリア機能が崩壊した状態になり、皮膚常在細菌のバランスと多様性が崩れてしまう「ディスバイオーシス」の状態も起こっていきます。

その結果、肌荒れが治らなかったり、アレルギー性皮膚炎・蕁麻疹・湿疹・肌の乾燥など肌の状態を悪化させてしまうのです。

最後に膣についてですが、フェムテックでも注目されている膣の粘膜のタイトジャンクションが緩んでしまうと、性感染症にかかりやすくなります。

特に最近では、梅毒やカンジダ・クラミジアなどの性感染症が増えているのは、膣の乾燥が起きていることや、この粘膜のタイトジャンクションが緩んでしまっていることも考えられています。

次に紹介しますが、膣の環境が正常化されていないと、妊娠することも難しくなるため、若い女性で日焼け止めや帽子・日傘などで常に紫外線対策を欠かさない人は、膣の環境へのリスクも知ったうえでビタミンDを摂取するように心がけていきましょう。

6.感染症になりやすくなる

ビタミンDは免疫の調節にも関係していることが最近の栄養療法の発展によって分かってきました。

免疫細胞である単球が抗菌タンパク質の「カテリシジン」を産生します。

この抗菌タンパク質の生成が低下してくると風邪やインフルエンザに罹りやすくなったり、アレルギー性皮膚炎の患者でも抗菌タンパク質の生成が低下していることが報告されています。

それだけでなく、先ほど細胞のつながりが緩むの内容でも紹介しましたが、外の世界からの侵入がしやすくなるため、感染症にもかかりやすくなるのです。

インフルエンザや新型コロナウイルス感染症でビタミンDを摂取したことで、感染予防につながった報告もされています。

 東京慈恵会医科大学の国際共同研究チームでは、ビタミンDの投与と呼吸器の感染症との関係を調べた世界の25の報告を統合し、1万1000人分のデータを分析しました。

この結果、ビタミンDを飲んだグループは、飲んでいないグループに比べて、インフルエンザや気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症の発症が2割少なかったと報告されています。

特に血中のビタミンD濃度が欠乏状態にある人では、ビタミンDを飲んでいたグループは発症が7割少なく、ビタミンDのインフルエンザ予防効果が確かめられました。

コロナに関しても、欧州20か国のビタミンDレベルと100万人当たりの新型コロナウイルス感染症による罹患率と死亡率を集計した結果、国ごとのビタミンDレベルとCOVID-19によって引き起こされる症例と死亡率との間に負の相関関係がみられました。

つまり、ビタミンDの血中濃度が高い国では感染者と死亡率が低いと報告されています。

アメリカでの研究報告では、ビタミンDが低いとCOVID-19が重症化する確率が高くなるとれており、ビタミンDにより重症化を改善できる可能性もあります。

7.妊娠しにくくなる

ビタミンDは妊娠前から産後まで必要なビタミンであることが、最近の栄養療法の発展で分かってきました。

ここでは、今の状態から産後までのいくつかの段階に分けて、ビタミンDの重要性についてまとめましたので確認していきましょう。

【子供を持つ前に知りたい段階別ビタミンDの大切さ】

現在

  • 生理痛の軽減

  • 子宮筋腫のリスクの低下

  • 卵巣予備能(AMH)のレベル改善

  • 40代ではビタミンD濃度が低い女性ほど卵子の減少が早い

 ビタミンDを摂取することで、生理痛の軽減することや婦人科疾患である子宮筋腫のリスクが低下する報告があります。

日本では、子宮内膜症や子宮頸がん・卵巣嚢腫といった婦人科の疾患が若い世代でも増えてきているため、今のうちに予防していきたいです。

また、未婚率の高い日本でありますが、既婚者には40歳以上の高齢出産を経験される方も増えています。

人によっては、若いうちに卵子凍結をした方も芸能人のニュースでも話題になりましたよね。

40代ではビタミンD濃度が低い女性ほど卵子の減少が早いという報告もあります。

将来、結婚して子供を保ちたいと思っている女性は、今のうちにビタミンDを意識しておくのも大切です。

卵子凍結をすることになったとしても、採取できる量が少ないと解凍したときに使えるものと使えないものがどうしても生じてしまいます。

数が多いことと質が良いことは大切なことだと思いますので、今のうちから気にしてみましょう。

妊活中

  • 子宮内膜の環境を整えて着床しやすくする

  • ビタミンDを補充することで多嚢胞性卵巣症候群の排卵率が改善 

  • ビタミンD濃度が正常な女性は体外受精の妊娠率が高い 

不妊治療でなかなか着床しない方の中には、膣や子宮の環境が良くないことで妊娠しにくい体になっている方も少なからずいます。

ビタミンDを摂取していくことで、子宮内膜の状態を良好にして妊娠しやすい体にしてくれるだけでなく、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)と呼ばれる卵胞の成長が途中で止まり、卵巣内に多くの小さな卵胞が残ってしまう病気を予防して、健康な卵子を排卵するように改善したり、体外受精をする際にも、卵子の質と子宮の環境が整っていくため体外受精による妊娠率も高まる報告もあります。

妊娠中

・ビタミンD不足は初期流産のリスクが高い

 それでだけでなく、妊娠中でもビタミンDは流産予防に関係する報告もあるため、ここからは医師との相談も必要になりますが、安定期まではビタミンDの摂取をしてみるのも良いでしょう。

産後

・母乳を経由して乳幼児の低カルシウム血症、骨軟化症、小児湿疹の予防

 産後には、母乳を経由して乳児の体調管理にも大切な役割を果たします。

特に、骨の形成を促して、アレルギー性皮膚炎や小児湿疹を予防する報告があります。

最近は、産後0日ですぐに仕事へ復帰する女性もいるみたいですが、母乳育児ができる場合にはビタミンDを摂取して、母乳を経由して与えてみましょう。

8.糖尿病になりやすくなる

日本は糖尿病大国であり、現在でも日本における糖尿病患者数はすごい勢いで増えています。

糖尿病患者が約1000万人、糖尿病予備軍を合わせると約2000万人ということで、日本人の6人に1人が糖尿病 かその予備軍のどちらかとされています。

糖尿病が怖いのは、気づかないうちにさまざまな合併症を起こしていること、特に有名なのは手足のしびれ、足の壊疽、失明、人工透析などがあります。

糖尿病は膵臓から分泌される血糖値を下げるホルモンであるインスリンの分泌が足りない、効きにくくなってしまうことで起こります。

厚生労働省の研究報告では、ビタミンDとカルシウムともに摂取量が多いグループでは、糖尿病発症リスクがはっきりと低かったこと、男性では約38%、女性では約41%ものリスク低下がみられました。

カルシウムは膵臓の細胞に働きかけて、インスリンの分泌をうながすシグナルを送る役割をしています。

カルシウムは、細胞のなかにある量を1とすると、細胞の外(血液中など)にある量は1万倍とされており、このバランスを保つように体では調整しているのです。

それが崩れてしまうと膵臓からのインスリン分泌にも悪影響を与えることになります。

ビタミンDは体内に入ると、肝臓と腎臓で活性化されて、活性型ビタミンDになります。

これが、膵臓のβ細胞に直接作用して、インスリンの分泌を促進していくのです。

ビタミンDが不足すると、こうした働きが低下するためインスリンがうまく機能しなくなります。

 このようなことがあるため、カルシウムとビタミンDはインスリンの分泌への影響をもつ栄養素であり、両方を多く摂取することで相乗作用が生まれ、2つがうまく助け合うことが糖尿病のリスクを低下させると考えられています。

■ビタミンDの取り入れ方

それでは、次にビタミンDを十分な量を摂取する方法には3つあります。 

  • 紫外線を浴びて自分で作る

  • 食事から取り入れる

  • サプリメントから取り入れる

1つずつ解説していきます 

1. 紫外線を浴びて自分で作る

ビタミンDは太陽のビタミンと呼ばれており、紫外線のUVBを浴びることで、肌を経由して自分で作ることができます。

しかし今の日本人は、紫外線でビタミンDを十分に作ることができていません。

その理由は

  • 特に女性を中心に室内での作業が多くなったこと

  • 美容のために過度な紫外線対策をされる方が増えたこと

  • ビタミンDの材料となる脂質の摂取量が足りていないこと

などが挙げられます。

 私は、紫外線も浴びているし、日焼け止めも塗っていないからビタミンDは作れているはずという方もいるかもしれません。

しかし、皆さんが思っている以上に肌から紫外線を当てて化学反応でビタミンDを作るのは難しいことをご存知でしょうか?

紫外線を浴びればビタミンDは作れることについては、日照時間や紫外線の強さによって異なることがあります。

そのためビタミンDの量は、紫外線の強さに比例するので紫外線が弱くなる真夏以外の季節かつ正午以外の時間だと作るのに必要な時間が長くなってしまうのです。

真夏でも15時に日光を浴びて作るには正午の2倍から3倍の時間がかかり

札幌では、冬になると正午でも1時間以上かかります。

そして、こちらの表にある時間は、ビタミンDの量を5.5 μgを生成するのに必要となるビタミンD生成紫外線照射時間を求めたものなので、日本人の食事摂取基準(2020年版)の1日の摂取の目安量が、18歳以上の男女ともに8.5㎍、耐用上限量が100㎍と設定されています。

つまり、紫外線だけでは、骨の予防のための最低限の量も今では満たせていないのです。

紫外線のみで、満たすには倍の時間は少なくとも必要ということです。

これがさらに、先ほどお伝えした感染症予防や妊活などの目的で考えているのであれば、紫外線だけでは難しいと理解できるでしょう。

となれば、別の方法を併用していくことが大切になっていきます。 

2.食事から取り入れる

日を浴びるだけでは作り出すのが難しいとなれば、次に食事からの摂取を検討してみましょう。

ビタミンと聞くと鮮やかな色はビタミンカラーの野菜や果物をイメージする方が多いと思います。

実はビタミンDは野菜や果物からはほとんど含まれておらず、魚・キノコ・卵などに多いビタミンなのです。

また、ビタミンDには魚に多く含まれる動物性のビタミンD3とキノコに多い植物性のビタミンD2があります。

日本では、同等のはたらきを持つとされていますが、栄養療法の研究では植物性のビタミンD2は、動物性のビタミンD3よりも活性が低いという意見も多いことから、栄養療法ではビタミンD3を主に用いて治療を行っています。

しかし、現時点で多くの日本人がビタミンD不足となっていますので、あまり種類は気にせずに摂取してくことがまずは最優先です。

日本人の食事摂取基準2020年版では、1日の摂取の目安量が、18歳以上の男女ともに8.5㎍、耐容上限量は成人(身体活動レベル:ふつう)で100㎍と設定されています。

これまで公表されたビタミンDのリスク評価では、大部分の健康な人にとって安全な1日のビタミンD3摂取量は、250μg(10000 IU)という報告もあります。

ビタミンDにはμgの表記と国際単位のIUの表記の2種類あり、1μg=40IUとされているため、サプリメントを使用する際には表記の使い分けが必要です。

ちなみにIU表記に直すと目安量は340IU、耐容上限量は4000IUとなり、感染症予防や妊活目的などでは1日1000IUは摂取していきたいところです。

  • 鯖の水煮缶では、13.2μg(528 IU)

  • 卵では、1.0μg(40 IU)

  • 干し椎茸2個で、1.0μg(40 IU)

となっており、目安量を満たすには、鯖の水煮缶を1個、卵は9個、干し椎茸は18個食べないといけません。

鯖の水煮缶であれば、可能かもしれませんが卵や干し椎茸をこの数は現実的ではないですよね。

また魚の消費量も減っているということもあり、日本人はビタミンDを食事から摂取する機会がだんだん減っているようです。

また体内でビタミンDを生み出すためには、脂質が必要になります。

特に生活習慣病で毛嫌いされていますコレステロールがビタミンDの材料です。

そのため、カロリーを気にしてあまり脂質を摂取していない方や、コレステロールを作らなくする薬を飲んでいる方はビタミンDを自分で生み出せていない可能性が高いです。

女性はカロリーばかりを気にする食事をされている方がいまだに多いですが、それは栄養療法的には逆効果なこともあります。

体に良い油とされているEPA/DHA、オリーブオイル、MCTオイルなどを適度に摂取していくのも大切なことになります。

3.サプリメントから取り入れる

ビタミンDはさまざまな栄養素の中でも、私たちに幅広い恩恵が得られることは分かったと思います。

さらに、サプリメントの中では安価で手に入りやすいものとしても知られています。

栄養療法を行っている現場で使用するサプリメントの多くが、ビタミンD3を採用しており、紫外線からできるものの多くがビタミンD3ということもあって、体内効率が良いものを選択しているのでしょう。

天然由来のビタミンD3のサプリメントの製造には、主にタラの肝油由来と紫外線を当てた羊毛由来から作られるものが代表的です。

肝油由来のビタミンD3サプリメントは、肝油からビタミンDだけを抽出して軟カプセルにしたものになります。

タラを採取してこないといけないため、成分表記に肝油の成分が含まれると値段は高めになりやすいです。

最近は、肝油ドロップも見かけるようになりました。

昔ながらの物から手に取りやすい絵柄のものまでさまざまです。 

羊毛由来のビタミンD3サプリメントは、羊毛に付着している油の成分「7-デヒドロコレステロール」に紫外線を照射して得られたものになります。

なので、肝油に比べると安価で手に取りやすいサプリメントです。

また、骨粗鬆症治療で用いられる活性型ビタミンDというものが存在します。

活性型になっていることで、体の中に入ってからすぐに効果を発揮するもので、医薬品のレベルなので副作用も出てくることもあります。

しかし、サプリメントを選ぶ際には、活性型の手前の前駆物質と呼ばれる状態で取り入れることを私はオススメしております。

特に、ビタミンDは細胞のDNAなどの核の部分にも影響を与える栄養素として知られておりましす。

その分、過剰症のリスクがあるため耐容上限量も設定されています。

前駆物質であれば、体での化学反応を一度通してから活性型に変換させるため、私たちの体の匙加減に委ねることができます。

足りなければ補うように変換し、足りていれば廃棄していくというように、私たちの生体反応に委ねるのです。

そうしていけば、サプリメントであっても、体調不良を起こしにくくなります。

この観点は、他のサプリメントを選ぶ際にも大切なことになりますので覚えておきましょう。

サプリメントの服用のタイミングですが、ビタミンDは脂溶性ビタミンになりますので、油の多い食事が含まれていると吸収率が上がります。

そのため、食後の服用がオススメです。

ビタミンDのサプリメントを使ってみたいけど、日本のものや海外製のものなど、いろんなものがありすぎてどんなものがいいのか分からない方には、是非ともお試しいただきたいことがあります。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

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