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妊娠糖尿病❤妊娠後期の血糖値上昇とは?

こんにちは(*'▽')
今日は 妊娠糖尿病の方に頂いた質問です。

「なんで妊娠後期になると血糖値上昇しやすいのですか?」

理屈から言うと
胎盤から分泌されるホルモンによってママのインスリン(血糖値を下げる働きをするホルモン)の働きが悪くなるので血糖値上昇しやすかったりします。
なにせ胎盤も赤ちゃんと共に育ちますので、胎盤が大きくなるほどこの影響は受けることになる。

もうひとつ
体重増加過多があると、その脂肪細胞はインスリンの感受性を悪くします。
だから体重管理不良は後期血糖値が上昇しやすいです。
そもそも体重増加過多があるということは
理屈的に繰り返し高インスリン(高血糖になるか否かはともかく)となるような食生活をしてきた結果のはずです。
このよう食生活が母児にとって安心な環境ではないのは間違いない。

理屈的にはそうなるのですが、
果たして 本当に 妊娠後期に血糖値が上昇しやすいか???

ここで当院の妊娠糖尿病女性から考察しますね。

わたしの勤務する産科では「低糖質食事療法」を自ら選択して取り組む方がほとんどです。
カロリー制限をしている方、分割食をしている方とは
その分娩や赤ちゃんの合併症などに大きな違いがあるので
全ての方に言える話ではないことを先にお断りしますね。

その上で
妊娠初期に妊娠糖尿病と診断されて
食事療法をある程度しっかりと取り組まれた方は
後期に血糖値が上昇しやすくなって管理不良になる という事はほとんど見られないと明言いたします。

当院では治療の一つに自己血糖測定があります。
診断時にはがっつりとやりますが、血糖値の安定と共に週に2~3回の測定となります。
けれど後期に入る頃、再び毎食後を数日間チェックしていただいています。
胎盤が大きくなってきて、それまでの食生活で血糖値管理が悪くなっていないかのチェックなのですが
ほとんどの方は悪くなっていません。

悪い方は、診断時から食事改善がいまいちで血糖値管理不良があったかただけです。
だからちゃんと血糖値が安定するように、身体に思いやれば身体は応えてくれます。

ちなみに中期に診断された妊娠糖尿病は
その時点で体重増加過多があったり、すでに赤ちゃんが大きめに育っていたりするので確かに気を緩ませられない現状の方が多い傾向です。

なので一概には言えませんが
やはり食生活がいいように改善されている方で後期にどんどん悪くなるというのは考えにくいです。


逆パターンがあります。
妊娠糖尿病とは診断されていないけれど、
・体重増加過多がひどい
・超音波検査による赤ちゃんの推定体重が大きすぎる

医師がこのような場合に、妊娠糖尿病を疑って後期に糖負荷検査を行うと
ほぼほぼ妊娠糖尿病と診断されています。
後期なってさまざまな「結果」が悪くて、はじめて血糖値管理不良だったことが発見されるケースです。

後期の糖負荷検査は、ガイドラインには記載されておらず推奨されたものではないのですが
中期の検査の糖負荷検査でぎりぎりに診断されずスルーされ、その後も体重増加過多があったりするとこのような状況になってしまう可能性が高まります。

★まとめ★

・妊娠後期は、体重増加過多や血糖値管理不良がもともとあると、さらに血糖値が高くなりやすい。

・低糖質食事療法でしっかりと食生活改善がされている場合は、分娩まで血糖値は安定しているケースがほとんど。

・初期中期に妊娠糖尿病と診断されていなくても、体重管理不良や食生活の不良があると後期は妊娠糖尿病女性くらい(またはそれ以上)に血糖値が上昇している可能性がある。


今日はめっちゃまじめに質問にお答えしました(*´з`)
理屈では書いたように話になりますが
マインドが整っているとそれ以上のパフォーマンスが出るものです♡
マインドが整うためには、やっぱり食事が大事★

本気で身体を大切にして、自分と向き合う人と繋がっていきたいです(^_^)

→ https://lin.ee/2QCTtPC


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