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古本屋のつれづれ日記archive-2021年1月(2)

ブログから日記を転載(11)

1月某日
ものすごく久しぶりに茶碗蒸しを作った。
それほど難しい料理ではないが、メインにはならないもののそこはかとなく「ご馳走感」が出て食卓に並ぶと嬉しい一品である。
新しく買い替えたオーブンがスチーム機能つきオーブンレンジで作れそうだったし、最近料理に使っている「白だし」に分量が書いてあったので、これは試してみなくてはと専用の器を納戸から引っ張り出してきたのである。
回りくどくてすみません。
具は、エビとかまぼことシイタケ。蒸しあがったところに野菜室にあったカイワレ大根を乗せてみた。まあまあな出来映え、味もいいと家人の感想だったので器はしまい込まずに食器棚に納めた。今度はいつ作ろうかな。
その日は、他に焼きガニと豚かつもテーブルに並んで、まるでお祝いのよう。
はて、何かのお祝いだっけ?
そうだ、犬の誕生日がもうすぐなのだった。

NHK地上波「歴史秘話ヒストリア」でシーボルトが国家機密の日本地図を故国に持ち出したエピソードを取り上げていた。
伊能忠敬はもちろん間宮林蔵や高野長英も取り上げられて、なかなか面白い回だった。番組内では少ししか触れられなかったが、シーボルトがたくさんの植物標本などを故国に送った部分にあっと思った。牧野富太郎植物園の開館記念特別展の図録で、オランダに植物標本を牧野富太郎が送っていたとの記述があったのだった。
その図録は既に売れてしまったが、また入荷したら読み直したいものだ。

今年最初の句会は、欠席者多数のために通信句会となった。
選句結果が楽しみです。


1月某日
サイトのイベント情報を更新。
こうして見てみると、毎年けっこうな数のイベントをこなしてきたものだ。
昨年のイベントが前年と比べて極端に少ない。コロナ禍の影響が如実に表れている。

大雪の日に、サークルドイツの会長が来てくれた、ありがとうございます。会話の中で会誌の〆切が近いことを知る。
というか、確か前号は自分が編集したはずなのにすっかり忘れていた。描けるんだろうか(苦笑)
それにしてもこの雪は各地で大変な被害が出ているらしい。
知り合いの住んでいる地域でも、県内とはいえ豪雪地帯となっていて雪かきが大変そうな感じ。
少しの雪で車が出せないこちらなど、一喝されるだろうなあ。

1月某日
伝説の家政婦タサン志麻さんの、一家をあげてファンである。
「沸騰ワード」等のバラエティ番組にはあまり出て欲しくないが、大人の事情とやらであろう。
料理を試食する度に、美味しさのあまり悶絶するタレントたちが本当に邪魔である。
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」は淡々としていて良かった。彼女のちょっとしたTipsが実際の料理に役立っている。
何気ない日々のごはん作りに誇りを持てるような気がする。
あくまで「気がする」だけです。

半藤一利さんが亡くなられた。「日本のいちばん長い日」「ノモンハンの夏」古本屋をしていると時々入荷してくる著書の数々。
俳句や短歌も詠まれていてそれも楽しみだった。謹んでご冥福をお祈りします。

去年から、少しずつ話をしていたイベントがどうやら具体化するらしい。
もちろん感染対策に気を配っての開催なので、どうなるかは未知数な部分もあるが、直前になって慌てないように準備をしていこうと思う。
例年春と秋に開催されている広島市内の催事は、会場として使わせていただいている場所の改装工事が始まることもあり、その他諸々でこちらもわからない。
何しろ、昼夜を問わず外出自粛の機運が高まっている状況なので、じっと待つしかない。

1月某日
地元の古本市が中止延期になってしまった。
とても残念だけど、広島市内は感染者が増えているからなあ。
一斉にPCR検査とかしてほしいものです。

残念なニュースが続く。
自分の些末なことはともかく、非常に気落ちしてしまう案件が発生し途方に暮れる。
憤懣やるかたないし、やりきれないが仕方ない。

中国新聞で、先日より在広SFファンの団体「イマジニアンの会」代表の方のエッセイが連載されていて毎回楽しく読んでいる。
主に大学SF研究会のエピソードなのだが、1980年代の空気が感じられて懐かしい。以前、同業大先輩の「古書あやかしや」さんが寄稿されていた号を取り寄せたことがあり、それはとても内容の濃い会誌だった。
ジャンルは違えど、長い間本を出し続けている者同士、おこがましいが他人とは思えない。

会誌といえば、何とかイラストを1枚仕上げてSNSにこっそり公開してみた。
普通はしないことだが、テーマが「アマビエ」だったのです。
描いていて気が付いたが手持ちのスクリーントーンの種類が残り少ないので、買い足すべきだろうか。そもそも、売っているのだろうか? 一部のメーカーが発売中止になってから久しいし、時代は(かなり前から)デジタルですからね。

横溝正史ファンの方から在庫のお問合せ。
バックヤードに数冊ある文庫の写真を送ったところ、手放しで喜んでくださる。
Amazonで検索してみたら2万近い高額になっており驚いた。買う人いるのかね。

今月の句会報です。
http://riri28.blog72.fc2.com/blog-entry-3597.html
点は入ったものの、〇はつかず。次回に期待します。
ちなみに、◎は一席 〇は次席です。
いつもまとめてくださる茂樹さんにはとても感謝しています。
よかったらご覧ください。
今月のお気に入り→お飾の穂先啄む鳥の群れ
(解説)

年末にしめ飾りをかけて帰るのだが、年明けに店に行ってみると稲穂のお米がすっかり鳥に食べられていた。毎年恒例のこと。

1月某日
先日の案件を未だ引き摺っております。
体調を整えようと思い立ち、しばらく家人任せにしていた犬の散歩を再開した。
一日のスタートがいい感じに切れてこれはこれで良し。

地元広島の老舗書店Fが、事業譲渡するとのニュース。
Twitterのトレンドに入っていたので、何だろうと記事を読んで驚いた。ここ数年で関連の店舗が次々閉店しているので先行きを心配していたが、完全閉店は免れた形となり記事を読む限りでは安堵した。負債総額など非公表とのこと、まあ言えないよねえ、うん。
いい話のない書店界隈だけど、いい兆しなのでしょうか?

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