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本の目録を作ること①~たとえば、「サラダ記念日」~

アイドリッシュセブンのアニメの最新話で、推しがショッピングモールに行ったばかりに、ダークサイドに落ちて情緒を失い、さらにSNSで苦しむ同じような人たちの反応を見て苦しみを増幅させるなど不毛な時間を過ごしていた…という近況はさておき、今日は本について話をしようと思う。

わたしは本がそこそこ好きだ。だがここ数年は本をあまり読んでいなかった。本を買ったり、図書館に行くことはあったのだが、本が手元にくると満足してしまって読むまでに時間がかかってしまう。
図書館の本にいたっては、返却期限ぎりぎりでやっと読めたり読めなかったりで、なんとも本不孝(?)なことをしていた。

これは新しい本を読まなければいけない強迫観念だったり、本の内容ではなく「本を手元に置くこと」に重きをおいてしまったこと、物欲、読書好きであるというアイデンティティの追及だとか、諸々のことが重なり合って、実物の本を読むハードルを上げてしまっていた。
なんとも面倒くさい人間だ。

現在は本棚から溢れて床にも積まれだしている。このままでいいのだろうか。収集した本(しかし内容はあまり読んでいない)が溜まってきた。まずい。危機感が募る。

そこで、自分が持っている本の全容を把握すべく、Excelで目録を作ることにした。

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ぽちぽちと、『タイトル』『著者』『出版年月日』『版刷』『出版者』などを入力していく。他にもっといい方法―――例えばバーコードを読み込めるアプリを使うなど、がありそうだが、タイピングとExcelのいい練習になりそうなので、あえてこの方法で記録する。

まだまだ始めたばかりだがなかなか楽しい。
いったいどんな本が見つかるのか、完成図が楽しみだ。

目録を作っていると、発見がある。
例えば、「サラダ記念日」に注目してみたい。

上記の画像をみると、俵万智さんの「サラダ記念日」はもう33年前に発売されていることが分かる。すごい。わたしが生まれる前の話だ。しかも奥付では初版が「1987年5月8日」で、つまり3か月ほどで19版も作り直されたということだ。
(wikiでみると、初版は3000部で、最終的には280万部に到達したらしい。ひええ)
※「版」や「刷」についてはこちらの記事が詳しい。


ちなみに、下の「新生物Ⅱ」は親の生物の教科書を譲り受けたもので、「サラダ記念日」よりも5年前だ。つまり、「サラダ記念日」は親の青春時代とほぼほぼ変わらない。ひええええ。

年代が変わっても、あの「この味がいいねと君が言ったから七月六日はサラダ記念日」はずっと残り続ける名句になるなあと思う。ぱらぱらとめくっていても、胸に残る短歌にいくつも出会うことができる。

わたしは「ため息をどうするわけでもないけれど少し厚めにハム切ってみる」や、「一日を終って指の上にあり少し曇れるコンタクトレンズ」が好きだ。


サラダ記念日に集中した話になってしまった。こうやってわたしがサラダ記念日を読み直せたのも、目録を付け始めたおかけだ。
新しいものに目を向けるのもよいけれど、普段自分が持っているものを見直すことにも価値があると言いたかった(笑)

目録が完成したり、また発見があったら続編を書きたい。



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