(キーワード物語)スーパーで「にしん」を買うことについて
僕は北海道に住んでいる。ときどき観光に出かけたり、JRの施設などの看板を読むことがある。そのとき知らないことやキーワードがあるとインターネットで検索して調べる。調べた後、興味あることは記憶にのこる。今日の記事は気になっていたキーワード、「鰊(以下にしん)」の話しだ。
小樽を中心に、北海道はかつてにしんで栄えていたという話しがある。実際、北海道の海岸線を気持ちよく運転していると立派な木造の家がある。風格もサイズも100坪以上ある建築物だ。看板をみると「にしん御殿」と書いてある。
にしんはかつてたくさんとれていたもよう。そして、その売り上げでかなりの好景気だったことが伺い知れる。その後にしんの漁獲高が減って景気も低下するのだが(注1)、僕はにしんを食べたことがなかった。姿も、何より味がわからないのだ。
にしんを検索しよう。にしんはニシン目ニシン科の海水魚...春、産卵のために北海道沿岸に現れる。とのこと。
わかったけど、まだよく実感ができない。生活に大切なわけではないのでそのまま忘れる。
先日、スーパーで買い物をしていたら惣菜のコーナーでにしんを発見した。煮魚だ。たしか300円ほどだったし、1割引ステッカーも貼ってあったので煮魚は好きな料理法ではないけど興味が勝って、買うことにしてみた。
家帰って、電子レンジで温めて実食してみた。香りはしょうゆの味付けなので良くわからない。白身で、小骨が多い印象。口触りはほっけやサケより柔らかく、なかなか美味しい。小骨はどかせば、少し食べやすい。こんな印象だった。
今、僕はにしんの味を知っている。検索で写真を見たのでにしんの姿もイメージできる。なんでもないことだが、この実際に食べたということが大切であると思っている。
なんてことのない話しだが、これもフィールドワークであり1次情報。こんな小さな経験を100も1,000も積むことで違いを作るのがフィールドワークということ。
ということで、フィールドワークについて書きたかったのでカフェインの効果に助けられつつ、スーパーで買う「にしん」をテーマに選んで書いた。どこの地方でもそうだけど、観光でスーパーマーケットに行くといろいろ地方色が出ていて楽しいよ。北海道はお魚コーナーが楽しいのでおすすめ。市場も良いけど、観光化された市場よりスーパーでみる日常の世界はまた格別に楽しい。
さて、今日もすっきり除雪をしたのでもう一杯コーヒー飲んで、お仕事することにしよう。ではまた。
注1 日本は魚が少なくなることが多い。漁獲量は管理されているのだろうか。タブーな領域なのかもしれないが、「魚が少なくなるのは自然の変化だけではないのでは」と僕は考えている。
漁師さんのお仕事には敬意を表しているが、資源の管理とはまた別次元の話しだ。
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