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介護福祉事業所の人事労務戦略室 ~次世代リーダーを育てる 連載第17回 「採用を焦らないで!」

こんにちは。ラボ事務局の杉田です。
今週もラボ代表及川による「介護新聞」連載企画(第17回)をお届けいたします。
第17回のテーマは「採用を焦らないで!」です。

前回、前々回の記事では面接の方法をお伝えしました。
今回は面接の組み立て方やその周辺の対応方法について6つのポイントをお伝えします!

問い合わせ対応の延長でなんとなく行ってしまっていることが多い応募者対応ですが、実はここも非常に重要なポイントです。
応募者の心情を理解しながらしっかり戦略を立てて「他社に流れず、いかに自社に入社してもらえるように対応するか」が鍵となります。

繰り返しになりますが、今は超採用難の売り手市場です。求職者は複数の企業から行きたい企業を選べる立場にあるので、競合他社から人材を勝ち取らなければなりません。

せっかく自社に興味を持って応募してくれたわけですから、最終フェーズまでベストな状態で対応できるよう、そして他社よりも自分の会社に入社したいと思ってもらえるような対応をしていけるよう、本記事を参考にぜひ、ひとつでも取り入れてみていただけますと幸いです。

介護福祉事業所の人事労務戦略室 ~次世代リーダーを育てる
連載第17回「採用を焦らないで!」

 採用面接1回で可否決定している事業所が多いように思われます。採用までのプロセスを焦ってはいけません。ポイントを6つにまとめました。

 1つ目は、面接1回で内定を出さないこと。中小企業の場合、1回の面接で社長が内定を決め、「いつから来られる?」と切り出してしまうケースをよく聞きますが、これはやめたほうが良いでしょう。1回だけの面接で選考する場合でも、必ず別日に条件面談(選考が目的ではなく、給料や待遇などの条件を相談する場)を行いましょう。
 応募者側も家族など相談したい相手がいるかもしれません。社長と応募者だけで話を進めてしまうと後々、家族の不信感を生み、その後の関係性に支障が出てしまう可能性もあります。ここは焦らず、「社長面談は合格ですので、後日、条件面談を行います。ご家族に相談してみてください」とアナウンスするのが良いでしょう。

 2つ目は、面接1回の場合は案内役が応募者をフォローしましょう。具体的には面接前に「代表はこういう性格ですよ」と軽く予防線を張り、面接後には感想などを聞いてガス抜きをすることです。面接後の緊張がゆるむタイミングに話を聞いてあげることで、多少圧迫面接ぎみになっても、悪印象をリカバリできるからです。

 3つ目は、面接を2回に分ける場合、1回目に代表者面談を組みましょう。同時期に競合他社が社長面談をしている可能性もあるため、トップの本気を見せておかないと人材をとられてしまうからです。したがって、①社長面接、②現場(配属先)トップ面接の順で行うと良いでしょう。求職者の利便性も考慮し、2回目の面談の日に条件面談もセットで行うようにしましょう。

 4つ目は、上場企業でも重視している面接後のフォロー。面接直後の応募者は緊張がほぐれてじょう舌になっているため、本音を聞ける絶好のタイミングです。面接官以外のスタッフが応募者を見送りし、その際に「面接はどうでした?」と聞くと肌感覚ではありますが、脈があるかどうか判断しやすい。特に社長が圧迫面接キャラの場合、「代表は口下手で、ものの言い方がキツイ時もありますが、親分肌で優しいんですよ」とフォローを入れておくだけでも、「あそこはパワハラ企業だ」といった口コミを防止できます。

 くり返しになりますが、応募者を不採用にする際に、悪い評判がたつと今後の求人や、利用者集めに支障が出ます。「応募者は自社のファンになって、気持ち良く帰ってもらう」というスタンスで接するのが大事です。特に、「地方」や「介護福祉業界」は、横のつながりも強く口コミが広がりやすいため、「ファン化面接」に取り組むようにしましょう。

 5つ目は、結果を伝えるタイミング見送る際の気配り。選考結果はできる限り早く伝えましょう。ダラダラと1、2週間待たされるのはストレスですし、他の求人に申し込む妨げとなってしまいます。長くて1週間以内といったスタンスで選考結果を伝えましょう。

 6つ目は、不採用通知こそていねいに行うこと。ここをおろそかにすると応募者に悪評をたてられる可能性が高まります。履歴書返即時に一言お礼状をそえるなど、誠意を持って対応するようにしましょう。

 まとめとなりますが、採用プロセスでの重要なポイントは、応募者に対するコミュニケーションが挙げられます。採用活動は単なる「採用」だけでなく、企業のブランディングにもつながります。応募者は、魅力的な企業として知られている会社を選びたいと考えています。採用活動を通じて、企業の魅力をアピールし、ブランディング効果を生むようにしましょう。

 採用プロセスは常に改善を続けるべきものです。応募者や新入社員からのフィードバックを取り入れ、改善点を見つけることが重要です。競合他社との比較も行い、自社の採用プロセスの優位性を確保しましょう。改善によって、より優秀な人材を獲得し、企業の成長につなげていくことができます。

介護新聞5/26付「介護福祉事業所の人事労務戦略室―次世代リーダーを育てる!!」
http://wwu.phoenix-c.or.jp/~medim/kaigo/2023/202305kaigo/kaigo20230526.html

今週もご訪問いただきありがとうございました!
また次回、第18回の記事でお会いしましょう!


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