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”沈黙の臓器” 肝臓

7月28日は”日本肝炎デー”です。
肝炎の病態や知識、予防、治療に関する理解の促進を目的として、啓発イベントが行われています。
そもそも”沈黙の臓器”と呼ばれる肝臓が、どんな働きをしているか知っていますか?


肝臓の働きを知ろう

肝臓には主に3つの働きがあります。
①代謝
 私たちが食べた物は胃や腸で消化され、栄養素は小腸で吸収され肝臓に運ばれます。その後、体内で使える物質への作り替えやエネルギーなどを作り出しています。
➁解毒
 アルコールやアンモニアなど体に害を与える物質を分解して無害な状態にし、体外への排泄を促しています。
③胆汁の生成
 脂肪の消化吸収を助ける胆汁を肝臓で作り、十二指腸へ分泌します。

他にもたくさんの働きをするスーパー臓器です。

肝炎になったら?

肝炎は肝臓に炎症が起きている状態で、日本ではそのほとんどがウイルスによるものと言われています。ウイルス性の肝炎にはA型、B型、C型、D型、E型があります。国内ではB型・C型肝炎ウイルスの患者・感染者が多く、合わせて300万人を超えていると推定されています。

◎B型:血液や体液を介して感染
初期の症状としては倦怠感、疲労感、食欲低下などがみられ、その後に嘔吐や腹痛、黄疸が出現します。
◎C型:血液を介して感染
ほとんどの人が無症状で経過します。感染した人の若干数が長い時間をかけ肝硬変や肝がんへと進行します。

肝炎ウイルスの感染を予防するために

他人の血液が付着している可能性のあるものを共有しない、他人の血液や体液に直接触れない、避妊具を正しく使用するなどを心掛けましょう。
一方で、会話や握手など血液や体液が体内に入る可能性の低い行為では感染はしません。
正しい知識と対応で肝炎ウイルスの予防をしていきましょう!


Reference
厚生労働省. 肝臓の役割. https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/06/dl/s0619-5d01-32.pdf
厚生労働省. 肝炎とは. https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou09/hepatitis_about.html

(文:Y.K)

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