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生命保険で100点満点を取る方法(4) ~安心のための5か条①

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あなたは、自分の保険に自信を持てますか?
あなたの保険が100点満点をとるための考え方を紹介していきます。
今回はその4回目。
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「安心」を手に入れるためには、「3つの壁」を乗り越えなくてはならない。そのために必要なのは「パワーアップ」。まず、生命保険の2つの特徴を知り、「安心のための5か条」をマスターしよう。

▶パワーアップして、壁を乗り越える

生命保険に入る目的は、「安心」を手に入れることです。
「本当に役立つ保険に加入」し、「しっかりフォローしてくれる担当者」がいれば、「安心」が手に入ります。しかし、そのシンプルな要望は簡単には実現しません。「ほけんの壁」「情報格差の壁」「ほったらかしの壁」という「3つの壁」が、「安心」を手に入れるのをじゃまするからです。
ここまでが前回お話しした内容です。

(前回の記事はこちら)
 https://note.com/hokenbosatsu/n/ne8a8643ec42c

3つの壁は手ごわい相手です。しかし、乗り越える方法はあります。
壁を乗り越えるために、まずしなければならないことは、「パワーアップすること」です。

冒険物語が始まったとき、主人公に力はありません。それに対して、敵は強力です。力の差は明らかです。しかし、主人公はまわりの力を借りて、少しずつ力をつけ、大きなパワーを手に入れて、最後は敵を打ち負かします。
 
生命保険における敵は、既存の価値観です。生命保険を正しく理解することで、既存の価値観に惑わされることなく、本当に必要なものが見えてきます。そうすれば、3つの壁を乗り越え、「安心」を手に入れられます。

▶生命保険の2つの特徴

生命保険を正しく理解するために、マスターすべき5つの課題があります。それが「安心のための5か条」です。「安心のための5か条」を、これからひとつずつ紹介していきます。その準備として、5か条をスムーズに理解するために、生命保険の持つ2つの特徴を知っておきましょう。
 
【第1の特徴】期間が長い
生命保険の契約は、期間が長いことが特徴です。10年、20年という期間は珍しくありません。保障期間「終身」というものもよくあります。同じ保険でも、損害保険は1年更新や、長くても5年といった契約がほとんどです。期間が長いということは、かなり先のことまで決めているということです。
 
【第2の特徴】予防的である
生命保険は「予防的」な商品です。病気に備えるために医療保険に加入したとして、実際に病気になるかどうかはわかりません。生命保険は、起きるか起きないかわからないことを対象にしています。
 
「期間が長い」「予防的である」という特徴は、私たち人間にとって、あまりうれしくありません。なぜかというと、取り扱うのが難しいからです。人間は「いま」「ここ」にあることには敏感に反応しますが、かなり先のことや、まだ起きてないことについて考えるのは苦手です。生命保険に実感がわかないのも無理はありません。
 
しかし、「安心」を手に入れたいのであれば、苦手と言ってはいられません。「遠い先のこととしてではなく、いま病気になったらどうなるのか」というように、なるべくいまに近づけて考えてみましょう。実感を持って考えるためのヒントが、「安心のための5か条」です。

それでは、これから「5か条」を紹介していきます。

▶第1条 生命保険の得意・不得意を知る

生命保険は金融商品です。金融商品とは「金融機関にお金を預けた後、一定の条件を満たしたときに、お金が戻る取り決め」のことです。代表的な金融商品として、「預貯金」「株式」「投資信託」などがあります。生命保険は、「掛け金を払って、病気や死亡という事故が起きると保険金がもらえる」ので、金融商品のひとつです。
 
いろいろな種類の金融商品があるということは、それぞれに役割があるということです。私たちが金融商品を有効に活用したいのであれば、金融商品の得意・不得意を見極めて、得意なところを利用しましょう。それは特別なことではありません。私たちは、日常生活の中で、無意識に商品の得意・不得意を見極めて、うまく利用しています。
 
旅行にでかけるときは、乗り物を使います。お金をかけても早く着きたいなら、飛行機を利用し、ゆっくりでもいいからお金を節約したければ、電車やバスを使います(海外旅行なら船ですね)。飛行機はスピードを出すのが得意、電車やバスは低いコストで運行するのが得意です。反対に、飛行機は安い料金で運行するのは苦手(最近はLCCがありますが)、電車やバスはスピードを出すのが苦手です(新幹線は速いですけど)。
 
では、生命保険の得意・不得意は何でしょうか?
「預貯金」「株式・投資信託」と比較してみましょう。3つの金融商品について、「受取額-支払額」「保障の機能」「お金を増やす機能」の3つの分野で、効果を比較すると、以下の結果となりました(評価は、菩薩の個人的見解)。

金融商品ごとの得意・不得意

■「受取額-支払額」では、預貯金が圧勝
支払った金額と比べて受取額がどうなるかを比較すると、預貯金の圧勝となりました。
 
【預貯金】 原則としてプラスになります。増え方は大きなものではありませんが、確実性が預貯金の強みです。ただし、銀行が破綻した場合は、マイナスになることもあります。
【株式・投資信託】 値動きする商品なので、増えるか減るかは運用次第です。増える時は、どーんと増えます。大きく増える可能性があるのが魅力です。
【生命保険】 保険に入ってからすぐに病気や死亡という事故が起きると、受取額の方が多くなりますが、確率的には支払う額のほうが多くなります。契約の種類にもよりますが、何も起こらなければ、1円も戻ってこないこともあります。
 
■保障の機能では、生命保険のひとり勝ち
病気や死亡に対する保障の機能は、生命保険にしかありません。この分野に関しては、預貯金や株式・投資信託が生命保険にとってかわることはできません。
 
■お金を増やす機能では、株式・投資信託が強いが、生命保険にも強みあり
お金を増やす機能については、短期と長期の2つに分けて考えました。
【預貯金】 金利が低いので、短期・長期ともにお金を増やすのは難しいです。短期でみると、他の金融商品よりも確実性があります。長い時間をかけても、お金はなかなか増えません。
【株式・投資信託】 短期間で大きく増やせるかどうかは、運次第というところです。オーソドックスな長期分散投資を採用すれば、長期的に増やすことが期待できます。NISAやiDeCoに人気があるのも、長期的に増やせるという期待があるからです。
【生命保険】 貯蓄性の高い商品を利用しても、短期でお金は増えません。長期であれば、変額保険などを活用することで、お金を増やすことが可能です。

▶まとめ

生命保険が得意なことは、次の2つです。
1)病気や死亡のときにお金を受け取れる
2)長い時間をかけてお金を増やす
 
反対に、不得意なことは、短期間でお金を増やすことです。
 
長期でお金を増やすことは、「株式や投資信託」でもできることなので、生命保険にしかない機能というと、やはり「病気や死亡のときにお金を受け取れる」ことです。
 
そのことがわかったら、生命保険は「病気や死亡というリスクに備えるためのもの」ということを、しっかりおさえておきましょう。当たり前といえば、当たり前です。けれども、生命保険の話をするときに、そのことを忘れていることは珍しくありません。医療保険の中には、健康であればお金が戻ってくるという商品もあります。「病気に対する保障」と「短期間でお金を増やす」ということは、本来両立しないので、このような保険は、生命保険の機能を有効に使っているとはいえません。しかし、「お金が戻ってくる」と言われると、なんかよさそうだなと感じて、ついついこのような保険に入る人が多いのです。菩薩はすごく残念です。
 
今回は、2つのことについてお話ししました。

ひとつめが、生命保険が持つ2つの特徴(「期間が長い」と「予防的である」)について。もう一つが「安心のための5か条」の第1条「生命保険の得意・不得意を知る」でした。生命保険は「病気や死亡というリスクに備えるためのもの」だということを、しっかり覚えておきましょう。
 
引き続き、「安心のための5か条」を説明していきます。
お楽しみに。

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