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ほけきよ俳句

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2020年5月の記事一覧

俳句2020年2月

今月は46句
小春日やホワイトボードの小さき文字
ジャンパーの柵に掛けられしまま踊る
一面に七里の渡し枯芒
冬の蜂署名のありし注意書
冬帽子斜めに被り六地蔵
精度良き参道の砂利寒の水
歯と歯の間の歯の欠けてゐる春日かな
使わない鍵持ち歩く二月かな
整列す中古パソコンらの余寒
冴返る日の昇降機よく停まる
立春や肉を焼くとき網も焼く
【非公表:お〜いお茶新俳句大賞6句】
待春の舌の置き所なき口中
冬終

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俳句2020年1月

今月は50句
水涸れて不動の瀧となりにけり
壁に隠れて兎餅を撞く松の内
寒鯉を横目に見ゆる女かな
賽銭に異国の硬貨初詣
初旅や異国と坂と塀の街
歩行者の道いっぱいに冬麗
松過ぎてマスクのままに寺巡る
老人のジャンパーのまま餅啜る
大須商店街異国の春も迎えをり
寒鴉高らかに乗る招き猫
赤信号青信号も寒鴉
観音の列の太さよ冬の雲
社歌歌う仕事始の咳払い
沿線の近くに走る雑煮かな
元旦の歯ブラシ口に迎へ

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