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ほけきよ俳句

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2019年11月の記事一覧

2019年9月

今月は33句

芋虫は芋虫のまま進みをり
秋澄みし日や大仏と付けまつ毛
蚯蚓鳴くポニーテールの右曲がり
大袈裟なキーホルダーや鰯雲
爽やかに止まる烏とヨーグルト
イヤホン線垂れし着物や鳥渡る
敬老の日のスケッチの手が大きい
導くやうに秋分の日の歩幅かな
新涼や捨てられてまた捨てられる
人混みに隙間のありし秋の波
衣被四十代になつたから
秋冷房初めて入る理髪店
大南瓜煮て冷凍庫の乾き
握り寿司より助

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俳句 2019年8月

今月は44句
おろおろと子をあやしをり秋に入る
印鑑を勝つやうに押す残暑かな
蚯蚓死す満車のコインパーキング
玉葱を吊るし客居ぬ駐車場
居待月待ち受け画面に今の犬
昼の桃答えは裏に書いてるよ
残暑かな少女の隣空いていて
八月の老人海鮮丼を食う
東京に集まつてきて残暑
親指の太く短し黒葡萄
借り物を自分の物に終戦日
秋扇に第二関節なかりけり
O脚の娘と秋の川歩きをり
壁に穴母は稽古にゆく帰省
無視す

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