ウラめし屋
”ラ、を追加すれば、
世界は少し、哀しいものになる。”
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何の為に私は独りで生きれるようにしたか分かる?誰の所為で私は社会の波に揉まれ苦しむしかないのか、あなたに分かる?
こうはなりたくないと、
歯ぎしりするほど最も嫌いな人間が
自分の父親である哀しみが、
父親(あなた)に分かる?
その血が確実に私にも入っていると、
思い知らされるときの絶望が、
あなたに分かる?
怨むよ、
怨む。
やんぬるかな。
子は何かしら、
親をうらまずに生きて行けない。
母が、
自分の稼ぎを独占したその父をうらむように。
母が、
進学の選択肢を奪ったその母をうらむように。
私が、
私を離そうとしない母をうらむように。
うまれる、うらまれる。
うむ、うらむ。
子と、親と、うらみは、
「ラ」で繋がっている。
うみの苦しみがあるならば、
うらみの苦しみだってある。
仕方ないと受け入れるには、私はまだ若すぎるから、
せめて、表現を変えて、
うらみを食欲に変えて、
喰ってしまおうか。
最後までお読みいただきありがとうございます♪