見出し画像

視点と視座

noteの記事から佐藤友美さんの文章に出会いました。
その中でご紹介されていたこの本を今回読ませていただきました。

タイトルがズバリ気になり、手に取りました

ライターさんのリアルなエピソードが満載で、とても興味深く、一気に読み終えてしまいました。
わたしなどがこの本の感想をかかせていただくのは大変おこがましいのですが、とても考えさせられた内容について是非とも語ってみたくなり、恐縮ではございますが、今思っていることを書いてみたいと思います。

表紙にも書いていらっしゃる通り、この本を読めばみるみる文章力がつくというような「文章術」の本ではありません。
でもある意味「文章術」であり、「書くこと」に対する心構えというか、こんなことも大切だよという内容で、佐藤さんもそんな思いを下記のように書かれています。

「書くこと」以上に考えてきた、「書く以外のこと」を伝えたい

佐藤さんの体験談がどれも本当におもしろいのです。
ライターという仕事の魅力はモチロンのこと、わあ、こういうことも考えたりすることで差がつくのだろうなあということまで書かれています。
この職業を目指している方なら「ここまで教えてくれるなんて!」と感動されるのではないでしょうか。

この本でわたしが一番印象に残ったお話は、「視点と視座」というところでした。noteを書いていても最近とても考えるところだったので、より心に残りました。

コラムやエッセイを書くようになったとき、一番意識したのは「オリジナルなものの見方」です。言い換えれば、読んだ人に「その視点はなかった!」と思ってもらえる「切り口」です。

「視点」とは、ものごとの「どこを見るか」です。多くの場合、この「どこを見るか」が、書き手のオリジナリティが発露する部分に思われています。一方で「視座」は、ものごとを「どこから見るか」です。あまり語られていないように感じるけれど、この「どこから見るか」にも、書き手のオリジナリティが出ると私は思いました。
つまり、視点か視座、このどちらか(両方でも良い)が面白ければ、面白い原稿になるのではないかと思ったのです。
そして、この視点と視座の数だけものの見方(つまり切り口=図解(下記)の矢印の部分)が生まれるのであれば、いろんなパターンの切り口が作れるのではないかと考えました。


佐藤さんはファッション誌のライターさんからキャリアをスタートされました。その時の経験なども活かされて、ドラマ評のお仕事を引き受けられた時、「ドラマの登場人物のヘアメイクを解説する」という切り口を考えられます。とても面白そうですよね!わたしならすごく読んでみたい!とすぐ思いました。
「ドラマの登場人物の役柄」(視点)を「髪型」(視座)で書き続けられ、別のお仕事にもつながっていかれたそうです。
読んでいてなんだかワクワクしてしまいました。

そう!ワクワク!
noteを書いていらっしゃる方は皆さん「書くこと」がお好きで、「書くこと」にワクワクされるから「書いて」いらっしゃるのではないでしょうか。

わたしも「あ!このこと書いてみよう!」とワクワクし、そのワクワクを伝えたくて書き始めるように思うのですが、書き終えた時、なんだか「おもったんとちゃう」という終え方をすることがあるのです。というか、そういう事の方が多く、なんでだろう?と思ってきました。

「なんでワクワクしたんだっけ?」と、初めの気持ちに戻ってみると、自分の伝えたかった結論はなんだったのかということをしっかり考えていなかったことに気づきます。

例えば、美術館に行って、「すごくよかったよ!皆さんも行ってみて!」という記事に、皆さんが行きたくなるようなものをまるで盛り込んでいないことに気づくのです。

じゃあなにを盛り込んだらいいのかといったら、そこが難しいし、なかなかわからないのですが、そこを盛り込まないと、自分だってこんなにワクワクしなくなるのに、誰かをワクワクさせるなんてできるはずないよね…としょんぼりしていました。

わたしが伝えたいワクワクはなんだろう?

それがまさに今回の「視点と視座」ではないかと思いました。

時々、「noteに時間ばかりかけてわたしもっとやるべきことがあるんじゃないか?」と、なんだか正直むなしくなることがあります。
でもそんな思いも数日するとまたワクワクをみつけ、「書いてみたい」となるのです。
そういう、個人的なワクワクを発表させてもらえる場があることは、なんてありがたいことなんだろう!と、改めて感謝の思いをよみがえらせながらイソイソとパソコンに向かいます。

ワクワクを持続させたまま記事を書きあげることができたらいいなあ。

それには、自分のワクワクしたものを明確にしていきながらこの「視点と視座」にもっと着目して掘り下げていかなくては!

そんなことを、この本から学び、それこそワクワクして
このnoteを書いています。

他の方のnoteを読んでいても
この人の記事はいつも読みたくなる!という方がたくさんいます。
それはどうしてなんだろう?と考えた時、やはりその方のワクワクが伝わってくる記事だからだろうかとしかいえないようなものを感じる時があります。
いいなあ、わたしもこういうnoteを書いてみたいなあといつも思って憧れています。

佐藤友美さんのこの本を読み、
「書きたい」のワクワクがまたよみがえってきました。

それはとても幸せな気持ちなんです。

「書いた」ことで、自らその気持ちをしぼませてしまわないよう「視点と視座」をこれからも意識して「書く」を続けてみたいなと思っています。

https://note.com/satoyumi

ありがとうございました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?