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ダイバーシティって響きがしっくりこない、多様性ではいけないのか

最近よく耳にするようになったダイバーシティという言葉。

日本の教育を小学校1,2年と高校三年間かしか受けていない私は初めて意識した時恥ずかしながら、お台場だと思った。間の期間は海外で土曜日のみ日本の補習校にも行っていたけれど、私が忘れているのかこの言葉を習った記憶がない。

そもそも英語の「Diversity」(多様性)が由来だそうだが、日本語英語の発音が違いすぎて想像もつかなかった。アメリカとカナダに住んでいたので自分の認識している発音が混ざっていて余計わからなかったのかもしれない。ブリティッシュイングリッシュとアメリカンイングリッシュの発音は違う。

そんなバックグラウンドの私ですらピンとこなかったこの言葉、はたして日本の方はどれくらいの人が理解しているのだろうか。それこそ最近よく耳にされるようになったので多くの人が認識していると思うけど、日本語で「多様性」って言った方が受け入れやすいのではと私は思ってしまう。

いつも政治家がこの言葉を使う時、私の頭の中で「ダイバーシティ→diversity→多様性」と二回変換してから内容を理解する。

ダイバーシティの響きなのか、島国、単一民族の日本で「多様性」を受け入れる事が他の国に比べて課題が多い中、より複雑なものに聞こえてしまうのではないか。

そんなカタカナ英語は日本にたくさん存在する。「多様性」という言葉を人間に当てはめて使う時、老若男女、どんな人種も含まれる。はたしてカタカナが苦手な方や、英語が苦手な年配の方、外国の方は自分もこの単語に含まれているというには気づけるのだろうか。ネイティブイングリッシュスピーカーは恐らくわからないと思う。

日本に住んでいる期間の方が圧倒的に長い私ですら、日本語の言い回しは回りくどい事が多くて理解できないことが多々ある。大事なことを理解しようとしても途中で断念してしまいそうになる。政治家のスピーチも遠回しすぎて何を言いたいのかが伝わっていない事もあるけれど、これは日本の文化ややり方なのか。多くの方の注目を集めようとカタカナにしているのかもしれないけれど、せっかく正しい事を発言していても理解してもらえなかったら意味がない。

話はそれるが「ダイバーシティ」の響きは好きではないけれど、私は「多様性」の言葉は好き。

そもそも人間の体は多様な微生物からできている。そして最近気を付けている食生活。いくら健康だからって同じものを食べすぎるとアレルギーになりかねないので多様性が必要だ。発酵食品が体にいいと言うけれど、同じ菌ばかり摂取していもいけなくて腸内細菌にも多様性が必要。それこそ最近始めたコンポストでも、投入する生ごみは分解するには色んな種類の多様性が大事だと聞いた。

社会でもそうだ。色んな人種、性別、年齢、境遇の人達がいるから社会が成り立つし一人一人の新しい多様な発想で人類は進化していく。誰かを取り残して考えてしまうと問題が起きる事が多い。

今地球は人間ベースで動いているから気候変動や環境破壊の問題に繋がっているが、本来なら植物もそうだし動物も海洋生物も、多様性があるからこそバランスが保たれる。ダイビングをした時海の中で多種多様な生物が共存している事に感動した。森の中でもたくさんの植物、虫、動物がいて、それぞれの存在に意味があり私たちはその恩恵を受けているからこそ生きていく事ができる。

身近にも自分の体の中にも「多様性」があり、色んなジャンルの「多様性」がそれぞれの場所で存在していてそれがさらに大きな規模の「多様性」に繋がっている。

こんな素敵な意味の言葉なんだからこそ、より多くの人が受け入れられるように使われてほしいなと思います。


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