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【FPコラム】生命保険②〜40代以降の駆け込み加入まで待つべきか

この記事は5分で読めます。

今回はFP(フィナンシャル・プランナー)の方からいただいたコラムをお届けします。

生命保険の特徴について

①  保険料は年齢が高齢になるほど、高くなっていく
 →死亡率や病気のリスクが高齢になるほど高くなるため、それに合わせて保険料も上がっていく。

②  重病歴がある人は加入できない

若いころに比べて保険料が高額になる理由

この理由に関しては、皆さんはどのように想像するでしょうか?若いころに比べて保険料が高くなる理由としては、高齢になると

病気にかかる可能性が高まる

為です。
つまり、病気になって保険金を受け取る人が多くなる高齢者世代では、保険料も高くしないと保険会社としても収支が釣り合わなくなってしまうため、保険料を上げざる負えないのです。
これは、保険料の総額と保険金の総額は等しくなるという、「収支相当の原則」に基づいているからです。

それでは実際に保険料にどれくらいの差が出るのでしょうか?

たとえば、下図では同じ保障内容の保険で、70歳で契約した場合の毎月の保険料は、30歳で契約した場合に比べて約4倍になっています。
若い世代と高齢者の保険料例


◇A社の終身医療保険
入院給付金日額5,000円、手術給付金10万円(外来2.5万円)、先進医療特約、【終身払】の場合 30歳 1,582円 70歳 6,842円

保障が得られない可能性

保険に加入しようと思っても、病歴があるとできないことがあります。

保険会社は、病歴を持つ人のその後の病気の発症確率などを元に、リスクの高い人の引き受けの判断を行います。
既往歴は過去5年以内のものを対象にすることが多いのですが、保険会社や保険の種類によっては、より厳しい条件がつくこともあります。条件としてよくあるのは、同性で同年齢の人で、一方は過去に重病歴がある人、方や健康な人。この場合同一の保険に加入したにも関わらず。保険料に1.5倍近くの差がつくことも。
がんなどの再発リスクの高い病気の場合は、期間を定めず、がんにかかったことの有無のみで判断されることもあるのです。

とは言っても、保険加入の申請を行う人すべてについて、その人の過去の病歴を調査することは現実的ではありません。
そこで、保険会社は加入希望者に対し、過去の病歴についての告知を求めます。病歴を自己申告して貰うことで、その申告内容を精査して、保険加入の可否判断を行うのです。

ここで気をつけないといけないのは、告知の内容が事実と異なっている場合、保険料をきちんと支払っていても、いざ病気にかかった時、告知義務違反を指摘されて、保険金を払って貰えないことがあることです。

保険は入りたいタイミングで加入できない可能性がある

上記のように、病気をしていたい場合には保険会社からの診査引き上基準に抵触してしまい、加入できない可能性が出てきます。
もし仮に、結婚して子供が生まれてから保険に加入すればよいと考えていたのに、結婚前に大きな病気をしてしまい、保険に加入できなくなったとしたら、それはリスクとなり得るでしょう。
また高齢になってからというのは、保険の見直しを行うタイミングでもあります。
なぜなら、必要となる保険の種類が変わってくるからです。子供も手を離れ、これから老後に向けての介護や相続、老後年金の保険加入を考えていたのに、大病を患い思うように保険に加入できないという事も十分にあり得るのです。

40代以降の駆け込み加入まで待つべきか

保険の難しいところは、健康なうちは健康でいることに自信を持ち、病気になると病気に備えたくなる、ということです。ただ、後者の状態に陥ると今度は保険に入れない可能性があります。30代はまだ健康な人が多いかもしれませんが、何らかの病気に悩むことが多い50代に備えて、40代以降で駆け込み加入ができるかどうかは分からないのです。家計事情ともよく相談をしながら検討を進めていきたいものですね。

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