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自分的サッカー撮影メソッド紹介(1):機材・ソフト篇

ニーズあるかどうか分かりませんが、スタジアムでのスポーツ撮影をテーマにマガジンを作ってみることにしました。まず何回か、自分がサッカーを撮影するときの標準的なメソッドについて書いてみます。

今年、7月にJリーグの有観客試合が再開されて以来、等々力での川崎フロンターレの試合はすべて行っていますが、いつも撮影機材を持って行っています。

等々力のスタンドで中村憲剛のレプリカユニ着てカメラ2台首から提げてる人がいたらたぶん私です(笑)。

写真が趣味なのがもちろん第1の理由ですが、もう1つ理由があります。試合に感情移入してしまうと、どうしても声を出したくなってしまうからです。


今年の観戦ではそれは御法度なので、少し感情を醒ましながら試合を見るために、ファインダー越しに観戦するようにしているのです。ファインダー越しに見ると精神状態が第三者的になっていくので。

ナイター撮影はできるか?

ただ、いずれにしても、去年まではナイターの試合でカメラを持って行くことはありませんでした。夜だと十分なシャッター速度が確保できないと思っていたからです。

持って行くようになったのは、ラグビーワールドカップからです。最初は開会式のブルーインパルスを撮りに広角レンズを持っていくだけのつもりだったのですが、せっかくだからと思って望遠レンズも持っていってみました。

そこで実際に撮ってみると、結構ちゃんと絵になることがわかったので、それ以来ナイターでも持って行くようになりました。

(例外はジャパンの試合です。ロシア戦のあと、アイルランド戦、スコットランド戦、南アフリカ戦に行きましたが、これは試合に集中したかったのでカメラ持って行きませんでした)

メイン機:D500+サンヨンPF

いま、サッカー見に行くときにはカメラを2台持って行きます。

スタジアム撮影の時にはメイン機になるのがD500。20秒間連続で毎秒10コマの撮影が可能(高速の記憶メディアを使った場合。安いSDカードだと持続時間が短くなる)。

サッカーで20秒間連続で1つのプレーが続くことはまずないので、三笘のドリブルでも最初から最後までコマを止めずに撮ることができますし、宮代大聖のリーグ戦初ゴールの時も、自陣で相手を抜いてから、脇坂泰斗のドリブルを経てゴールに至るまでの場面を一切連写を止めずに撮ることができました。

D500の連写性能を活かすには高速なSDカードが不可欠なので、SDカードはこれを使ってます。32GBが表示されていますが使っているのは64GBです。(XQDカードならさらに高速ですが)


レンズは画質、明るさ、コンパクトさのバランスが素晴らしいこのレンズ。

今年は今までのところ一列おきに座席が空いてますから、かなり大型の望遠レンズでも持ち込めますが、このレンズは、望遠単焦点レンズであるにもかかわらず、普通に満席になっていても、周りに迷惑をかけずに十分使えるコンパクトさです。

APS-C機であるD500であれば、画角は450mm相当。ゴールラインより後ろの席だったとしても、グラウンドの近い方の半分であれば十分使える望遠レンズとなります。

サンフレッチェ戦での田中碧の先制ゴール。マッチレビューに掲載したときはトリミングしましたが、ノートリミングでもこの大きさです。

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ハーフコートゲームになりそうだったりするときは、反対側の写真を撮るためにテレコンバーターも付けます。

300mmのレンズにテレコン付けると420mm。つまりAPS-CのD500だと約600mm相当ということです。このとき、座席は南側のゴールラインより後ろでしたが、反対側のゴールでもトリミングなしにこれくらいの大きさで撮れます。

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トリミングするとこんな感じ。画面上で見るなら十分です。

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サブ機:D810+5814G

スタジアムでのサブ機になるのがD810です。3600万画素を誇る、登場時「ニコン史上最高画質」を標榜した傑作機です。(風景とかポートレート撮るときはこっちがメイン機です)


目的はフィールドの全景撮るためなので、レンズは望遠ではなく標準レンズ。

5814Gはこういう目的のためのレンズではないのですが、f1.4の中では比較的軽いし、気に入っているレンズなのでこれを付けていきます。

等々力だと陸上トラックがあってフィールドまでの距離があるので画角的にもこのレンズがちょうどいいけれど、トラックがないスタジアムだったら35mmの方がいいかもしれません。

フィールド写真は前はスマホで撮っていたのですが、スマホだと撮影までちょっと時間がかかるのと、拡大しても背番号が読み取れないのでこちらを使うことにしました。さすがの高画素機で、等倍に拡大すれば背番号を読み取ることができます。

先日のサンフレッチェ戦のフィールド写真を例にします。全景で見るとこんな感じ。

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ボールホルダー周辺を拡大するとここまで大きくなり、ちょっとピン甘ですが背番号をはっきり読み取れます。

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写真の整理はLightroomで

撮影した写真は、ニコンのデータ転送アプリSnapBridgeでまずリアルタイムでスマホに飛ばします。帰りの電車でレビュー書くときに使ったり、ツイッターやインスタに使ったり。

ただ、SnapBridgeでリアルタイム転送をする場合にはbluetoothで送るため、1メガバイト位にリサイズされます。D500だとJPEGでも元データが10-15メガバイトくらいの大きさなので、速報性は高いけれど画質自体は落ちます。(Wifiで転送すればリサイズはされないけれどその場合にはリアルタイムの自動転送ができない)

そして帰宅後、SDカードからHDDにデータを移します。

画像データ管理にはLightroomを使っているので、それから画像を選別します。フラグを付けたり、1つ星から5つ星までのランクを付けたり、あるいは色のラベルを付けたり出来るので、レタッチする前に写真を整理するのにとても便利です。Lightroomはスマホでも使えるので、SnapBridgeで飛ばした画像のレタッチにも使っています。

連写しているので意味のわからないショットが撮れてしまっていたり、ふとピンボケになったりすることがあるので、それを外していくわけです。

例えばこれはこの試合最初のシュートとなった旗手のシュートの瞬間です(トリミングあり)。これは結構自分的にはいいショットになったと思っています。

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このときは、ボールが来たときから旗手に合わせて連写していて、最初のカットはこんな感じです(ノートリミング)。

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ダミアンの位置取りとか、これはこれで面白い情報があるショットですが、スポーツ写真としてはちょっと、、、、なので選別からは外れるわけです。

2秒に1枚??(笑)

最近、試合ごとに2000枚ほど撮っているので、選別がものすごく大変になってます・・・・。先日のフロンターレ対横浜FC戦では2500枚まで行きました(笑)。

試合時間を90分とすると、1分あたり28枚。2秒に1枚弱撮っている計算になりますね。もちろん秒間10コマという連写性能のために枚数が伸びているので、本当に2秒に1回シャッター切っているわけではないですが。ちょっとやりすぎかも・・・・・。

以上、機材編。撮影時の設定などはまた回を改めて。


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