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「自分たちのサッカー?」、「相手に合わせたサッカー?」:速報レビュー 川崎フロンターレ対大分トリニータ(4月3日)

 今日の夜は秩父宮から移動して等々力で川崎フロンターレ対大分トリニータ戦を観戦。

 秩父宮はお一人様だったのだけれど、途中で娘と落ち合って夜のサッカーは2人で観戦。彼女はラグビーはいまはキヤノン推し(少し前までボーデン・バレット推しだったのだが)になり、他の試合にあまり行こうとしない(次週の熊谷には行きます)。

 けれどフロンターレの試合は基本、行く。三笘薫のユニ着て。

 今日はさらに娘の希望で試合後のゴミ拾いに参加。けっこうゴミって落ちてるものです。特に多かったのがたばこの吸い殻。吸ったら自分で片付けてほしいものです。

 などと言うことで帰宅が遅くなり、帰ってからも昼のラグビーの写真を整理してツイッターに上げるなどしてたのでこの時間に速報マッチレビューを。

三笘薫の正確なシュート能力

 結果は2-0でフロンターレが快勝。

 2ゴールはいずれも三笘薫。左サイドをドリブルでぶち抜いてといういつもの形ではなく、1つはセットプレーから。

 もう1つはキーパーと最終ラインのパス回しのボールを強奪してのゴール。

 三笘は、ドリブルが注目されがちだが、シュートが正確だと言うのが大きな特徴だ。上にふかすと言うことはまずない。それほど強い威力のシュートというわけではないが、まさに「ゴールへのパス」というのがふさわしい、正確にコントロールされたシュートをゴールに入れる。今日の2ゴールはその正確なシュート力が効いた。

登里の復帰と旗手の守備力

 フロンターレはこの試合で登里享平が復帰。これまで左サイドで起用してきた旗手怜央がインサイドハーフ。

 やはり縦へのドリブル突破のスピードは登里の方が上か。

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 三笘、旗手、登里の非常にレベルの高い連携で左サイドを崩していく場面が何回も見られた。

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 本来の攻撃的なポジションに入った旗手の動きも良かった。

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 また、しばらく左サイドバックをやっていたおかげだろうか。旗手の守備力が大きく向上していたことにも言及しておきたい。

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マークの外し方がレベルアップしてきたシミッチ

 トリニータは、2人でシミッチをマークしてきた。このことはどのチームもやってくること。

 ただこの試合では、シミッチが上手くマークを外せていた。

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 センターバックとボールを交換しながら左右に動いてパスを受けるスペースを作り出すことができていて、脇坂や旗手と連携してマークをずらしながらボールをさばけていた。

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 なので、シミッチを通さずにセンターバックから直接サイドにボールを持っていくというこれまでしばしば見られた形ではなく、シミッチも使ってビルドアップで崩す展開が多く見られた。

 これはトリニータのマークが甘かったからなのか、シミッチがいろいろな意味で慣れてきたのかと言うことは1試合見ただけではわからないが。


 大分は、両サイドをいっぱいに使ってのサッカーが特徴。ラインいっぱいまで開いて、プレスの圧力の小さい場所にボールを逃がし、時間を作って攻撃するのが基本パターン。

 ただこの試合は、開いたポジショニングを取るものの、それほどボールをサイドに持っていくことはなかった。むしろ外に開いた選手がおとりとなってフロンターレの選手をピン留めすることを狙っていたのか、ビルドアップの中心はハーフスペースだった。

 しかしフロンターレの選手は基本、サイドレーンの選手を無視していた。結局サイドで前進されても、中央で跳ね返せれば問題ない。そのあたりを徹底した守り方だったようだ。

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 結果、ハーフスペースを中心としたビルドアップは行き詰まり、フロンターレは90分を通じて決定的なピンチを迎えることがほとんどなかった。

 サイドが空いているのに何でハーフスペースでビルドアップしようとするのだろう?とは試合を見ていてしばしば思ったことだ。ただ、時にサイドを使っても、右の山根視来、左の登里がすぐに出てきて止めてしまうので、それを嫌がったのかもしれないが。

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 とはいえ、サイドに開いた選手の前のレーンまで空いている(ハーフスペースは強固に守られている)のに、サイドを使わないというのは不思議だった。

 あまりフロンターレのポジショニングを見て攻撃しているのではなく、事前の計画通りに攻めている、と言ったところか。大分のサッカーは結構好きなのだが、もう少し相手を見てサッカーをした方がいいのではないか?と今日は思った。サッカーは相手によって最適解が変わってくるスポーツなのだから。





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