ベッドサイドの宝物
どうしてもきれいな海がみたくて、ついにひとりで来てしまった。ひとりで出る旅は初めてだったので、宝物を3つ連れてきた。
ひとつめはピアス。
高校の修学旅行で、沖縄を訪れた。地元紙に載るくらいの豪雨に見舞われ、ビーチ散策やグラスボートは軒並み中止。さんざんではあったけれど楽しい思い出だ。自由行動の際、国際通りで琉球ガラスのピアスに出会った。ピアスは校則違反だったけれど、きれいな海色に惹かれて、旅行のお小遣いをだいぶはたいて買った。当時は大人っぽすぎて似合わなかったけれど、10年以上経ったいまはしっくりなじんでくれる。
ふたつめ。革のブレスレット。
昨年の沖縄、やはり台風で大雨。雨宿りがてら入った工房がものすごくあたりで、みんなで小物を購入した。目盛りが印字されていて、仕事柄メジャーをよく使うため、なんとなくいいな、と思い1年間身につけている。
みっつめ。やわらかなひと。
一緒に旅に出たいと思い、手製の袋を作成したけれどやわらかく仕上がらず、市販ものの力を借りた。飛行機の緊張感から守ってくれた、案の定、そしてすでに心強い旅の友。
悠々とした部屋、ベッドサイドのあかりの下に並べ、今夜は宝物と眠る。
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