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晴れ時々かいご36「テレビへの執着」

レビー小体型認知症と診断されている父。

それはアルツハイマーでは?というご指摘もいただいたことがありますが、ダブルだったり、同じ症状でもかなり個人差があるようです。

父は元々テレビっ子です。脳梗塞をしてからは、車の運転も後に免許返上したこともあり、家で過ごすことが増え、さらにテレビへの執着が増したように思います。

しかし、大嫌いなのがコマーシャル。なので、ほとんどの番組をビデオ録画しています。

地上波とBSを2台のテレビandビデオを駆使して録画しています。何度も録画確認しないと心配なのと、ビデオ視聴しても最後まで見終わらないと何度も最初から見るので、常に番組録画が数十ストックしている状態です。

ネットフリックスやアマゾンプライムにすれば?と言われそうですが、父にその操作を教えることはできず、母は覚える気がないので、私がいる時にしか見られなくなるので、父にはテレビが一番なのです。

実はWi-Fiがケーブルテレビ局のサービスなので、切り替えますか?と聞かれたのですが、操作が変わってしまうので、諦めました。

新しいインプットができない代わりに、昔のインプットは脳内にキャッシュとして、残っているため、時々私は東京に住んでいて、帰る人だと思われており、出かけようとすると「東京へ帰るのか?」と聞かれます。そして、都内の私のマンション家賃については定期で質問されます。もう解約して一年半ですが、何度説明しても、その時は「そうだったか」となりますが、インプットはキャッシュとして脳内に残りません。

母はこの繰り返しにうんざりして怒ってしまうのですが、怒ることは、おすすめしません。父は父で「そうだったか」という時点で自分の記憶力にダウトなのです。俺が忘れているのかもしれないと。

以前の記憶は、やんわり、受け止めるのですが、短期記憶に関しては反発します。

度重なるビデオ録画の確認は、不安解消だと見逃しているのですが、5回も、6回も短期で繰り返されると流石に気の毒に思えて「さっき録画確認して大丈夫だったよー」と言っても、父は怒って「確認してないからみてるんじゃないか💢」となってしまう。

短期記憶がないと、数分のうちに、何度も何度もテレビ予約を確認してしまい、次の動作へはなかなか行かなくなってしまうのです。

そんな状態で外出は一人で?と思うかもしれませんが、以前こっそり心配で後を遠くから見守ったことがありますが、お散歩では外の刺激があるからか、特に繰り返したりせずすんなりお散歩できています。お外だからちゃんとしなきゃという緊張感がいいのかもしれません。お客様が来た時もシャンとしています。

テレビへの執着は昔からなのであまり気にしたこともなく、昔からチャンネル権は父>姉>母>私で、テレビが3台だったため、私はテレビに興味がない人になりました。笑

録画などしなければならないものは見なくていい。笑
テレビを見るなら映画か本でいい。

なので、父の執着はあまり理解できませんが、画面をみていない私がその内容を音で覚えているのに、父と母はまったく覚えておらず、まっさらな気持ちで2度目の視聴をしている時点で、目には映っていで観、本当の意味でインプットはしていないのだなと思いました。父にとって、テレビを録画するというミッションが、俺はまだ大丈夫という、最も大切なアクションなのだと思いました。

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