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次男出産は、私にとって後悔がない最高の出産。

9月で次男は6歳になりました。やはり3人目というのは、感覚としては既に孫扱いというか。とにかくいつまでも赤ちゃん扱いでついつい甘やかしてしまっているという自覚はあります。
未だに「さしすせそ」が「しゃししゅしぇしょ」なあたりも、かわいさを誘っているのかも。小学校でも英語ができない分、クラスメイトからも同級生というよりは弟分のような扱い方をされており、あらゆる人からかわいい子扱いされているなと思います。
しかし生来の頑固さ、末っ子ゆえになんでも許されると勘違いしている感があるので、その辺は注意していかないといけないと思います。

長男が産まれた時、既に新生児が幼児に変貌していくスピードを知っていた為、長男が1歳になるかどうかぐらいから「また赤ちゃん欲しいな」と思ってはいたのですが、当時は夫の仕事があまり好調ではなく、メンタル弱めな夫は全く乗り気ではありませんでした。
まぁ仕方ないなって事で、日々の生活に追われていたのですが、長男が2歳、長女が5歳になる頃には私の方が「2人で充分」と感じるようになっていました。
当時私は30代半ば。長女が小学校に入学し、次男の保育園が始まり、振り返ってみると自分の30代は出産と育児の10年になるんだなと気づいたんです。
40歳になるまでに長男は小学校に入学しますから、じゃあ40代は何かを始める年にしたい。今もし子供が生まれたら、少なくとも40代前半は子育てで終わってしまうなと感じたからです。

しかしここが私たち夫婦の気が合わないところで、夫はこの頃になって急激にもう1人欲しくなり、乗り気ではない私と随分話し合いをしました。
結果的に、まぁできないかもしれないし、もしできたら産もうかって事で産まれた次男なのでした。
そんな消極的計画ではありましたが、次男は私に「後悔ない望み通りの出産」という最大のギフトと共にやってきてくれたのです。

次男出産の為の条件

話し合いの際に、夫にはあらゆる面でのサポートを条件としていました。
長男妊娠の際も、子育てしながらの妊婦生活はけっこうしんどいと思っていたので、とにかくサポートなしでは妊婦生活を送れない事。
家事が行き届かなくても、文句を言わない事(でも普段も行き届いてないけど、あまり何も言われない)。
定期的に日本に帰省するのは、諦めたくないので、子供が増えても続ける事。その為にしっかり稼ぐ事。
ざっとしたところではこんな事です。

夫も妊婦のサポートは3回目。過去2回の反省点を踏まえて、出産予定日の1週間前から在宅ワークに切り替え、車での子供の送迎も全てやってくれました。
更に長女、長男の時には、予定日が変わった為に産後に私の両親が到着していたのですが、今回は予定日数日前に到着しており、お手伝い体制もバッチリでした。
手伝いはもちろん、産後はあまり動けないので、一緒にあちこち出かけたりできたのも良かったです。

初めて予定日を過ぎてしまった

長女は予定日の1ヵ月前、長男は予定日の2日前に出産した為、出産予定日を超えるというのは完全に想定外でした。
また、実は長男の時は病院が間に合わず、車の中で出産してしまった為、私たち夫婦はとにかく「陣痛のサインを見逃さないように!!」という事に意識を集中させていました。
前駆陣痛を陣痛と勘違いして、夜中に助産婦さんに電話したりもしたのですが、助産婦さんって不思議な事に「これは違うな」ってわかるみたいなんですよね。話を聞いた上で「朝まで様子見て」って言われて、本当に朝までに収まっていました。
助産婦さんとのミーティングは、妊娠後期になると週1回なのですが、
「来週のミーティングまでに陣痛が来なかったら、卵膜剥離をやりましょう」と言われていました。

いよいよやってきた陣痛

予定日から2日後、両親と買い物に行き、ベーカリーで買ってきたアップルパイをおやつにみんなで食べていた時です。
なんかお腹痛い・・・。前駆陣痛だろうか・・・?
ちょっと休もうと思ってソファに座り、雑談したりTV観ながら腹痛が収まるのを待ちました。
早い段階から陣痛アプリで間隔を測ってはいたのですが、雑談やTVがまずかったのか、あまり正確な時間間隔では測れていませんでした。いつ痛みがおさまって、いつ再開したのか自分でもよくわからない状態で、アプリ意味なし。でもおさまった時には洗濯物畳んだりもしてました。
心のどこかで、前駆陣痛だと思っていたのです。なぜならおしるしも下痢もまだ来てなかったから。(私の中でこの2つが出産のサイン)

しかし痛みが強いのか弱いのか微妙なまま、夕飯の時間。みんなカレー食べてるけど、食べる気しない私。お腹痛い。もしかして陣痛なのか?3人目なのになぜ確証が持てないのでしょうか・・・。
夫も不穏な表情になってきました。彼も「もしや・・・?」と思い始めていたのです。
そして腹痛の中で、下腹部が強く押されたような感覚を得た時、これがやばいかもしれないと初めて感じました。

午後2時頃から痛みを感じ始めて、この時夜の19時でした。
夫は「助産婦さんに連絡して病院行こう!」と決断。動けるうちにうごくのが良いと判断したようです。私も、もし違っていれば帰ってくればいいんだし~と思って同意し、予め用意していた入院セットを車に積んで出発しました。
ちなみに長男はこの時点で寝ていたので、両親に託してきました。娘はついてくると言うし、旦那さんもそれを希望していたので同行しました。
助産婦さんに電話し「痛みがあまり強くないし出血してない。トイレにも行ってない。自信がないけど大体7分間隔ぐらいで痛みが来る」と言うと、病院で会いましょうと言われました。

初めての水中出産

実は次男の出産は、初めて水中出産を希望したのです。
長女の時は震災の影響でできず、長男の時は車中出産。年齢的に次はないと思っていたので、憧れの水中出産をやるのは次男がラストチャンスです。

病院では娘に車いすを押してもらい、スムーズにマタニティエリアに入る事ができました。
正直この時は歩けるぐらいだったので、車いすちょっと恥ずかしかったのですが、測ってみると子宮口が8cmまで開いていました。もちろんこのまま出産です。
とりあえず周囲の雰囲気としては「病院にたどり着けて良かった!」という感動一色。まだ出産終わってないのに。夫もハッキリ「これで俺の仕事は終わった」って言ってました。

水中出産の為にお湯がためられていくのをワクワクしながら待っていて、ふと飲み物も食べ物も何も持ってきていない事に気づきました。
かろうじて入院セットはあるものの、出産すると思っていなかったので細かい準備が行き届いていませんでした。

水中出産はお湯が熱いとか、いやぬるいとか、いろいろ聞きましたが実際のところぬるま湯でした。冷めると暖かいお湯を足してくれるので、途中で出たくなったりもしませんでした。
浮力で陣痛が和らぐせいか、けっこう長い時間陣痛が弱く、果たして本当に出産までいくのか心配でしたが、それでも段々痛みは強くなってきました。
出産がいよいよ間近なものになってくると、娘の事が気になります。痛みに苦しむ私を見るのは、娘にとっては怖いものとなるでしょう。耐えられるか、トラウマにならないか心配です。
そして病院での出産自体が娘以来久しぶりとなるので、なんとなく娘を出産する時のことを思い出します。

笑気ガスでトリップ。場がカオスに。

最初は娘を心配する余裕もあったのですが、徐々に強まる痛みに耐えきれなくなった私は、笑気ガス投入。水中出産でも笑気ガスは使えます。
痛みから逃れたくて、とにかく吸う私。
笑気ガスって使った事ある人はわかると思いますが、ちょっとしか吸ってないとあんまり効いた感じしないです。そして、頭のどこかの部分は冷静なんです。時間差あるけど受け答えもできる。
出産の際には、こんなんでは痛みが去らないという人もいます。確かに、出産の最後の最後ではこんなもん全然役立ってないです。マジ痛い。でも途中までなら効いてるし、「ガス使っても痛いやん!」と気づく頃には出産も最終章に近づいてるので、別の麻酔を追加する事はできません。

そしてこの笑気ガス、吸い過ぎると完全にキマってしまいます。
私はこの時、けっこう吸い過ぎちゃいました。痛みで泣きまくってたのに、ある瞬間から笑いが止まらなくなってしまったのです。自分でもわかってて、
「あー、吸いすぎちゃったなー。あはは♪」とか笑ってました。
娘は多分怖かったと思います。さっきまで名前読んで泣いてた人が、笑ってるんですもの。お母さん狂ったと思った事でしょう。
周囲も苦笑い。
私もいかんと思ってガスを吸うのを一時ストップ。吸うのをやめるとすぐに麻酔がさめます。すると痛みがやってきます。本当忙しい・・・。
ちなみに笑気ガスをうまく効かせる為のコツですが、目はつぶってたほうがいいです。目を開けてると、現実の状況が見えるので頭が冴えてきやすいです。

一生続くかと思うほど痛みが続いたあと、やっと出産!
3140gの男の子でした。
聞いた瞬間「マジで?長男より小さいの?あんなに痛かったのに?長男の時はあんなに痛いのに麻酔なしだったんだよ!?絶対無理だよあんなの。長男より小さいのにこんなに痛いの?」といきなり長男との比較を始めていました。
お腹の大きさから、長男より小さいだろう事は予想していましたが、本当小さい割には痛かった・・・。
しかも後産もなかなか出てこなくて大変だったんです。2人目の時はすぐ出てきたのに。

水中出産のメリットとデメリット

私が思う水中出産のメリットは、
・お湯でリラックス気分
・産まれた赤ちゃんもお湯ですぐきれいに

デメリットは
・バスタブの形によってはいきみにくい
・↑の理由により体勢が決まらない
・陣痛がなかなか強くならない

かな。でもやって良かったです。念願だったから。
病院に無事たどり着いて、1人目の時から念願だった出産方法で出産できて、大好きな助産婦さんに赤ちゃんとってもらえて、入院もちゃんとできた(トータル3日泊まれた)。
3人目にして悔いのない出産です。出産中、夫が助産婦さんに「次の時の為の参考に聞きたいんだけど~」から始まる質問してましたが、即「4人目なんてないから!!」と言っておきました。
ビックリだよほんとに。



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