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「被爆75年対話会」参加者チャットより

 8月3日のnote「被爆75年・・」
を書いていた時に閃いた「対話会」を開催しました。
8月11日には場づくり・テクニカルの振り返りをして、8月12日には対話の内容やありかたについての振り返りをしました。今日は、私が立てた「問い」に対して、対話した参加者の「チャット」をご紹介したいと思います。
 7つのブレイクルームに分かれているので、自分達以外の部屋の対話内容を知るうえで、このチャット記録はとても有難いものになりました。参加した方々が深く対話していることがわかってとても嬉しかったです。

【チェックインでの問い】
 ★原爆や戦争のテーマを話す対話会で、あなたがここの場に来てかんじている「恐れ」や「不安」はなんですか?この対話会に参加するにあたっての不安や恐れです。

≪チェックインの問いに対しての参加者のチャット≫
・ねむくならないかなぁ
・初めての方が多いので、ドキドキしております
・はじめましての人が多くてドキドキ
・最初耳だけです、すみません!
・初めての方の中で不安です。
・眠くならないように・・・(早朝の時間です)。
・ 自分の感情をみるとのことで参加したが、もしテーマに関する知識が必要になると、答えられないことがあるかもしれないと不安。
・ どんな対話になるのかな?ドキドキもしています。
・もやっと不安です。
・不安に思っていることは特にはないです。問いについていけるかな?
・自分にとって大事なテーマなので、自分にどんな気持ちが湧き上がってくるか心配です

【ブレイク1回目の問い】
①戦争または原爆に対する自分自身の葛藤はなにか?
②それはなぜ葛藤だと思えるのか
③自分の理解を超えていると思えるところはどんな部分ですか

≪ブレイク1で対話した内容のチャット≫
・被害者の視点と加害者の視点
・ 日常生活のレベルで、お互いに仮面やフィルターみたいなものがあって、なかなかリアルな自分や他者の感覚を知ることが難しい感じ。
・ 戦争の被害にあわないことで罪悪感
・ 生き残ってしまった罪悪感の強さという話が共通していて驚ました
・ひろく世界をみよう、もっと世界の話を聴きたいと思っています。
・ 戦争は自分にとって遠い話だったが、立場によって正義が変わるということに気付いてから、身近な人との諍いも戦争も繋がっているんだということに気がついた。
・ 先の大戦について、加害者でもあり、被害者でもある見えるとことが、状況を複雑にしている
・まじめな話、深い話ができない雰囲気が日常の人間関係の中にあるという話が出ました。
・強制収容所に行った話をちょっとしました。
・ 色んな人の積み重ねの結果。起こってしまった事実。事実を知りたい。 でも知っても理解しきれるものではない、むなしさもある。加害者としての側面をどう受け止められるのか。当事者とは誰か?
・違いの中で子供のころから育つと、子どもが子供のけんかで、大人に介入を頼むこともあるそうだ。そういう判断が身につくことを日本では行っていないかも
・自分が戦争を起こさないために行動ができているか?というお話を聞いてドキッとしました。
・核を持つのは良くないけれど、では、どうしたら近隣諸国(核保有国)に対応していったらいいのだろう?という葛藤やモヤモヤ。戦争の教育がショックを与えてきていたのではないか?
・知識不足とか間違ったこと言っているのではと思うと、こういうテーマで話ができない葛藤
・戦禍に遭っていない街で生まれ育っていることもあり、激戦地や原爆投下地で暮らす人たち、残された遺族の方々の思いをどれくらい分かち合えるのか自信がない、わかりたい、でもわからないみたいな葛藤はある。どこかで、戦争で傷ついたことがない地域で暮らしていることに、どこかしら申し訳なさがある。
・ 戦争にならないための予防策は?何ができるか、、など。
・子供は親の発言や思考パターンがそのまま染み込む(戦争に対して持つイメージも同様ではないか)
・人間は傷つけあったら辛いし悲しいということが分かっていながら、  なぜ戦争を続けるのだろう?という問いに対して、それは得をする人がいるから戦争が起こる、ということが出ました。それを聞いて、得をする人は、本当に悲しみを感じる当事者のことをもっと理解し、どうしたらよいのかを考えられるとよいと思った。難しいけど。
・海外の国と日本の国での戦争に対する教育の違いがあるとわかりました
・対話の中で、原爆の被害・加害だけではない、たくさんの立場が語られました。また実感についても。話す、語るというスタート時点に立たせていただき、対話のお二人に感謝しています。
・オーストラリアで日本語を教える教師として、戦争中オーストラリアを攻撃した日本軍の加害者としての事実、広島長崎の原爆という被害者としての側面の葛藤があり、どうこどもたちに理解してもらえるかという葛藤があります。
・当事者=加害者も含めたまるっと地球その腿な気がします。その認識ができて初めて人類として次のステージに行ける気がする。
 ・戦争の話題は自分とは遠い感じがする
・あまり大きな話題だと思考が停止してしまう           
・自分と繋がっている感覚ががない
・正義は人それぞれ違う
・原爆も戦争を早く終わらせたという意見がある

【ブレイク2回目の問い】
①自分の日常生活のなかで、気になっているもやもやはなんですか    ②それはあなたが原爆や戦争のことで考えた今日の対話会内容とつながるポイントはありそうですか?

≪ブレイク2の問いについてチャット≫
・多様性と同調圧力
・相手の話を聴くことができていないのでは、という話がでました
・逃げるは恥だが勝ち
・ お互いに’しっかり「きく(聴く、訊く)」ことができていないもやもやがあるという話が出た。それは、国と国との関係においても、同じことで、お互いにしっかり話を聞かないこと、お互いの感情や気持ちを含めてきかないことは戦争の第一段階ではないかという話が出ました。
・ 日本人のアジア人に対する対応は欧米人の方への対応が違う
・ 対話力が大事だという話にとても興味を持ちました。
・自分の発言が場に影響を与えるという経験がないと、違和感を感じても表に出すことができないので、そういった訓練も必要なんだなぁと感じました。
・ 戦争の傷を心身共に引きずって、人間関係や健康に現れている気がします。そして、コロナの状況も戦争時の状況に似ているようでもやもやしています
・データや事実や知識は、共通のベースがないと取り扱いが難しい
・人類が地球を使い過ぎなのでは?人類滅亡してもいいと思う自分と、コロナは怖いと思う自分、友達や家族は全力で助けたいと思う自分と矛盾した自分がいる、というお話がでました。(^^)
・ 知識が戦争を生む
・パワーを持つ人たちが、自分のパワーに気がつく必要性。ランクと同調圧力。教育。対話のスキル。個人から集団に変わった時の対話の難しさ。
・本音を語らないから問題が大きくなる
・ 目には目を歯には歯を、とか、やられたらやり返すという思考を卒業しないと、争いは減らないのではないかと思いました。
・ 戦争との感覚的な繋がりを感じられるのは、人の本当の気持ちを聞いた時。という話をしました。不安だから闘う、必要以上に奪い合う。どうしたら不安じゃなくなるかなー
・他国を侵略すること、敵地を侵略して奪い合うことと、うがい薬を奪い合うことと根っこが同じような気がする。「やられたらやりかえす」ということの連鎖、コロナ警察みたいな他者への不寛容さが連鎖していくこと、  それに知らず知らずのうちに便乗したり、膨らんでいくことと戦争に対しての戦意の高まり、どこか違和感を持っていても止められないような雰囲気と相通じるように感じてしまう。
・こどものころから、しっかり周囲から話を聴いてもらえない経験が蓄積すると、大人になっても人の話を深いレベルできくことがむずかしく、それが極端な自己主張的傾向を後押しすることになり、将来的な分断や対立に結び付く側面もあるのかなと。
・ 歴史の知識より、自分のおばあちゃんから聞いた話のほうがリアリティがある。被害者視点の話が多いがそうでないこともあったのでは?例えば、外国人を差別していた時代があった。
・ 自分の行動が相手に与える影響を聞く
・対話をするスキルや、感情を語るなど、カナダでは初等教育から実践されていると聞きました。その土壌から、権力を持ち、武器をも持つリーダーを選んでいきたいなと思いました。



【ブレイク3の問い】
 ① 私達は無力なんだろうか?
あなたが感じている問題を解決するために、現在の出来後や世の中で起こっていることからヒントをみつけられないのだろうか?

≪ブレイク3の問いを受けてチャット≫
・無力ではない。暴力を選ばない賢さを私たちは身につけてきた。ただ、様々なパワーに対して暴力的ではない態度で主張していく、問いかけていくことはできる。
・ 同調圧力に屈しないこと。
・ 自分は無力だと感じていたが、ここに参加したということ自体無力じゃない!!と言っていただき 今日の気づきになりました
・今の◎◎さんのお話すごく刺さりました… 私が原爆の話に強い関心があるのは、広島という故郷への郷土愛も大きいと思うので・・・
・◎◎さん、○○さん、グループの話のエッセンスを書き留めてくださってありがとうございます。わたしも同調圧力のお国柄に気づけたことは、ユニークで、笑ってすり抜けたいと思いました。
・▲▲さん、言葉を届けてくださって、ありがとうございます。広島の方に大切な何かを持っていてくださっていると感じています。そこに寄っかかっているだけではいけないですが。
・◇◇さん ビバ同調圧力!
・◆◆さんの話を聞いて、私たちは負の構造の連鎖を止める責任があるんだなと感じました
・みんなが加害者、みんなが被害者という言葉とても響きました ありがとうございました。
・連鎖、断ち切れそうな気がするんだけどなぁ
・次の世代のために何ができるかを考えています。
・ 報復、不寛容の連鎖をたちきりましょう!


【放課後のチャット】
・今日はありがとうございましたー
・ひよこさん、ありがとうございました。
・「結びつき」と言っている人もいました。
・ 確かに「つながる」だと横にしか広がらない感じがしますね。そして、両隣の人のことしか知ることができない。
・ 失礼しますーありがとうございます。
・ 自分は繋がり派です(^^)
・つながりはタテのイメージもあるけど、いずれにせよ直線的な感じはしますね。個人的には、重なりは繋がりの後にできるものな気がします
・ 不一致が先でそこから一致していくという話をしている人もいました。
・掌 だそうです。
・ カナダ連邦議会議事堂 初めて原爆犠牲者追悼で鐘が鳴らされる   
・2020年8月7日              https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200807/k10012555401000.html
・いいと思います!
・ドイツの大統領ヴァイツゼッカー 過去に目を閉ざすと者は結局盲目になる 
・ 名残惜しいですが、明日も朝が早いので、この辺で失礼いたします。本当にありがとうございました!
・ あ、そうだ。加害者教育の話でしたね。チラ見したいです。
・ 被害の受け身  文末決定性というやつですね。
・ 同和という言葉さえも知りませんでした^^;
・ ググりました…ひらがなで^^;
・ 同和問題、20年くらい前にけっこう問題になったことがあったのを覚えてます
・ 広島の友人からも「もう嫌だ」という反応があるという話は聞きました。
・ この歴史の本はなかなか良かったですhttps://kangaeruhito.jp/article/974
・知識として押し付けられると拒絶反応が起きるから、実感として想像できないとダメなのかも?
・毎年、今まで、東北アジアの平和構築に参加していましたが、日本の平和教育を変えなければいけないと、日本人のみなさん話しています。
・書き残されたものは誰かの主観が必ず入ってますよね。
・私、昨日絵本を使った対話会やりましたよ〜。


 今回は、チェックインの時からZoomの「チャット」を使用していただきました。2時間の間、みなさんがどんな風に過ごしてくださったのかがチャットの記録から想像できます。それぞれのお部屋に偶然集ったメンバーによって、対話の内容ががらりと変わっていたのだと思います。1つの「問い」に対して、自分ひとりで答えるよりも、いろんな方の心の声を聴くことによってさらに自分自身の内面に問いかけることになったのではないかなぁ・・と思っています。
 こうやっていろんなテーマについて対話を繰り返していくことができたら、自分以外のことや地域のことや、社会のこと、世界のこと、地球の環境のことに気づく視野が拡がっていくなぁ・・と感じます。自分の興味・関心のあるテーマを、片側から主張するのではなくて、対極にある見方を加えながら対話を繰り返し、共に生きる術を探っていきたいと思います。私は今後もこういう対話会を開催したいです。そして、同じように対話会を開いてくださる方々と繋がって、重なって(今回の参加者の中から出た言葉)、溶け合っていきたいと思っています。

 対話会に参加してくださった方々、私の挑戦を受け止めてくださった方々、応援してくださった方々、記事を読んでくださった方々に感謝します。今後ともよろしくお願いいたします。

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