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ひとり旅しか選択肢がないからひとり旅です。【四十路の日常】

四十路となって独身、友達もいなければどこかに行きたいとなると1人で行くしかない。

もちろん旅行も。

ひとり旅が基本となり過ぎて、予定を立てる時に誰かと行くような発想すら浮かばなくなっている。

私のようなお年頃でひとり旅は珍しいのか、よく旅先でお店の方から声をかけられる。
島のフェリー切符売り場のおじさん、駅前のホルモンうどんの店長、民藝品やさんの店主…

「1人で来たの?」「どっから来たん?」あたりから始まり、ご自身の昔話やオススメのご飯屋さんなどを教えてくださる。

教わったご飯屋さんは必ず行く。
地元の方が「ここ行ったほうがいいよ」「これ食べた方がいいよ」と勧めてくださるものは絶対試したい。

博多に行った際にも、みっちみちに食の予定を組んでいたのだが、立ち寄ったお店で「大阪から来たの?僕も昔大阪に住んでて。大阪の豚まんは551の豚まんだって充分わかってるんだけど、太宰府天満宮にある揚子江の豚まん!これ美味しいから食べてみて!福岡の豚まんは揚子江!」と、教えてもらったので予定を変更し、新たなみっちみちに仕立て直した。 

開店前から並んで頂いたのだが、確かにとても美味しかった。太宰府天満宮と言えば、の焼き立て梅ヶ枝餅と共に寄って良かったと心から思っている。

私のひとり旅は基本的に食へ全フリしており、食べたいものは全て予定に詰め込むので、電車の時刻等々しっかり調べてきっちり計画通りに進めてゆく。

しかしどれだけしっかり予定を組んでも、富山でラーメン屋さんに並んだ時など、「ラーメン屋さんでこの列なら待つの1時間くらいかな?想定内やな。」と思いきや、雪の残る歩道で結果2時間半も並んでしまう事になり、予定通りに進まなかったりもする。

読みが甘かったが、並びだしたらもう後には引けない。
これだけ並んだんやから…と並び続けて2時間半。
後の予定は大狂いだがそこからまた計画を練り直すのも楽しかったりする。

ひとり旅だと「美味しかったー!!」などと分かち合うことが出来ないという難点もあるが、そこはSNSに感想をぶつけて、あとは好き放題予定を立てられるという良さを満喫している。

詰め放題、組み換え放題、辞め放題。

博多、ほんとは夜に中洲の屋台ぶらつこうと思っていたが、食べ過ぎてちぎれそうな腹を抱えながら準備が始まる屋台を横目に泣く泣くホテルへチェックインした。

博多で中洲の屋台を諦める。

これは友人と一緒だとなかなか無いのではないか。ホテルでABEMAの麻雀チャンネルを見ながら博多の夜を過ごしていた。

ひとり旅しか選べずにひとり旅をやっているが、どんどん上手になっていて快適過ぎるので、誰かと共に旅するやり方を忘れつつある。

だがまたいつか、誰かと分かち合う旅もしてみたい。

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