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地方の女性議員が考える、政治分野のジェンダーギャップ。

現職の「女性議員」として末席に名を連れさせていただいている身として、
女性議員の割合や、そもそもなぜ女性議員が必要なのか?について私の考えを述べたいと思います。



ジェンダーギャップ指数、125位の現実。


ジェンダーギャップ指数とは、教育・医療・経済・政治の4つの分野において、男女の格差がどのくらいあるのか数値化したものです。
世界経済フォーラムが毎年出されています。

2023年6月に公表されたデータによると、
日本は、世界146ヶ国中125位。
先進国G7の中で最下位でした。

特に低いのが、政治の138位。
要因は、国会議員や閣僚における女性の割合の低さ、女性が首相を務めていないことが主な要因です。


内閣府 男女共同参画局のホームページより



では、国会議員において、また一番身近な自治体において、女性議員はどの程度の割合なのでしょうか。私の住む熊本県に焦点を当ててみました。

議員における女性の割合

  • 国会(衆参両院) 16%

  • 熊本県の県議会議員 10% (5人/49人中)

  • 熊本県の市町村議会  11% (73人/587人中)

  • 私の住む南小国町 11% (1人/9人中)

   ※2023年7月現在。小数点以下四捨五入

と、国も県も町も10%台です。

人口比では、男女半々(むしろ女性が多め)なのに、議会では圧倒的に男性が多いのが現状です。
保育園や小学校の教室では男女比がだいたい5:5ぐらいでしたが、これが議会になると9:1になるわけです。



そもそも、女性議員が増えると何が良いのか?

なぜ女性議員を増やす必要があるのか。
それは、社会がより良くなるためだと思っています。

政治は暮らしに密接しています。
議会は住民の代表の議員が集まって、住民の声を町に届け、町政のことを議論し決断する場です。
しかし、この意思決定の場では未だ圧倒的に男性が多いです。
(↓議員の役割・お仕事についてはこちらをご覧ください)


議員は住民の声を集約するという役割を持っています。議員が偏らずに様々な背景を持った方で編成されることで、より幅広い声が町政へ届き、豊かな発想や新しい取り組みが生まれ、社会がより良くなるものだと思っています。

これだけ社会が多様化し、「男性だから」「女性だから」という時代ではなくなっていますが、特に地方では、女性が子育てや介護、生活面において未だに女性が担う役割は多いです。だからなお一層、女性の視点や気づきを政策に反映することで、暮らしはより良くなると思っています。
そのためにも女性議員の存在は必要だと考えています。

男性/女性という2軸だけではないですが、議員の中に女性を増やすことは多様化の第一歩だと思っています。



「くまもと女性議員の会」のご紹介。

熊本県内には、県下の女性議員が超党派で繋がる会「くまもと女性議員の会」というものがあります。熊本県内には73名の女性議員がいますが、その内34名が所属しています。私も入っています。

この会では、議員のスキル向上、情報交換、女性議員0議会の解消などを行なっています。

・毎月1回オンラインミーティング
・LINEグループでの日々の情報交換
・女性のための政治入門塾開催
など、女性議員が少ないからこそ、自治体の垣根を越え、繋がってお互いを高め合っています。
県内各地の情報を交換できるのも有り難い存在です。


熊本県内には45の市町村がありますが、その内
女性議員が0人の自治体:8
女性議員が1人の自治体:18
と過半数の議会が、女性議員が0名か1名と、まだまだ女性議員は少ないです。

また、年齢で見ても、県内で40歳未満の議員は20人と全体の約3%しかいません。(私もギリギリ30代です笑)

性別と年齢だけで測るものではないですが
社会がより良くなるためにも、より良い未来のためにも、今まず必要なことの1つは、議会が様々な背景を持った方で構成され、より広い声が集まることだと思っています。


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