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【ドラえもん人生ゲーム】

 タカラトミ―から2019年3月に販売開始されたボードゲーム。
 同社のヒットシリーズ「人生ゲーム」と、【ドラえもん】とのコラボレーション商品である。なお2005年に発売された「ドラえもんとのび太の人生ゲーム」とは別商品。

 2022年1月末にツイッター上で1フェミニストが槍玉に挙げた。ターゲットとなった要素は、ドラえもん的にもフェミニスト的にも定番の「しずかちゃんのお風呂」である。

 他の左派・フェミニスト達ももちろん同調。

 はいはい魂の殺人魂の殺人。「ドラえもんが好きだからこそ改善して欲しい」とうそぶく毎度のような猿芝居が白々しい。

 我々はフェミニストと違って実際の作品を確認するとしよう。リプライした別のアカウントが画像を公開してくれた。

 どこでもドアを開けたらしずかちゃんが入浴中だったというのは「覗き」ではないし、そもそも「DP」とはなんだろうか。ドラえもん世界の通貨ではない。原作でのドラえもんやのび太達は現代はもちろん、未来の道具も普通に円を使っている。

『ドラえもん』11巻「自動販売タイムマシン」より

 また他のマスの効果を見ても「カナリアが逃げて8000DP失う」とか「焼き芋を食べて12000DPもらう(払うのではない)」とか、明らかにお金としてはおかしな原因で増減している。
 実際には「ドラえもん人生ゲーム」中のDPというのはお金ではなく「ドリームポイント」という、各マスの効果によって増減するオリジナルの得点に過ぎない。「ソフト買春」でもなんでもなかったのである。(ちなみに『ドラえもんとのび太の人生ゲーム』の方では「のびポイント」になっている)
 もともと、人生ゲームというシリーズは要するにスゴロクであって、ダイスの代わりにルーレットを用いることのほか、各マスの効果に従ってプレイヤーの持つ何らかのポイントが増減し、ゴールの着順ではなく最終的に獲得したポイントの量で勝敗が決定するのが共通点である。
 オリジナルの人生ゲームにおいてはその得点が「お金」と設定されているだけで、コラボ商品ではお金ではない別設定となっていても何の不思議もないのである。
 そして実際、「ドラえもん人生ゲーム」においても、ドリームポイントはお金でもなんでもないのである。

 つまり「風呂を覗いて覗いた男はお金を払う、覗かれたしずかはお金を貰う」という最初のアカウントの糾弾は、デマだったのである。

 そもそも、仮にお金とみなした場合、「不法行為を働いた加害者が被害者にお金を払う」ということだから、慰謝料とか損害賠償と呼ばれるものになる。
 フェミニスト達の言い分に従った場合、「慰謝料が出てくる作品はすべてアウト」になってしまうのである。


参考リンク・資料:

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