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【国際コーラン焚書デー】

【テリー・ジョーンズ牧師】によって、アメリカ同時多発テロ9周年を期して提唱された政治パフォーマンス。同項参照。訳し方は「国際クルアーン焼却日」など色々。
 いかにも国際的に認められた記念日のような名前を付けてはいるが、事実上ジョーンズ牧師が自分の予定しているパフォーマンスに付けただけの名前である。

 2010年に最初にジョーンズが国際焚書デー計画を発表すると、報道されるやいなや世界中のイスラム教関係者はもちろん、そうでない人々からも批判が殺到した。この中には当時のオバマ米大統領や、ジョーンズ自身と同じ全米福音派教会・世界福音同盟も含まれる。
 またアフガニスタン駐留米軍ペトレアス司令官、クリントン米国務長官、ペイリン元アラスカ知事、マッケイ国防相(カナダ)といった人々も批判・中止を求めた。

 イスラム教関係に限らず世界中から批判を受けた後、ジョーンズ牧師はこのパフォーマンスをしないと宣言した。

 中止の理由は当初「ニューヨークのモスク建設予定地が変更になったため」としていたが、それが誤報だと伝えられると実行を再宣言し、さらに「イスラム教の過激性を証明できたから」と再び中止を宣言するなど態度を変転させている。
 しかし結局、同牧師は2011年と2012年にコーラン焚書を実行した。ただし実行日は3月と4月で、自ら言い出した「国際コーラン焚書デー」の日付は守っていない。

 要するにテロそのものへの抗議にはジョーンズ牧師は大したこだわりはなく、単にイスラム教への憎悪が主たる動機だったのかもしれない。

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