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【テリー・ジョーンズ牧師】

 米国フロリダ州ゲインズビルにあったキリスト教会「ダブ・ワールド・アウトリーチ・センター(Googleマップの表示によると現在は閉鎖)」の福音派牧師。

ダブ・ワールド・アウトリーチ・センター(Googleマップより)

 2010年、アメリカ同時多発テロ事件(9.11事件)の9周年を期して【国際コーラン焚書デー】を提唱。2011年と2012年に実行した。
 キリスト教過激派がイスラム教への憎悪表現としてコーランを燃やすパフォーマンスをすることは、このジョーンズ牧師に限らず以前からしばしばあった。
 ちなみに、逆にイスラム教徒がキリスト教の聖書を燃やすことは稀である。というのはユダヤ・キリスト・イスラムの共通の聖典である旧約聖書はもちろん、キリストの言行録ともいえる新約聖書もイスラム教において聖典のひとつだからである。
 イエス・キリストはイスラム教において、ノア、アブラハム、モーセに次ぐ5大預言者のひとりであり、「最後にして最大の預言者」ムハンマドには当然及ばないものの宗教上重要な存在であるため、新約聖書もまた聖典として扱われている。

 結局、2010年の【国際コーラン焚書デー】パフォーマンスそのものは国際的批判を受けて中止された。
 しかし2011年3月20日に突如ジョーンズは自分の教会内で、コーランそのものを被告人(被告物というべきか)として「裁判」を行い、人道に対する罪で火刑に処するというパフォーマンス動画をネットに投稿した。これによって国際的な抗議デモなどが起こり、アフガニスタンのデモでは12名が殺害された。
 また2012年4月28日にもコーラン数冊及びムハンマドの肖像画を焼くパフォーマンスをし、地元消防署によって告訴されたという。このパフォーマンスは、ユウセフ・ナダルカニ牧師の事件についての抗議・釈放要求として行ったとしている。ナダルカニ牧師はイスラム教からキリスト教に改宗してイラン当局に逮捕投獄された人である。


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