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 フィンランドの作曲家ジャンシベリウスによる交響詩で、彼の代表作であり、後に歌詞がついてフィンランド第2の国歌と呼ばれるまでになった。1899年作曲。

 当初の曲名は”Suomi herää(フィンランドは目覚める)”であり、帝政ロシア圧政下におけるフィン人の民族意識の覚醒を描いた歴史劇の伴奏曲であった。
 そのためフィン人の独立運動の高まりに影響を与えることを恐れた帝政ロシア政府は、本曲を演奏禁止処分としたのである。
 しかし人々は演奏のプログラムに「フィンランドの春が目覚めるときの幸せな感覚」や「スカンジナビア合唱行進曲」などの別の名前を表記し、実際にはフィンランディアを演奏したという。

 2022年の現代になってプーチン政権下のロシア連邦がウクライナ共和国侵攻を開始し国際的非難を浴びた。
 その際、かつてロシア帝国の戦勝を祝って作られたチャイコフスキーの曲【1812年】の公演が中止になるなどし、代わりにフィンランディアが使われるという事態が生じたのは歴史の皮肉である。

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