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マチュピチュ訪問のコツ〜2019年9月版〜

9月上旬から約12日間ほどペルーを旅してきました。ペルーで最も人気があり名高いと思われるスポットがマチュピチュ。そのマチュピチュ観光にあたって、色々と気づいたことをここにシェアしてみたいと思います。今後ペルー訪問を計画している方のお役に立てれば幸いです。

・マチュピチュそのものは子連れやお年寄りでも訪問可能

今回一番驚いたのが、マチュピチュを訪れる観光客の層が非常に幅広かったこと。小学生の団体からよちよち歩きの子連れの家族、若者からシニアグループまでありとあらゆる年齢層の観光客で賑わっていました。マチュピチュ最寄りの村アグアス・カリエンテスからマチュピチュへの移動はバスで行くことができます。(このルートを徒歩で行くことも可能ですが数時間かかります)私個人的な見解としては、マチュピチュ観光自体は、階段の登り下りに問題がない限り、お年寄りでも子連れでも可能です。ただし、困ると思われるのがトイレ。というのも、遺跡内部には一切トイレがありません。遺跡入り口でトイレを済ませて入場し、退場してからでないとトイレにはいけません。

さらに、マチュピチュの入場チケットは時間指定制であること、そして遺跡内は一方通行が原則(場所によっては立ち入り可能時間が1日のうち朝の数時間のみとかなり限定されているエリアもあります)、さらに基本的に再入場はできない(ワイナピチュへの登山チケットを持っている人のみ例外で再入場できます)という点からも、トイレがあまりに近いというお年寄りや子供にはハードルが高いかもしれません。また、敷地内は非常に警備が厳しく、観光客の愚行を防ぐために警備員がかなり目を光らせていますので、立ちションなんてもってのほか。逆に、ちゃんと自分で上り下りができて、ある程度の距離を歩くこと、そして長時間トイレを我慢できる自信があれば、マチュピチュ訪問はそこまで難関ではないと思います。

・ガイドは必須ではないが、オススメします

あらゆる観光ガイド(日本語・英語・スペイン語問わず)に「ガイドの同伴が必須」と書かれているものの、実際はガイドなしで入場していく人が非常に多いです。私が行った時、ゲート開場直前に目の前に並んでいたブラジル人カップルがなにやら非常に険しい表情で何かを話し合っていたので、ふと目があったタイミングでどうしたのかと尋ねてみました。すると、「ガイドが必須だと思い込んでいたので、寄ってきた自称ガイドという人物にお金を渡したところ、そのまま立ち去ってしまった。ゲートで待ち合わせようと言われていたのに一向に現れない!」とのこ。このカップルは結局ガイドなしで入場し、自称ガイドを名乗っていた人物にお金だけを取られ歩き去られてしまったということになります。

このような事態を防ぐ一番の方法、それは絶対に「前払いしないこと」。正当なガイドは、前払い請求をしません。現金による事後支払いで問題ありません。

私自身は、ワイナピチュ登山のチケットを持っていたので、ワイナピチュから下山し、一度ゲートから出たタイミングで、スペイン語のガイドを探しました。この時点でマチュピチュで過ごせる残り時間は2時間半ほど。(この日夕方のクスコ行きの電車を予約していたため)結果、限られた時間で必須スポットを効率よくカバーしてくれ、とても親切で丁寧に解説してくれるガイドさんに巡り会うことができました。ガイドを選ぶコツ、それには交渉の時点でどれだけ丁寧に対応してくれるか、そして何よりも勘であると思います。「この人ならきちんとしていそうだ」と直感で感じられるかが何気にとても大切です。

マチュピチュ訪問にあたり、ガイドなしで入場したという友人の話も多くきいていたのですが、私個人的にはガイドを依頼して本当によかったです。というのも、マチュピチュの遺跡は予備知識なしでも見ていて感動するのですが、実際の遺跡は、説明がなければ何が何だか殆ど検討がつかない、というのが正直なところです。マチュピチュの遺跡は、インカ文明がいかに宇宙や自然、天文学やエンジニアリングの豊富な知識を持ち合わせ進歩していたかを象徴する遺跡。それを自分の目で確かめられる貴重な場なのですが、それらの証拠をきちんと見学したいとなると、ガイドは必須です。ガイドブックを読み潰しても、実際に行ってその知識と実際の場を結びつけるのは非常に難しいと思います。なんで石がこんな風に積み上げられてるのか、この入り口があの山を向いているのはなぜか…といった些細な疑問点の裏には壮大なインカ文明の文化論が隠されているのです。これを見逃すのはものすごく勿体ないです。ということで、私個人的にはマチュピチュ訪問においてはぜひガイドをオススメしたいです。

私が今回お世話になったガイド、リカルドさんに最後に名刺を頂いたので、コンタクトを下に記しておきたいと思います。他のガイドさんの説明で間違っている部分などがあるとこっそりと訂正してくれたり、遺跡内を歩いていてお年寄りがいると率先して手助けに行ったり、小さなゴミを全て拾って持ち帰っていた姿がとても印象的でした。スペイン語、英語、ポルトガル語でのガイドが可能(英語も非常に堪能です)です。マチュピチュ観光で安心できるガイドさんをお探しの方、ぜひご参考になさってください。(この方の予約における一切のトラブルについては当方は一切責任を負えませんのでご了承ください。)

Ricardo Halley Huaco De La Colina
cuymor@hotmail.com
Tel: 997649399
Facebook: Ricardo Halley Huaco De La Colina

・ワイナピチュ登山するなら6時にマチュピチュ入場、7時に登山開始すべし

メインのマチュピチュの遺跡巡りに加えてワイナピチュ登山を考えている人は、朝6時にマチュピチュに入場し、7時からワイナピチュ登山を開始すべきです。なぜなら、圧倒的に人が少ないこと、そして気温が上がっていないので、登山において時間がかからないこと、そして体力を消耗せずに済むからです。マチュピチュ入り口からワイナピチュ登山口まで歩いて30分ほどかかります。この登山口まで歩いている時点で、すでに正規のマチュピチュ観光ルートからは外れていることになりますので、ワイナピチュのチケットを持っていない人は、ワイナピチュ登山の人たちに間違ってついて行かないことが重要です。ワイナピチュ登山口は遺跡観光における後半部分の開始地点にあります。誤ってワイナピチュ登山口まで来てしまったら、その他の半分以上の遺跡部分は見ずに退場しなければなりません。

ワイナピチュ登山のチケットを持っている人に限って、ワイナピチュ登山終了後に一度メインゲートを出て、再度入場することができます。メインの遺跡観光はこのタイミングでしたほうがよいです。

私自身はたまにジムで機械で鍛えたり主にヨガをする程度で、特に有酸素運動のトレーニングを行っていないにも関わらず、今回ワイナピチュ登山に挑戦しました。結果、頂上までたどり着きましたが、途中何度も諦めそうになったのが事実です。辿り着いた時点では汗と若干の涙にまみれていました。事前にトレーニングやクライミングのトレーニングをしていくのが効果的だと思います。今回のワイナピチュ登山にあたり、私は一番最初に入り口ゲートにたどり着き、朝一番に受付を済ませたのですが、私の後ろにいたアリゾナから来ていた初老夫婦にあっという間に追い越されていきました。彼らは毎日10キロのトレイルランニングをし日々鍛えているそうで、頂上までおそらく30分程度で辿り着いたのではないかと思います。私は1時間弱かかりました。(これでも一応早い方ではあります。)後々、下山時に当初の受付で下山時間を記入したところ、前述の夫婦はなんと7時に登山開始し8時半前には下山完了していたようです。これは驚愕のスピードです。私も彼らのようにバイタリティ溢れる初老になりたいと思わされました。

ワイナピチュ登山において持って来ればよかったと思ったもの、それは軍手もしくは登山用グローブです。後半は、道なき道を登っていくような場面が続き、岩やロープにつかまらなければ登れない場所が多々あります。

また、頂上に無事辿り着いた後ですが、特に座って休憩できるような場所はありません。岩を渡って歩き、断崖絶壁の岩の端っこに座って休憩するという感じです。高所恐怖症の人には登山ルートを含め、かなり厳しいのではないかと思います。問題がないかどうか事前によく検討された方が良いと思います。

ワイナピチュ下山時には、汗だくで服から滴るほどであるかと思います。マチュピチュ滞在後に着替えられると、その後がだいぶ快適に過ごせます。

・アグアス・カリエンテス1泊で十分か、2 泊すべきか

私は1泊でクスコへと戻ったのですが、今思えば、本当に遺跡をじっくりとみたいのであれば、朝の入場チケットと午後の入場チケット両方を買って、丸一日マチュピチュで過ごすという手もあったな、と現地で気づきました。ちなみに午後の入場チケットで入場した場合は、マチュピチュ観光が終わった時点でもう夕方なので、その日はアグアス・カリエンテス泊が現実的だと思います。

アグアス・カリエンテスにはこれといった観光地は全くありません。ジャングル版日本の温泉街といったところでしょうか。ですが、夜にはマチュピチュ観光後美味しそうにビールを飲んでいるグループや、余韻に浸りながら語らっている人をたくさん見かけました。じっくりマチュピチュを見たいという人は朝と午後の入場券を両方買うか、あるいは2日に渡って遺跡を訪問するというのもありだと思います。そういう意味で、アグアス・カリエンテスに2泊以上滞在するのも、オプションとして十分考えられると思います。

以上が今のところ思いついた所感です。また何か思いついたら書き足すかもしれません。

どなたかのペルー旅行の計画のお役に立てますよう。









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