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一途の希望

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1.愛の奏 2.音楽の妖精 3. ときどきドキドキとときめきを あとがき
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一途の希望 あとがき

一途の希望 あとがき

人は幸せになりたいし、幸せにしたい。特に大切な誰かを。
 この短編小説を読んでくれて本当に嬉しい。読んであなたが幸せに近づいたり、共感してくれたりしていたらさらに嬉しい。
 子供の頃は、なんでも叶うと思える。天井が見えていない。でも、大人になると、自分の可能性がどんどん狭まってしまう。妥協も上手くなる。ある種大人になるということかもしれない。
 それでも奏のように少しマイノリティな部分やコンプレッ

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一途の希望Episode3「ときどきドキドキとときめきを」

一途の希望Episode3「ときどきドキドキとときめきを」

 この“いちず”が何かに変わりそう。Liveを見に行った電車の帰り道ぼやーっと考える…いや筆を進めなきゃ!!
私、奏はIpadを開く。日記風短編小説を書き綴って3日目になる。明後日には20歳の自分がいる。筆を進めることであったことを前向きに昇華できる。苦しさや切なさはそのためにあるんじゃないかと思えるほど、力になる。乗り越えながら自分が変わっていく。それを形に残していきたかった。今日までに今伝えた

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一途の希望episode2「音楽の妖精」

一途の希望episode2「音楽の妖精」

 5月10日今日は車の音も聞こえないしーんとした時間に目覚めた。まだ4時にもなっていない。ゆったり横になっていると頭の中に1か月前までの出来事が浮かぶ。ふわーって包まれる心地よい感じ。

 始まりは昨年秋…つまり私が音大に入って一年目の秋。
 後期が始まる。夏休みはこんなに長いのだと思いながらも、何もせずに過ごしていたのかというとそうでもない。カフェでのバイトを始めたり、大学の新たな仲間達と長野ま

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一途の希望episode1「愛の奏」

一途の希望episode1「愛の奏」

 今日も脳内、いや心の世界に彷徨っていた夜が明け、車の音で目が覚める。数日目覚めがいい。目覚めなければ生きていけない。
 水を飲みながらも脳内は回る。
「0.01%…その可能性でいいんだよ。期待をしすぎていた。万が一それで十分」

 結ばれない現実と想い。3日前のピアノコンクール…
3歳の頃から練習に明け暮れた。先生には「奏ちゃん、こんな伸びる子は一千年に1人の逸材よ。」なんて言われて、幼稚園生な

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