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談話お断わりJAZZ喫茶
上野のおばちゃんちはジャズ喫茶だった。
狭い間口の入り口の真っ黒塗り扉には‘談話お断り’と書いてある。
中は薄暗く大音量のジャズが流れている。
狭い間口の奥には厨房が少しだけ明るく見える。
つきあたりの壁上高くには
正面壁面を埋め尽くすくらいの大きなスピーカーが備えてある。
薄暗い細い通路の両側に2人がけ程度の真っ黒な皮シートの座席が並ぶ。
ジャズを聴くだけのために訪れる場所なのだ。
メニ
赤色102号のスモモの旬
下町育ちのわたしは駄菓子屋が大切な心の拠り所だった。
今振り返ると駄菓子屋のおばちゃんから
学ぶところが多い。
わたしはクラスでも目立つ友達と遊んでいることが多かったが、
あまり目立つのが好きではなかった。
通知表にはよく書かれていた。
担任からの通信欄に
「もう少し積極的になりましょう。」って。
積極的ってそんなに必要だろうか?
先生はどんな想いで書いてくれているかわからないが、
1番でき
機関銃で撃ち抜かれた脇腹
子供の頃、じいちゃんとよくお風呂に入った。じいちゃんの脇腹には戦争に行って機関銃で撃ち抜かれた傷跡があった。けれども壮絶な戦地の様子を彼は語らない。
彼が語るのは、戦地で現地の人から鶏の潰し方を教えてもらったこと。ささ身は生で食べられること、栄養価の高い動物性の食品を食べる手順を習得していたからこそ生き延びることができた事実。
そんなじいちゃんから子供ながらに感じとっていたことは、どんな困難な