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今ウクライナのために私たちができること

小・中学校の英語の先生のための英語の先生 Teacher Melody です。
先生方、毎日お疲れ様です♡ 子どもたちの笑顔は先生方のおかげです!

「学校の英語の先生という立場で、ウクライナのためにできることは何だろう?」

 私はいつも教室英語をリアルライフと結びつけた内容重視(Content-based)の授業を心がけています。でないと、学ぶ意味がないからです。テストでいい点を取ることが目的ではないからです。以前は、マララ・ユスフザイさんに生徒みんなで英語で手紙を書いて送ったことがあります。今回のウクライナの状況も話題に出して生徒と議論し、自分たちにできることを実際に実行していきたいと思っています。
 
 もちろん、英語の授業として行うので、生徒の英語力向上ともに目指します。英語を使って世界をより良くするために、知識を深め多様な考え方や価値観を認め合い、コミュニケーション能力を高めて、社会の一員としてアクションを起こす経験を増やします。


①まず、現状を知ること[リスニング]

 


 信頼のできるサイトの映像で現状を生徒と共有します。サブタイトルやスピードなどを生徒のリスニング力にあわせて調整します。視聴後は、内容確認のQ&Aをします。また、感想などをペアやグループでシェアします。
I think ~ .  /  I can't believe ~ .  /  I'm so sad to hear ~ .  /  If I were a student in Ukraine, ~ .  /  I'm surpriesed to see ~ .  / What a pity!  … など、useful espressionsとしての既習事項を提示すると、会話をスムーズに進めるのに役立ちます。ただパーフェクトを求めません。今現実に起きている事実を知り、生徒の興味を引いて、自分の考えや気持ちがもやもやと湧き上がってくることを目的としています。(※生徒がロシアに対して悪意や偏見を持たないように注意します。)


②次に、この現状に対して世界の人々、特にセレブリティたちのレスポンスを共有します。[リーディング]

「ジャンヌ・ダルク」や「バイオハザード」で有名な女優ミラ・ジョヴォヴィッチはウクライナ出身であり、インスタグラムで以下の投稿をしています。

Milla Jovovich ミラ・ジョヴォヴィッチ

I am heartbroken and dumbstruck trying to process the events of this week in my birthplace of Ukraine. My country and people being bombed. Friends and family in hiding. My blood and my roots come from both Russia and Ukraine. I am torn in two as I watch the horror unfolding, the country being destroyed, families being displaced, their whole life lying in charred fragments around them. I remember the war in my father’s homeland of former Yugoslavia and the stories my family tells of the trauma and terror they experienced. War. Always war. Leaders who cannot bring peace. The never ending juggernaut of imperialism. And always, the people pay in bloodshed and tears.


「17歳のカルテ」や「トゥームレイダー」シリーズで有名なアンジェリーナ・ジョリーは、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)やUnicefを通しても活動されていますが、彼女もまたインスタグラムで以下のことを投稿しています。

Angelina Jolie アンジェリーナ・ジョリー

If you can, please take a minute to watch this video, shared with me by @unicef, of a Ukrainian mother Maryna struggling to keep her children safe, amid fear of shelling and attack.

This is the reality of life for civilians trapped and displaced by conflict - including an estimated 7.5 million Ukrainian children, their parents and families, and refugees from countries such as Afghanistan, Yemen and Syria who’d fled to Ukraine and now face being uprooted again, as well as students from India and African nations.

Ensuring that aid and supplies can reach trapped civilians is urgent for all people in Ukraine. UNICEF and UNHCR
@refugees and partners including brave local organizations, are working hard to reach those in need and deliver aid relief wherever possible.


 未習語彙は注釈をつけておきます。また、文法の補足説明が必要な箇所もヒントをつけておくと、生徒が内容を読むことに集中でき、ディスカッションへのモチベーションを高めることができます。


③自分たちができることをディスカッションする。[スピーキング]

 このような時事問題を英語でディスカッションする学習スタイルが慣れていれば、躊躇せずディスカッションを始めるでしょう。もし、生徒にあまりなじみのない活動であれば、選択肢をいくつか用意して、あなたならどうするかをダイアモンドピラミッド(道徳でディスカッションをするときに用いられる手法)を使って順位付けをすることが出来ます。教師は中立の立場で、必要に応じてファシリテートしながら、ディスカッションをモニターします。生徒の中で悪気はないけれど、自分の知っている語句を使って、Kill P○tin. などの発言をしてしまう場合があるかもしれません。そんな時は What do you think will happen if you do so? / Do you really think it's the best idea for people in Ukraine? など、冷静に対応します。

 選択肢の例
 ・Donate money
 ・Don't be silent ( write to your local politicians, use social media to  share information and raise awareness)
 ・Stay informed and support local journalism


④実際にできることを実践してみる [Learn by Doing]
 
 ディスカッションで出てきた内容で、出来そうなことを実践してみます。ディスカッション次第で何になるかわかりませんが、1人ひとり違うことをやってみるのもいいですし、クラス全員で同じプロジェクトに取り組むことも社会を動かす大きな力になるかもしれません。実際問題、日本の中学生が小さな一歩を踏み出したとしても、世界は何にも変わらないかもしれません。でも、その子本人の人生にとっては、これからの時代に生きるための大事な経験の1つになるに違いありません。それだけでも実践してみる価値があると思いませんか?

 生徒のアイデアや実践してみて感じたことなどを海外の子どもたちとシェアできるとさらにいいですね。今やオンラインでさまざまな文化を持った人々と交流できる時代になっています。生徒が積極的に議論できる適切な教材を収集したり、交流先を見つけたりするのも、教員のやりがいのある仕事の1つだと思っています。

 最後になりましたが、今回の軍事侵攻によって犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りいたします。


1人でも多くの先生方子どもたちに、英語の楽しさ、人生の素晴らしさが届きますように!最後までお読みいただきありがとうございました!

Thank you so much for reading! I hope to see you again soon! Bye for now!

【英語の先生のためのロシアのことわざ】

Первый блин комом.
「どんなことでも最初の1回は失敗する」(直訳)

「失敗を恐れずにまずはやってみなさい」という意味を含みます。時事問題を英語でディスカッションするなんて、うちの学校の生徒には無理!と決めつけないで、間違ってもいいから自分の意見を発信してみる活動をぜひ授業の中で実践してみてくださいね!

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