hitoki
『1を知るために宇宙にご飯をつめたはなし』 全5記事+1記事まとめ(上から順に繋がっています)
私は、植物の朽ちていくのを見るのが好きだ。 だんだんと萎れて黄ばんだり、茶色くなっていくのを見るのが好きだ。 みずみずしさを失い、土に還っていくのを見るのが好きだ。 草むらに落ちて日に日に融けていく椿の花などは、なんとも言えない魅力がある。 Xで、最近の私のポストを見た方はもしかするとご存じかも知れないが、 最近の私は落ち葉を拾うブームがきていて、持ち帰った落ち葉を色んな角度から眺めてうっとりしている。 一日もしないうちに色も形も変わってしまうことも多い落ち葉は、見ていて全
hitokiの制作物に【slight】という連作があります。(一部Instagramに公開中) slight とは、「わずかな」「ちょっとした」「取るに足らない」などの意味を持つ英単語です。 私の日常の中で起きた取るに足らない些細なことを、ポストカードにモノクロの絵で記録したものに、【slight】という名前を付けて今も描き続けています。 自己紹介の記事で書きましたが、私は「1」に興味があります。 読みやすいようにアラビア数字を使っていますが「1」は「・」でも「無」でも何
30歳になった頃、多分自分は、子どもは生まないだろうなと、なんとなく思った。 “なんとなく”といいつつ理由はいくつかあるけれども、知らない人に説明するのは難しいから、“なんとなく”という事にして、ここでは書かないでおく。 自分の子どもじゃなくたって、子どもの成長を見守ったり、手助けをすることには何かしらの形で関わりたいと思っている。 寄付先を探したり、地域で出来ることを探したり、子どものために活動する団体のことを調べてみたり。まだ余裕がないから、調べるばっかりで全然貢献は
“ 絵描きと思ってもらえたら助かるけど、絵描きと名乗りたいわけじゃない ” という、なんか複雑なのか単純なのかわからないモヤモヤを、わりとずぅっと抱えている。 モヤ~っとしたまま書き進めているので、文章もまとまりが無くてモヤ~っとしてしまうかもしれないし 矛盾もあるかも知れないけど 「わかるぜ、俺も。」と相槌をうってくれる人が居ると信じて書きます。 「プロの絵を描く人」の絵って、たくさんの人に好かれた方がいいんだろうなあ、と思う。 たくさんの人に好かれるっていうのは、万人
前回までの更新では、「1」を知るために宇宙にご飯をつめたはなし(以下 宇宙ご飯)にお付き合いいただきありがとうございました。 宇宙ご飯を機に「数」について書かれた本を多く読むようになりました。 きっかけは些細なことでしたが「1」への興味に気付けたことで、はじめて自分の描く絵に「コンセプト」を持つこともできました。 今、私は「1」という存在を自分なりに捉えなおしながら絵にしています。宇宙ご飯を経て絵のコンセプトが「1(1の概念)」となったいきさつも、頭の整理がてらここに書いて
前回のあらすじ: ご飯の入ったお茶碗を並べたら数が増えた いよいよクライマックスを迎えそうなので、分かったことを整理しながらまとめます。 まず、私がやってみたかったのは「背理法の実践」で、その例題を作りました。 「1ではない数」の条件を見つけるために、頭の中の仮想空間ではひとまず 例題の「これ」=丁度ぴったりにご飯が入ったお茶碗 の形にすることにしました。 このご飯の入ったお茶碗が「1」だという事を背理法で証明したいと思います。 これが1ではないと仮定して、1以外の
前回のあらすじ: 地球の外まで行ったのでとりあえず宇宙にご飯をつめることにした 宇宙まで来てしまって、これからどうしたものか… 「器にご飯が入っている」というのが自分の中の「1」の考え方だったので、とりあえず宇宙の器にもご飯を詰めてみることにしました。 すると(私の頭の中の宇宙の形をした器は容量の決まった有限の器ということになっているので)そのうち宇宙がご飯でパツンパツンになってしまいます。 もうご飯は入らない。この後このご飯、どうしたらいいんだろう。 しかたない。同じ
前回のあらすじ: 1+1について考えていたらいつの間にか頭の中でご飯を炊いていた 「1の内側にも1がある」という「1」の姿をひとまず「ご飯の盛られたお茶碗」の形にすることにしました。 私の頭の中の「1」はどれだけ内側に入っても中に「1」があるので、実在するご飯で例えるのは無理があるのですが、ここは私の頭の中なので、私の頭の中のご飯はどこまでも内側に「1」を持っていることにしておきます。(頭の中って書き過ぎてよくわからなくなってきた) ではこの「1の内側の1」に行き止まり
前回のあらすじ: オタクはすぐ拗らせるからアイドルの話してたら背理法の話もしはじめる アイドルの話から背理法の話になり「1」を背理法で考えはじめた私でしたが、早速躓きました。 「その条件に矛盾すれば」ということは「1ではない数」の条件を知る必要があります。 1ではない数の条件とはいったい…。 1以外の数は数えきれないほどたくさんありますが、難しいことはよく分からないので「1」とくれば「2」ということで、まずは「2」がどんな数かを考えてみることにしました。 私が「2」につ
これは私が、「1」を知るために宇宙にご飯をつめたはなし(以下 宇宙ご飯)です。 切っ掛けは些細なことでした。 その日、私は友人とアイドル(推し)の話をしていました。 私を含めオタクというのは不思議なもので、なぜかすぐに話を拗らせます。 拗らせた友人は、次のようなことを言いだしました。 友人「彼をアイドルと証明するには、彼がアイドルではないと仮定し、その条件に矛盾すれば彼をアイドルということが出来る(大真面目)」 その場ではなんとなくわかったような気もしましたが、ひとり
hitoki(ヒトキ)といいます。庭で虫や草花を眺めたり、ご飯を食べたりしながら、まったり絵を描いています。 今年から、「1(1の概念)」について考えながら絵を描いています。こういうの、『コンセプト』というらしいです。 物心ついた頃から、話し言葉や文字と同じようにコミュニケーションの手段のひとつとして絵を描いてきましたが、『コンセプト』なるものを意識して描くのは初めてのことで四苦八苦しています。 さて、 「1(1の概念)」をコンセプトにして絵を描いているとお伝えしましたが…