見出し画像

悲しみよこんにちは * 読んだ

私は文学作品を読んで感銘すると、二次創作癖が疼いてしまう性質がある。
いま私はこの作品の二次創作をしたくなっている。

検索するとまっさきに昭和の懐メロがヒットしてしまうほど超有名なタイトル故に、軽薄なイメージが拭えずどうしても手が伸びなかった小説。

だが蓋を開けてみれば、パリピJKが書いた作品とは思えない、揺れ動く心理の言語化の巧みさはラディゲとも共通するものがあるように感じた。
どちらも十代のフランス作家であることも然り。

この小説にアンヌという女性が登場するのだが、彼女の性格を考えると日記のひとつも書いていそうに思えている。いや、書いているに違いない。
そこで、『アンヌの日記』という二次創作がしたくなっているのだが、彼の十代フランス作家のようにうまく書ける自信がないのでやめておく。

最後にネタバレなしの感想としては、アンヌの性格から考えて、彼女はあの場所でそんなことしないんじゃないかな。完璧主義だから。
完璧主義故の…ってことだと思う。

なぜか情景が岡崎京子の画風で脳内再生されたのだが、まったく違和感がなさ過ぎて心地よかったので、みなさまにもこの脳内再生方法をお勧めしたい。

この記事が参加している募集

読書感想文

海外文学のススメ